近年、多くのペットショップで見かけるようになったフェレット。そのかわいさに、多くの人が魅了されています。
しかし、フェレットもエキゾチックアニマルの例に漏れず、犬や猫と異なる生態や習性を持ちます。
そこで今回は、フェレットの飼い方、飼うために用意するもの、そして注意するべきことについてご紹介します。
注記
多くの人の注目を集めるようになったためか、フェレットも保護されるケースが増えています。フェレットを迎えようと考えている方は、保護されているフェレットの里親になることもご検討ください。
この記事の目次
フェレットのお迎えに必要なもの
ケージ
フェレットが1日の多くを過ごす場所になるため床面積が広めのものを用意してあげましょう。また、網目が大きいと外へとすり抜けてしまうため、間隔が狭いものがおすすめです。
なお、フェレットは高いところに登ることができても着地が苦手なため、高さのあるケージはケガの原因となってしまうことがあります。安全のためにも、猫用のタワー型のケージは避けるようにしましょう。
ハンモック
フェレットは丸くなって寝るため、ハンモックが最適です。生地や大きさは、季節や体格などに合わせてその都度変えてあげましょう。ポケットのついた潜れるタイプのハンモックもおすすめです。
トイレ
部屋やケージの角で排泄をする習性があるため、角におきましょう。また、フェレットは排泄する場所を変えられることを嫌うため、好んで排泄する場所があればそこにトイレを置くようにしましょう。
また、トイレの砂を誤って飲み込んでしまう子もいるため、水で固まらないタイプの砂がおすすめです。
エサ入れ
フェレットは、そのいたずら好きな性格からボウルをひっくり返してしまったりすることもあるので、重めのものだと安心です。
水入れ
水も同じく、ひっくり返してしまう危険性があるため給水ボトルが好ましいです。水は毎日入れ替えて、新鮮なものをあげましょう。
おもちゃ
犬や猫用のおもちゃも使用できますが、フェレットは誤飲しやすいため、サイズが大きく壊れにくいものを選びましょう。フェレットの習性からトンネル型のおもちゃもおすすめです。
フェレットには何をあげれば良いの?
フェレットのごはん、なにを選んだらいい?
フェレットは肉食動物なので、動物性タンパク質の多いものを好みます。炭水化物や食物繊維は必要なく、消化ができないため摂取しすぎに気をつけましょう。
他のペット用のフードでは必要な栄養素を十分に摂れない可能性がありますので、市販されているフェレット用のペットフードをあげてください。
また、幼体の時にはフードに水を混ぜ、柔らかくふやかしたものをあげましょう。時間が経って乾いたら、その都度水を足してあげてください。
フェレットはごはんを数回に分けて食べる
フェレットは少量のごはんを何回かに分けて食べる習性があります。
お腹がいっぱいになったら自分で食べるのを止められる賢い動物なので、ボウルの中には常にごはんが入っているようにしてください。
ただし、中には食べ過ぎてしまう食いしん坊なフェレットもいるので、その場合は飼い主さんが食事の量を適切にコントロールしてあげましょう。その子の性格や特徴がありますので、よく観察しておくことが重要です。
偏食になりやすい?
フェレットは偏食家と言われており、一種類のご飯ばかりあげていると他のものを受け付けなくなります。また、生後4ヶ月程度で好みが決まってしまい、他の味に見向きもしなくなってしまいます。
そのため、幼少期から様々な種類のごはんを与えたり、2種類を混ぜて与えるなど工夫が必要です。
フェレットとの遊び方
1日1時間は遊ぶ
フェレットは非常に活発で好奇心の強い動物です。ずっとケージの中にいるとストレスを感じてしまうため、少なくとも1日に1時間程度、ケージから出して遊んであげましょう。
隙間には注意
細長い体が特徴的なフェレットですが、その体型をいかし、家具の裏や押し入れの中など様々な隙間に入り込みます。
そのため、家の中の隙間に危険なものがないか、よく確認しておきましょう。また、遊んでいる時は目を離さないようにしてください。この辺りの注意点はハムスター等の小動物と同じです。
万が一を防ぐため、遊ぶ時以外はケージの中で過ごしてもらい、飼い主さんと遊ぶ時にだけケージから出すようにしましょう。気を抜いた途端に、ほんの小さな隙間から逃げ出してしまうこともあるためです。
フェレットのお手入れ方法
ブラッシング
週に1、2回程度、ブラッシングしてあげましょう。特に春と秋には抜け毛が増えます。フェレットは毛玉を吐き出せないため、ブラッシングは多めにしてあげてください。
爪切り
猫とは違い、フェレットは室内飼育で爪研ぎもしないため、とても早く爪が伸びます。そのため、1週間に1度は爪を切ってあげましょう。犬や猫、小動物用の爪切りで大丈夫です。
おとなしくすることが苦手な動物ですので、二人一組でしっかりと動きを抑えることが大事です。首の後ろを掴んで保定することで切りやすくなります。暴れると危険なので、しっかりと保定しましょう。
耳掃除
耳垢がたまるとにおいの原因になりますが、フェレットは耳掃除を嫌がることが多いです。そのため、爪切り同様しっかりと保定して行ってください。
週に1回ほど、専用のイヤークリーナーと細い綿棒を使い、傷つけないよう丁寧に掃除してあげましょう。
歯磨き
週に1回程度の頻度でしてあげましょう。歯垢が石化した歯石は表面がザラザラしているため、歯垢がもっと溜まる原因となり、歯周病や歯肉炎を招きます。
歯ブラシを使い、数回歯の表面をなぞるようにしてください。歯ブラシは毛束が多ければ子ども用など、人間が使うものと同じで良いでしょう。ペット用のものでも良いですが、人間用のものの方が作りがしっかりしている場合があるためです。
お風呂
イタチ科であるフェレットには、臭腺という、強いにおいを放つ液体を分泌する器官があります。
ペットとして飼われているフェレットは大抵除去されていますが、それでもある程度においはします。
お風呂で軽減されますので、2週間に1回ほどの頻度で入れてあげましょう。その際は人間と同じ温度のお湯ではなく、37℃前後のぬるま湯でゆっくり洗ってあげてください。
まとめ
今回は、フェレットを飼う際に気をつけるべきことや、実際にどう飼えばいいのかという点についてご紹介しました。
犬や猫とは異なる習性をもつ点が魅力の一つでもあるフェレットですが、だからこそ、特に気をつけるべきことも存在します。
フェレットと安心して楽しく過ごすためにも、しっかりと準備した上でお迎えするようにしてあげて下さい。