猫が前脚で物、動物、または飼い主さんを叩く「猫パンチ」。
猫の飼い主さんなら、一度は愛猫の猫パンチを食らったことがあるでしょう。
愛猫の猫パンチはかわいい仕草ですが、猫パンチにはどのような意味が込められているのか、考えたことはありますか?
今回は、猫が猫パンチをする4つの理由と、猫パンチが表す猫の気持ちの見分け方をご紹介します。
この記事の目次
猫パンチをする理由①「かまってほしい!」
猫は、「飼い主さんと遊びたい!」「かまってほしい!」と思って、飼い主さんにちょっかいを出すために猫パンチをすることがあります。
ところでみなさんは、「余計な手出しをすること」を意味するこの「ちょっかい」という言葉が、「猫が前脚で物を掻き寄せる仕草」から生まれたことをご存知ですか?
もともとは「手掻き」という表現で、「手」が「ちょ」と読まれて「ちょっかい」という言葉が生まれたと言われています。
飼い主さんにかまって欲しい一心でちょっかいを出す姿は、昔から変わらない猫の特徴なのかもしれませんね。
かまってほしいときの猫パンチの見分け方
猫がかまってほしいときやじゃれているときは、爪を出さずに優しくそっと猫パンチをします。
ただし、遊びに熱中するうちに、興奮しすぎて強い猫パンチをすることもあります。
強い猫パンチは飼い主さんや他のペットに怪我をさせてしまうおそれがあるので、「ダメ!」としっかり怒ることで、猫に手加減することを学習させましょう。
猫パンチをする理由②「今、触らないで!」
「遊んでほしい!」と思って猫パンチをすることもあれば、逆に「今はかまわないで!」「もう触らないで!」という意味で猫パンチをすることもあります。
時には、それまでずっと撫でていたのに、急に猫パンチをしてくることもあります。「撫でられて気持ちよさそうにしていたのに、どうして急に?」と思うかもしれませんが、ご存知の通り、猫は気まぐれな生き物です。
撫でられて嬉しくても、急に「もういいや!」とスイッチが変わってしまうのが猫なのです。
かまわないでほしいときの猫パンチの見分け方
不満を伝えるときの猫パンチは、じゃれているときの猫パンチよりもやや力が強く、爪が出ていることが多いです。
不満を伝えているのにしつこく撫で続けたり、抱っこをし続けてしまうと、さらに怒って攻撃することがあり危険です。
「嫌がっているな」と感じたら、そんな猫の気分を受け入れて、すぐにひとりにしてあげましょう。
猫パンチをする理由③「本気の攻撃!」
野良猫同士のケンカや獲物を捉えるときなど、本気で攻撃をするときにはとても強烈な猫パンチを繰り出します。
獲物を獲るときに備えて体力を温存するため、猫は基本的にケンカを避ける生き物です。しかし、自分の縄張りを守るときや、メス猫の取り合いをするときなど、重要な場面では本気の猫パンチでケンカをします。
室内飼いの猫は、本気の攻撃で猫パンチをすることはほとんどありません。ですから、飼い猫同士が猫パンチをし合っていても、じゃれているか、少し不満を伝えているだけだと考えましょう。
本気の攻撃の猫パンチの見分け方
本気でケンカの態勢に入ったときや、獲物を捕まえるときの猫パンチは、爪がしっかりと出ていて、かなり強い力で行います。
飼い主さんにこのような猫パンチをすることはほとんどありませんが、本気で怒っているときや、身の危険を感じたときには本気の猫パンチをされることもあります。
猫が嫌がることはやめ、それでも猫が強烈な猫パンチをしてくるときは、猫に心理的な問題があるかもしれません。怪我を防ぐためにも、一度動物病院などに相談してみるとよいでしょう。
猫パンチをする理由④「そこは触ると痛い!」
普段触っても嫌がらない部位を触ったときに強めの猫パンチをされたら、何らかの怪我や病気を抱えている可能性があります。
まずは、触られて嫌がった部位に傷や腫れなどがないかを確認しましょう。
特に異常が見当たらない場合、単なる気まぐれで猫パンチをした場合もありますが、同じところを触って何度も猫パンチをされるのであれば、やはり痛みを感じている可能性があります。できるだけ早めに動物病院に連れて行きましょう。
痛いときの猫パンチの見分け方
痛みを感じて猫パンチをする場合は、「かまわないでほしいときの猫パンチ」と同じで、爪を出してやや強めのパンチをすることが多いです。
気になったら、時間を置いてもう一度同じ部位を触ってみて様子を見ましょう。
まとめ
今回は、猫が猫パンチをする4つの理由と、それぞれの猫パンチの見分け方をご紹介しました。
猫パンチは単に「かわいい」だけでなく、様々な意味が込められていることを知れば、猫の気持ちをもっと理解してあげられるかもしれません。
猫パンチの強さや爪が出ているかどうかなどから、「遊んでほしい」「かまわないでほしい」「痛い」など、猫パンチに表れた猫の気持ちを読み取り、猫とより良い関係を築いていきたいですね。