季節の変わり目は、私たち人間も体調を崩しやすくなったり、心も不安定な日々が続いたりしますよね。それは猫も同じです。
人間にとって春といえば、桜が思い浮かびますが、同時に花粉症も襲ってくる嫌な季節でもあり、鼻づまりに悩まされる方にとってストレスでもあります。猫にとっては春のどんな出来事がストレスになるのでしょうか。
この記事では、そんな春に気をつけたいポイントや対処法をご紹介いたします。
この記事の目次
春は落ち着かない
環境の変化が苦手な猫にとって、春はストレスを受ける要素が多くあります。実際、春の時期は、猫の脱走率も高まると言われており、飼い主さんとしても心穏やかではありません。
一体、春のどんなポイントに気をつけるべきなのでしょうか。
気温差
私たち人間も、気温差がある日々が続くと体調を崩しやすいですよね。猫も同様です。
特に、春は昼と夜の気温差もあり、体調を管理することが難しいです。ぐったりしているなど何か猫ちゃんの異変を見かけたら、すぐに獣医師さんに診てもらいましょう。
環境の変化
春になると、さまざまな環境が変化します。環境の変化に弱い猫にとって、その1つ1つがストレスになる場合があります。
例えば、春になり進学や就職の関係で、家庭環境が変わるかもしれません。大切な家族が突然居なくなってしまうのは、大きな変化と言えるでしょう。また、冬に使っていた家具や電化製品(こたつなど)を片付けて、模様替えをする方も多いと思います。ある日突然、毎日愛用していたこたつがなくなるという状況に、猫が驚き悲しんでしまうかもしれません。
しかし、陽のあたる場所も増え、猫にとって心地の良い場所も出てきます。そのような場所に居心地の良い場所を作ってあげるのも良いでしょう。猫の様子や日々の行動を観察し、気にかけてあげることが大事です。
引っ越し
春になって新居に引っ越す、という方も多いのではないでしょうか。猫は、引っ越しが苦手な動物だと言われています。引っ越しがきっかけとなって体調を崩してしまう猫もいます。
引っ越し当日を迎えるよりも前に、どういった対策や準備をするべきなのか学んでおきましょう。具体的な工夫もさまざまあります。例えば、以前使っていたおもちゃやタオル、猫砂などを捨てずにとっておくといったことが挙げられます。
以下の記事には、猫がいる家庭での引っ越しについて詳細に書かれていますので、参考にしてみてください。
発情期
冬から夏にかけては猫の発情期にあたるため、スプレー行為や大きな声で鳴くなど、猫ちゃんがいつもと違う行動をすることも増えるでしょう。「他の猫と接触させないよう戸締りを厳重にする」といった日々の注意から、かかりつけの獣医師と相談のうえ、不妊手術を行うなどの対応も考えましょう。
もし、外を出歩かせている場合、いつの間にか妊娠してしまっているかもしれません。その場合は、必ず不妊手術を受けさせましょう。望まれない命が生まれてしまうことは、飼い主にとっても母猫にとっても、何よりその猫自身にとって最も不幸なことです。
花粉症などのアレルギー
花粉症に悩まされているのは人間だけではありません。猫でも花粉症でつらい思いをしている子もいます。くしゃみや鼻水といった、人間と同様の症状もありますが、猫の場合は皮膚に症状が現れることも多いようです。
成猫になってから発症をする子もいるので、「春先から様子がおかしい」と思ったら、動物病院を受診することをおすすめします。
抜け毛
猫にとって毛の抜ける時期は、春から夏に変わる時期(3月頃〜)、そして秋から冬に変わる時期(11月頃〜)と言われています。つまり、春先は猫にとって抜け毛の時期です。
猫はキレイ好きなので、グルーミングをよく行います。この際、ブラッシングをあまりしてあげられていないと、多くの抜け毛を飲み込んでしまいます。冬毛を多く飲み込んでしまうと、毛が消化器官にたまってしまったり、喉に詰まってしまいます。
また、ブラッシングをしないと毛玉ができてしまい、そこから皮膚炎を招いてしまうこともあります。飼い主の皆さんはこまめにブラッシングをしてあげるように心がけましょう。
体重管理
野生の動物たちが冬にそなえて体脂肪をたくわえるのと同様に、猫も太ることで寒さにそなえると言われています。この時10~20%程度太るのですが、この状態のまま春になってはしゃいでしまうと、体に負担をかけてしまうことがあります。体がいつもよりも重い状態で元気に活動をすると、足や関節にダメージを与えてしまう場合もあります。
体調の管理だけでなく、春に向けて体重の管理も行ってあげるようにしましょう。ペットは、「ちょっと太りすぎたから、食事制限をしようかな」と自発的に管理できません。飼い主さんが食事や運動量を調節してあげることで、猫が健康的な体系になれるようにサポートしてあげましょう。
猫のストレスサインは?
環境変化などで猫がストレスを感じた場合、猫はどのような行動をするようになるのでしょうか。これが分かっていれば、猫のSOSサインに気が付いてあげやすくなります。
- 過度なグルーミング
- トイレの粗相
- 問題行動の増加
- ひきこもる
- 体調不良
必要以上に自分の毛をなめることも、ストレスの現れです。ときには脱毛をするまでなめ続けてしまうこともあります。なめやすい前脚やおなかに脱毛の症状を見つけたら、動物病院を受診して相談をしてください。
最後に
冬が終わり、気温も徐々に上がり、楽しい春がやってきます。しかし、同時にさまざまな環境の変化もあり、心身ともに体調を悪くしやすいのもこの季節です。飼い主さんもこの時期に体調を崩す方は多いのではないでしょうか。
愛する猫ちゃんと元気よく一緒に暮らしていけるように、春特有のことにも気を遣っていきましょう。