あなたの愛犬は、どこから持ってきたのか、ペンやクツを咥えてきて、それで遊んでいるなんてことはないでしょうか?「離せ」とか「ちょうだい」と言っても、無視して離さない。そして、壊してしまうなんてことはないでしょうか?これは普段から愛犬と正しいおもちゃ遊びをしていれば、解決できるのです。今回はその方法についてご紹介します。
この記事の目次
所有欲を抑制する遊び方
どんな遊び方をするのかによって、どんなおもちゃが向いているのかは変わってきます。
今回は「もってこい」と言われるおもちゃ遊びをご紹介します。これはその名の通り、ボールやぬいぐるみ、ロープなどを遠くに放り投げ、それを犬が持ってくることを繰り返し行う遊びです。犬がおもちゃを持ってきた時に「ちょうだい」と言って、おもちゃを離させる行為が必ず発生するため、犬の所有欲を抑制する効果も期待できます。これを何度も繰り返すことで、何かいけないものを咥えてきた時も同じ方法で離させることができます。
おもちゃ選び
どんなおもちゃであっても使えます。今まで使っているものがあればそれでも良いのですが、それにあまりに執着がある場合は、なかなか離してくれない可能性があるため、できれば新しいおもちゃを用意します。「もってこい」に使えそうな玩具を紹介します。全てのおもちゃに共通しますが、犬種にあったサイズのものを使うようにしてください。絶対に誤飲することがないサイズのものにしてください。
ロープ
噛むおもちゃとして販売されています。歯磨き用に販売されていたりもしますが、カミカミするのは勿論、これを遠くに放り投げることで、「もってこい」にもそのまま使えます。
ボール
まさに「もってこい」をするためのおもちゃと言えます。家にあるテニスボールなどでも良いですし、以下のような犬用おもちゃのボールでも良いです。ボールは大きすぎると咥えられないですし、小さすぎると誤飲の可能性があるため、実際に大きさを確認してから買ったほうが良いでしょう。
ぬいぐるみ
「もってこい」には何でも使えます。ぬいぐるみを放り投げても良いですし、ちょっと変わったおもちゃを投げても良いです。ただし、ボタンが取れてしまったり、何かのパーツが取れてしまったりすると、それを犬が誤飲する恐れがあります。そういうアクセサリーはないものの方が良いですし、古くなったら壊れる前に、新しいものと入れ替えましょう。
「もってこい」の遊び方
最初にすること
おもちゃの用意ができたら、今度は実際に遊んでみましょう。「もってこい」をする場合、いきなりそのおもちゃを投げても反応してくれません。まだ遊んだことのないおもちゃには何の魅力がないからです。ポイントは以下の通りです。
- 「ねこじゃらし」で猫と遊ぶ時の要領で、犬の前で床の上で左右に素早く動かしたりする
- 変則的に動かしたり、目の前で這わせていると、そのうち犬が飛びついてくるようになる
- 初日はこれを何度か行い、軽く游んであげる
「もってこい」遊び
「もってこい」をするおもちゃを好きになってくれたら、今度は投げてみましょう。きっと反応して、追いかけていくはずです。ほとんどの犬は、何も教えなくても飼い主のところに持ってきます。その時は、おやつをあげて褒めてあげましょう。
「もってこい」からの「受け渡し」
執着心が強く、そのおもちゃの独占欲が強い犬の場合は、この後、勝手におもちゃ遊びをするだけで、離そうとしません。以下のステップで徐々に離すように持って行きます。この時、おもちゃを取り上げて終わりではなく、ご褒美をあげた後は、また「もってこい」を続けます。こうすることで、飼い主におもちゃを渡すことは、ご褒美を貰えるだけでなく、再び自分が遊べるチャンスにも繋がると理解するため、「飼い主に渡す」という行動が定着しやすくなります。
- まずはおやつを見せて、おもちゃではなくおやつに興味を引かせる
- おやつの方に興味を示したら、そっとおもちゃを取り上げ、おやつをあげる
- それができたら、「ちょうだい」と言ってからおやつを見せて、おもちゃを離させる
- 「ちょうだい」と言うだけで、おもちゃを離すようにして、できたら褒めておやつ
- 他のものでも「ちょうだい」と言って、離すようにさせ、それができたら褒めておやつ
むすびに
普段からこういった遊びを通じたトレーニングをしておくことで、いざという時の問題行動の解決につながります。少しの時間で良いので、是非、おもちゃ遊びをしてみてください。