保護猫を初めて迎え入れる時、これから始まる猫との生活にワクワクすると同時に、猫とどう接すれば良いのか不安に思っている飼い主さんも多いでしょう。
家に来たばかりの猫との関わり方は少し特徴的で、「構いすぎてはいけない」「視線を合わせてはいけない」などの独特なルールがあります。初めて猫を飼う方は、猫が嫌がることを無意識のうちにしてしまわないように注意が必要です。
今回の記事では、保護猫を飼育している筆者の実体験をもとに、保護猫との初日の関わり方の注意点や、早く家に慣れてもらうための工夫をご紹介します。
これから保護猫を迎え入れる飼い主さんは、これから猫と良好な関係を築いていくために、ぜひ参考にしてみてください。
この記事の目次
保護猫を迎えた初日はとにかく放置!
結論から言うと、保護猫を迎え入れた1日目はとにかく放置することが大切です。
猫はとても繊細で、急な環境の変化を苦手とする生き物。1日目は特に、かなり警戒しているので、猫に構ってしまうとかえって猫の警戒を強めてしまいかねません。
猫が慣れるまで根気強く待とう
まずは、猫にとって家や飼い主さんが安全であることを認識してもらい、猫の警戒が緩んでから仲良くなる必要があります。
初めは、ご飯などの最低限の関わりに留めましょう。
慣れてきて、「ここは安全だ、この人はご飯をくれる」と認識するようになると、猫が自分から近寄ってきてくれるようになります。それまで辛抱強く待ちましょう。
様子を観察して猫に合わせよう
もちろん、猫にも性格の個体差や保護されるまでの経緯が関係することもあり、すぐに慣れて初日から遊べるような子もいます。
迎え入れた保護猫の性格に合わせて飼い主さんが距離感を合わせましょう。
保護猫を迎えた1日目のNG行動
それでは、保護猫を迎え入れた1日目のNG行為を3つご紹介します。
1. 保護猫と視線を合わせる
猫の可愛い顔をじっと見つめたくなりますが、猫同士では、視線を合わせる行為は「敵意」を示します。
猫の目をじっと見つめると、場合によっては攻撃されたり、怯えられてしまう可能性があります。
実際に、筆者は臆病な性格の保護猫を飼っていますが、家に来てすぐの時は猫と目が合うことはほとんどありませんでした。猫はずっと下を向いていて、目が合うようになるまで3〜6ヶ月ほどかかりました。
もし、保護猫と目が合ってしまったら、ゆっくりと瞬きをしてから視線を外しましょう。目を瞑っているところを見せると「敵意はないよ」と猫に伝えることができます。
2. 大きな音や声を出す
猫は人の約4倍以上の高音も聴こえるほど耳が良いので、大きな音は人よりも不快に感じます。
保護猫を迎え入れた初日は警戒していることもあり、大声や掃除機などの大きな音は極力出さないように注意しましょう。
3. 保護猫を抱っこする、体を触る
保護猫が人懐こくて自分から寄ってくる場合を除いて、抱っこをしたり体を触ることはやめましょう。
初めて会ったばかりの飼い主さんを警戒している可能性も高いはずです。もし猫から近寄ってきたら、手の匂いを嗅がせてあげたり、猫が許してくれるなら顔まわりを少しだけ触ってあげましょう。
早く保護猫が家に慣れるためにできる工夫
1. 猫が安心する狭いスペースを作ってあげる
保護猫が安心できるように、部屋に狭い隠れ場所を用意しましょう。
猫は狭い場所に好む習性があります。保護猫が入るケージに布をかけたり、猫が入っていたキャリーケースをそのまま置いておくなど、隠れられる場所を用意してあげましょう。
2. いい人認定されるために好物をあげる
猫はご飯やおやつをくれるなど、お世話をしてくれる人に良い印象を持ちます。おやつや猫の好物を給与量を守って、積極的に食べ物を与えましょう。
可能であれば、保護猫を迎え入れる前に、保護猫の好みを保護団体に聞いておくのもおすすめです。
もし好みがわからない場合は、「CIAOちゅ~る」や「猫用のカニカマ」など、定番のおやつや魚などをあげると間違いありません。
保護猫を飼うためのQ&A
最後に、初めて保護猫を飼うときに疑問に思うQ&Aをまとめました。
Q:ご飯やトイレをしてくれない時はどうする?
保護猫が初めての環境で緊張してしまい、ご飯やトイレをできない場合も多いでしょう。
2、3日ほどそっとしておき、猫の警戒が解けてくるとご飯やトイレをしてくれるはずです。もし、猫の様子が少しでもおかしい場合や、長引く場合は動物病院へ相談しましょう。
Q:お風呂はいつ入れていいの?
保護猫を迎え入れた時、匂いや汚れが気になる場合もあるかと思いますが、お風呂は猫が家の環境に慣れてきてからにしましょう。
どうしても猫の汚れが気になる場合は、拭くタイプのシャンプーシートを使うと良いでしょう。
まとめ
今回は、保護猫を迎え入れた1日目の接し方の注意点を中心にご紹介しました。
保護猫との距離感や接し方は、猫と一緒に過ごすうちに段々と身についていくので問題ありません。
しかし、今回ご紹介した以下の3つのNG行為は、初日に飼い主さんがやってしまいがちですが、猫に嫌われてしまう可能性が高いので注意しましょう。
- 保護猫と視線を合わせる
- 大きな音や声を出す
- 保護猫を抱っこする、体を触る
これから、保護猫を精一杯幸せにしてあげてくださいね。