皆さんは、パピーウォーカーをご存じでしょうか?「パピーウォーカー」とは、盲導犬候補の子犬を生後2ヶ月から約1年間、愛情をたっぷり注いで育てる人たちのことです。ボランティアになりますが、自分が育てた犬が盲導犬として立派に巣立って行くのはなんとも誇らしいことだと思いませんか。今回は、犬を飼う一つの選択肢として、パピーウォーカーをご紹介したいと思います。
この記事の目次
何をするの?
愛情たっぷりに育てる
パピーウォーカーは、パピー(子犬)を盲導犬訓練の協会に戻るその日まで育てるのが役目です。盲導犬になるためには、人が大好きであることが大切な条件の1つになります。そのため、パピーウォーカーがたっぷり愛情を注ぐ役割を担います。人間も同じですが、幼少期にたくさん愛してもらうということがどれだけ大切なことでしょうか。子犬が盲導犬として立派に活動できるかは、パピーウォーカーからの愛を受けられるかが大きく関わっています。
人間と生活することを学ばせる
パピーウォーカーが預かることになる生後2ヶ月〜1年というのは、子犬にとって「社会化」がキーとなります。この時期に、たくさんの人間社会の出来事を体験することが、今後の犬の性格や特性を作っていきます。幅広い年代の人や犬に会い、慣れない場所や様々な環境を経験させることが重要になります。また、ある程度のマナーを身につけさせることも役目の1つです。様々な出来事を大好きなパピーウォーカーと乗り越えて行くことで、人間と暮らすことの喜びを知り、人との信頼感や絆が築かれます。
どんないいことがあるの?
最高に誇らしい気持ちになれる
パピーが訓練のために協会に戻った後、立派な盲導犬になるべく訓練が開始されます。その後選ばれたパピーが盲導犬として実際に目の見えない方の元で立派に活動を始めます。自分の育てた犬が、誰かの目となり、かけがえのない存在になる。飼い主にとって、これほど誇らしいことはないのではないでしょうか。お別れした後も、自分の育てた愛犬が、今日もどこかで頑張っていると思ったら、自分も頑張ろうという気持ちにもなれると思います。協会に戻った後に会うことはできませんが、絆は永遠です。自分の心の支えとなり、自分の誇りとなるでしょう。
家族で愛犬を立派に育て、送り出すという経験ができる
家族が一丸となって、パピーの応援隊となり愛情たっぷりに育てることになります。これは、家族の絆をより一層深く強めてくれるのではないでしょうか。また、お別れが寂しいという意見もありますが、家族でこの経験を乗り越えることに価値がある、という意見もあります。もちろんパピーはまぎれもなく家族の一員ですが、パピーを育てるという意味で家族が協力をして、一つの目標に向かって走る機会はなかなかないのではないでしょうか。
時間が限られてるからこそ、思い出をたくさん作るようになる
「約1年間しか一緒に過ごせないなんて短すぎるよ…」と思う方も多いのではないでしょうか。しかし、お別れを認識できるからこそ、有効に使えるのが時間というものではないでしょうか。ここでは、実際にパピーウォーカーをされている方の体験談をご紹介したいと思います。
仙台にお住いの安藤さんご一家は、1頭目のパピーを送り出し、2頭目のパピーを育てている最中だそう(このレポート書いている時点)。安藤さんご一家は、「パピーが旅立つその日までにやっておきたいこと100」を決め、一つ一つ楽しんでいるとのこと。
なんて素敵なアイディアなのでしょうか。確かに、1年間という期間はあまりにも短いとおっしゃる方も多いでしょう。ですが、短いからこそ濃い時間を過ごすことができるのではないでしょうか。
自分の育てた犬が活躍する、そんな素敵な経験を!
パピーウォーカーについて興味をもった方はぜひこちらもみてみてください
また、詳しい内容は日本盲導犬協会のHPをご参照ください。
パピーウォーカーになることは、素晴らしい経験だと思います。パピーを育てること自体が社会貢献ですし、パピーと過ごしたかけがえのない時は一生の思い出になるでしょう。ぜひ、犬を飼う時の選択肢の一つにしてみてください。