しつけ教室に通っている間はとても良い子になったが、家に帰ってくると元通り。そんな話、よく耳にしませんか?これは、飼い主さん自身に問題があるからなんです。飼い方自体を改善しないと、本来の効果が薄れてしまうので要注意です。
この記事の目次
どうして元に戻るのか?
しつけ教室にいる時は大人しくて良い子にしているのに、家に帰ってきた途端に、もとのじゃじゃ馬さんに戻ってしまったなんてことはよくあることです。だからと言って、しつけ教室が意味ないのでしょうか?原因を探っていくことで、飼い主さん自身に問題があるということがわかってきます。
環境が違うから
人間の子供でも、知らない人の家に行った時は、(最初は)大人しくしていますよね?あれと同じで、犬は、その場の空気や雰囲気を敏感に感じ取っているのです。普段とは違う場所、普段とは違う人、普段とは違う騒音や匂い。こういったことから、犬はこの場所が普段とは違う特別な場所であることを理解しています。
先生がいるから
しつけ教室では、ドッグトレーナーがしつけを行います。しつけの方法はいくつもありますが、プロのドッグトレーナーが自ら行うわけですから、その人の言うことはすぐに聞くようになります。犬から見れば、「先生」とも言うべきドッグトレーナーが自宅にはいないので、言うことを聞いても何も良いことはないのです。それでは、なかなか言うことは聞いてくれません。
後にも続きますが、そうであれば、ドッグトレーナーと似たようなことを飼い主さん自ら行えば良いのです。
飼い主がいるから
犬の幼稚園でもよく見られる光景として、飼い主さんがいる時はワンワン吠えまくっているのに、飼い主さんが犬を預けていなくなった途端に静かになるということがあります。これは、飼い主さんが気がついていない間に、犬が問題行動を起こすように飼い主さん自身が犬の行動を強化してしまっているのかもしれません。ふとした仕草や話し方が、犬に対して「吠えろ!」と合図してしまっているのかもしれません。
しつけは飼い主がやるほうが効果的
「そんなこと言われても、プロでもないし、勉強したわけでもないからできないよー」と思われるかもしれません。そんなことはありません。しつけの方法にもいくつかありますが、ドッグトレーナーによっては、飼い主さんに自らやってもらっている方も少なくありません。
なぜなら、犬と一緒に過ごす時間が一番多いのは、飼い主さんに他ならないからです。そうであれば、飼い主さんにコツを伝授し、普段から継続的に実践してもらった方が、問題行動の抑制には効果的だからです。人間も週に1回1時間勉強するよりも、毎日10分でも繰り返し勉強した方が覚えますよね?
しつけの仕方は色々ある
何事もそうですが、しつけも例外ではなく、体系的なトレーニング手法が用意されています。一部のドッグトレーナーは飼い主さんにその方法を伝え、それを実践してもらうところまでをしつけ教室のメニューとして提供しているところもあるのです。お願いしようとしているしつけ教室のウェブサイトを良く見たり、説明会等で話を聞いてみてください。
この時、おやつを用いたモチベーション・トレーニングであれば、飼い主さんもやりやすい手法と言われています。簡単に言うと、おやつをエサに、犬が望ましい行動をした時に褒めてあげ、その行動を定着させていく方法です。
逆に、チェーンを用いた強制訓練などは素人が真似するには少々難しい方法となってきます。これは、犬が人間の言うことを聞かない時に、一貫性を持って叱りつけ、できた時には褒めてあげる方法です。一貫性を継続的に持ち続け、言うことを聞かせるということが、ずっと観察している必要があり、一般の方には難しくなってきます。
最低限知っておきたいこと
トイレや吠え等のほとんどのしつけは、コツを覚えて継続していけば、それほど難しいことではありません。但し、人に危害を加えてしまうような極端な攻撃行動の場合は別ですので、すぐに専門家にお願いしましょう。
しつけの方法を飼い主さんにも教えてくれる良いドッグトレーナーに巡り合うことができ、飼い主さん自身にも学ぼうとする意欲があれば、比較的早い段階で問題行動を取り除くことができることでしょう。問題行動に悩む飼い主さんは、ここでお話した内容を活かして、しつけ教室で行うだけでなく、是非お家でも率先してしつけを行って頂ければと思います。