皆が悩むドッグフード選び、ペット栄養管理士が推奨する選び方って?

2024.07.30
皆が悩むドッグフード選び、ペット栄養管理士が推奨する選び方って?

ドッグフードは種類が大変多く、インターネット上にも情報があふれているため、選択に迷ってしまいますよね。購入してからも、「本当にこれでいいのかな?」と不安になるかもしれません。

愛犬の元気と健康のためにも、納得できるドッグフードを選びたいですよね。この記事では、ペット栄養管理士でもある筆者がドッグフードの選び方の5つのポイントと注意点を解説します。

この記事の目次

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ドッグフードの選び方①主食は犬用総合栄養食を選ぶ

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まずは、「総合栄養食」と表示されたドッグフードを選びましょう。

総合栄養食とは、「そのフードと新鮮な水」だけで特定の成長段階において犬が必要とする栄養を満たし、健康を維持することを目的としたものです。

総合栄養食は、ペットフード公正取引協議会が設定する基準をクリアしたフードのみに記載されます。また、「AAFCO(米国飼料検査官協会)の基準を満たしています」などと表記しているドッグフードもあります。

ドッグフードには、総合栄養食のほかに「おやつ」「一般食」「副食」などがありますが、それらだけでは、犬にとって必要な栄養が摂れないので注意しましょう。

ドッグフードの選び方②犬のライフステージやスタイルに合わせる

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犬のライフステージは、大きく「成長期」「成犬期(維持期)」「老齢期(高齢期)」の3ステージに分けられます。

「全ステージ対応」は、ステージごとに給与量で調節して与えるドッグフードです。

成長期(グロース)

子犬の筋肉や骨、内臓などの機能が成長する大切な時期です。
しかし、胃も小さく、消化・吸収力も未熟です。そのため、消化・吸収しやすく、少量でもカロリーや栄養素が摂れるドッグフードを選びましょう。

成犬期(アダルト)

バランスの取れた栄養で体重を維持する時期です。高カロリーのドッグフードを食べすぎると肥満になってしまいます。

老齢期(シニア)

運動量や食欲が徐々に低下し、消化や吸収能力も衰えていく時期です。
多くの犬は7歳ごろから老齢に入ります。様子を見ながら、少しずつ老犬用のドッグフードに切り替えていく必要があります。

成長や老化のスピードは、犬種やサイズによって異なります。愛犬のライフステージがわかりにくい場合は、獣医師に相談しましょう。

ドッグフードの選び方③機能性ドッグフードを選ぶ

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特に健康面で気になることがある場合は、「避妊・去勢犬」「太りやすい犬」「皮膚の健康サポート」「アレルギーに配慮」などの機能性ドッグフードを選んでみましょう。

ただし、機能性ドッグフードで病気を治療することはできません。体調不良や病気の心配がある場合は、動物病院を受診し、療法食や薬で治療をしましょう。

ドッグフードの選び方④犬のサイズや犬種によって選ぶ

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メーカーによっては、「小型犬用」「大型犬用」など、犬のサイズによってドライフードの粒の大きさや形が異なるものがあります。

「ダックスフンド用」「プードル用」など、犬種別ドッグフードもあります。これらは、かかりやすい疾患など、犬種それぞれの特徴に配慮して作られたドッグフードです。愛犬の犬種に合った製品があれば、試してみてもよいでしょう。

ドッグフードの選び方⑤ドッグフードの形状で選ぶ

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ドライフード

水分が10%以下なので腐りにくいことが特徴です。比較的安価で、購入しやすいこともメリット。効率よく栄養が摂れます。

ウエットフード

嗜好性が高く軟らかいため、子犬から高齢犬、病中病後の犬も食べやすいドッグフードです。水分も同時に摂れるので、水をあまり飲んでくれない犬にも向いています。コストはやや高めで、開封後は腐敗しやすいのがデメリットです。

セミモイスト

水分が25〜35%でしっとりしているため、食べやすく嗜好性が高いドッグフード。湿潤調整剤を添加しています。湿潤調整剤は、犬にはまったく害はありませんが、猫が食べると中毒を引き起こすことがあるため、猫も飼っているおうちでは注意が必要です。

ドッグフードの原材料を確認しよう

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原材料の見方

最初に表示されている原材料が、一番多く使われていることが基本です。ただし、動物性のタンパク質源である肉や魚が複数ある場合は、ほかの原材料の後に表示されます。

「ミートミール」「チキンミール」って何?

「ミートミール」は主に豚肉や牛肉、「チキンミール」は鶏肉を粉状にしたものです。水を含まないので腐敗しにくく、加工しやすいという特長があります。重量に対して栄養価も高いこともメリットです。

「得体の知れないもの」と不安になるかも知れませんが、基本的に市販されているドッグフードは全て「ペットフード安全法」で安全が保証されているので過度な心配は必要ありません。

穀物は食べても良い?

穀物は、犬の便通を整える役割があり、原材料に使われていても問題はありません。
ただし、穀物アレルギーを持つ犬や、穀物を消化するのが苦手な犬には、イモ類などを炭水化物源としている「グレインフリーフード」を与えましょう。

添加物は危険?

「酸化防止剤」や「保存料」に抵抗があり、「無添加」という言葉に惹かれるかもしれません。

しかし、脂肪分を含むドッグフードは酸化しやすいため、酸化防止剤など添加物は必要です。もちろん安全な添加物が使用されていますが、どうしても気になる場合は「ローズマリー抽出物」などの天然酸化防止剤を使用したフードを選ぶといいでしょう。

また、着色料が入っていても害はありませんが、犬は見た目で食欲をそそられることはないので、見た目にこだわる必要はありません。

ドッグフード選びで注意したい3つのポイント

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続いて、ドッグフードを選ぶときに知っておくと便利なポイントを解説します。

1.お店の保管状態を要チェック

お店でのドッグフードの保管状態や陳列方法も要チェックです。例えば直射日光が照りつける店頭で安売りしているドッグフードは、未開封でも酸化が進んでいる可能性があります。

きちんと管理されていて、ペットフード販売士など専門家がいるお店での購入がおすすめです。

2.お徳用特大ドッグフード、食べきれる?

犬のサイズや食べるペースに合った量のドッグフードを選びましょう。愛犬が小型犬1匹なのに、特大のお徳用を購入すると食べきるまでに時間がかかってしまいます。

一度開封すれば、密封してもドッグフードの酸化を食い止めることは困難です。まとめ買いをする場合は、小分けタイプを選びましょう。

3.愛犬に合っているか「便」で確認

どんなに評判がよく、信頼できるブランドのドッグフードだとしても、愛犬に合わないこともあります。便が軟らかすぎる、便が多い、ニオイがきついときはドッグフードを見直したほうがいいでしょう。

また、吐く、下痢をする、かゆがるなどの症状が見られたら、与えるのをすぐに中止して動物病院を受診してください。

愛犬がそのドッグフードをよく食べ、便の状態が良好で健康であれば問題ありません。定期的に動物病院で健康状態をチェックし、食べているドッグフードを獣医師に確認してもらえばさらに安心です。

まとめ

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ドッグフードは種類が大変豊富で、飼い主さんが迷うのも当然です。大切なのは、栄養バランスが良く、愛犬の成長や体質、健康状態に合っているドッグフードを選び食べさせること。

選ぶポイントをひとつひとつ押さえて、比較検討しましょう。どうしても選べない場合は、動物病院で相談することをおすすめします。

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