愛くるしい姿に魅了され、大人気となっているハリネズミ。SNSで多く見かけることからも、その人気ぶりが伺えます。
しかし、ハリネズミはその可愛さからブームが起きている一方で、予想していた飼育とのギャップを感じる方も多いようです。ハリネズミと一緒に暮らすためには、様々なことに注意しなければなりません。
この記事を含めた「ハリネズミの事前知識シリーズ」では、ハリネズミを飼う際に知っておくべき情報をまとめています。
この記事では、ハリネズミを迎え入れる際に必要な、飼い方についてご紹介しています。
この記事の目次
お世話について
日常的なお世話はハリネズミのストレスや体調に直結します。きちんとしたお世話ができるよう、しっかりとお世話の仕方を覚えておきましょう。
毎日のお世話
ハリネズミは夜行性ですので、お世話やふれあいは基本的に夕方以降となります。
- 起床前に排泄物のチェック
- 起床後、汚れた床材を捨て、ケージ内を清掃
- 食事を与える
- 給水ボトルに水を入れ替える
- 次の日食事の食べ残しを清掃
そのほかにも毎日食欲があるか、目やにがないかなどハリネズミの健康状態をチェックしてください。
定期的なお世話
毎日のお世話の他に、定期的に必要なお世話があります。
- 二週間に一度、床材を全て交換する。
- 汚れ具合を見て、飼育ケージ内を殺菌消毒する
このとき、一度に全部消毒せず、飼育ケージ内にハリネズミの匂いが残るように注意しましょう。
飼育環境
ハリネズミは気温の変化や湿度、その他の環境要因に敏感に反応しやすい生物です。それぞれのチェック項目を満たした場所で飼育するようにしましょう。
温度・湿度
- 温度は24-29度となるように調節する
- 湿度は40%前後になるように管理する
- 風通しの良い場所にケージをおく
- エアコンの送風が直接当たらないようにする
明るさ
- 直射日光が当たらないようにする
- 1日中暗い部屋に置いたりしない
その他の要因
- ケージは壁際などに置く
- 静かな場所に設置する
- 振動がない場所にケージを置く
- 他の動物の近くに置かない
- 上から物が落ちてこない場所
- 強い匂いがしない場所
慣らし方
ハリネズミはとても臆病な生き物です。
ハリネズミの性質や気質をきちんと理解した上で、一緒に生活することが大切です。
慣らす時の心構え
ハリネズミも人間と同じように、様々な性格の個体がいます。ですので、どのハリネズミも同じように人間に慣れるというわけではありません。
ハリネズミにも個体差があるということを理解した上で、正しい方法で根気強く慣らすということが大切になります。
お迎えしてすぐの接し方
飼い始めの時期は、ハリネズミは新しい環境にまだ慣れておらず、とても神経質になっています。この時期に、無理に触ってしまうと、飼い主さんに怯えるようになってしまいます。
必ず一週間程度の時間を空けて、ハリネズミが新しい環境に慣れてきてから、人に慣らし始めるようにしましょう。
ハリネズミは新しい環境にくると、まず隠れ家となるものを探します。隠れ家に適しているのは、暗くて狭い四方を覆われた場所です。
ケージの中には、隠れ家となる小屋以外の遊具などは入れないようにし、小屋の中には飼い主の匂いが強くするものをあらかじめ入れて置いてください。そうするとハリネズミは新しい移住環境に慣れると同時に、飼い主の匂いにも慣れることができます。
また、あらかじめ水と餌をケージ内に入れて置くようにしましょう。餌は、入手先で与えられていたものがベストです。
慣らす方法
1.慣らす時間は夜にすること
ハリネズミは夜行性です。昼間に刺激を与えるとストレスになりかねないため、ふれあいの時間は必ず夜に設けましょう。また、食事の後などのリラックスした状態の時に優しく接するのがベストです。
2.匂いをうまく利用する
ハリネズミの嗅覚はとても優れていて、外敵や餌を匂いで嗅ぎ分けます。ですので、飼い主さんの匂いがころころ変わってしまうと混乱しかねません香水や消臭剤などの使用を控え、きちんと覚えてもらえるようにしましょう。
また、おやつや餌をあげる前に手の匂いを嗅がせてあげると、飼い主さんの匂いをプラスのイメージで記憶してくれます。
3.そーっと接する
ハリネズミはとっても臆病で神経質な生き物です。急に近づいたり脅かしたりせずに、そっと壊れ物に触れるように扱いましょう。
また、持ち上げるときは前方下から両手ですくい上げるようにし、あまり高くまで持ち上げないようにしましょう。
最後に
ハリネズミを飼うためにはいくつも気をつけなければならないことがあります。きちんと事前知識を蓄えた上で、飼い始めるようにしましょう。
また、飼い始める前にはしっかりと、「最後まで責任を持って飼えるのかどうか」を考えてから迎えるようにしましょう。