一人暮らしでも猫を飼いたい!飼い主さんも幸せに暮らす5つのコツ

2025.05.07
一人暮らしでも猫を飼いたい!飼い主さんも幸せに暮らす5つのコツ

一人暮らしの部屋に猫がいたらいいなと思う人もいるでしょう。実際、猫を飼うメリットはたくさんあります。しかし、「留守にする時はどうすればいいのか」「賃貸の家を傷つけないか」など、不安も多いですよね。

そこで今回は、一人暮らしで猫を飼うメリットやコツを解説します。一人暮らしで猫をこれから飼いたい人も、すでに飼っている人も参考にしてください。

この記事の目次

一人暮らしで猫を飼うメリット

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1人は気楽ですが、寂しさを感じる時もあるでしょう。しかし、猫がいれば家に帰っても1人ではありません。心も安らぎますが、それは決して気のせいではないのです。

寂しさを感じにくい

家に猫がいる、それだけでも1人の寂しさが紛れます。ただそこに猫がいるだけで、「自分は1人ではない」と思えるでしょう。猫がいる喜びを感じるはずです。体調不良や落ち込んでいる時は、寄り添ってくれる猫もいます。

実は、猫に話しかけると、真剣な顔をして聞いてくれる時があります。「言葉がわかっているのでは?」と錯覚するほど。実際、話し終わると「にゃあ」と返事をしてくれることもあるので、何らかの意思疎通ができているのかもしれません。

たとえ返事をしてくれなくても、話を聞いてくれる存在がいるのは大きいといえるでしょう。

猫に癒される「オキシトシン」

一人暮らしに限らず、猫がいると癒されると実感する人は多いようです。癒されるのは気のせいではなく、猫との触れ合いによって幸せホルモンと呼ばれる「オキシトシン」の分泌量が増えるからだと考えられます。

オキシトシンの分泌量が増えると、不安やイライラ感などが軽減し、心が落ち着くといわれているのです。

そもそもオキシトシンは下垂体後葉ホルモンで、子宮筋の収縮を促したり乳汁を出しやすくしたりする働きがあるホルモンです。人同士の信頼関係や愛情のほか、犬や猫などペットとの愛着にも関わっていることが研究で明らかになっています。

「飼い犬と人が見つめ合う、愛情を込めて撫でるなどの交流でオキシトシンの分泌が増加する」という研究報告も実際にあります。犬と同様に、猫とのスキンシップによってオキシトシンが増えるのですね。

参考文献
1. 動物心理学研究 2017 年 67 巻 1 号 p. 19-27
オキシトシンによるヒトとイヌの関係性(PDF)
2. 動物心理学研究 2023 年 73 巻 2 号 p. 123-137
ネコに育てられるネコ,ヒトに育てられるネコ―同種および異種間の“母子”間コミュニケーションについて―(PDF)

猫のために頑張れる

猫がいると、「猫に早く会いたいから仕事をテキパキ終わらせよう」「猫のご飯代のためにも仕事を頑張ろう」などと前向きになれるでしょう。仕事の効率もアップして、評価が上がるメリットもあります。

さらに、猫が頼れるのは自分だけなので、体調管理にも一層気を使うようになります。飼い主自身の健康維持にも猫の存在は役に立つでしょう。

筆者も実際、一人暮らしで猫を飼っていた時は、外出した際も夜遅くならないようにしたり、風邪をひかないようかなり気を配ったりしていました。

一人暮らしで猫を飼うにはデメリットも

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一人暮らしで猫を飼う際には、メリットだけでなくデメリットもあります。しかし、準備をしておくとデメリットもかなり解消できるはずです。

譲渡会などではNGのケースも

猫を引き取りたいと、保健所や動物愛護団体の譲渡会に参加しても、一人暮らしはNGとなっているケースがほとんどです。ただし、動物愛護団体の中には、ライフスタイルや猫との相性を考慮してOKが出る場合もあります。諦めずに問い合わせてみましょう。

動物病院などでも猫の里親を募集している場合があるので、チェックしてみるのも手です。

外出時の心配がある

一人暮らしの人だと、外出すると当然猫だけが留守番する状況になります。目が行き届かないため、不安になるのも当然です。

「お腹が空いたらどうしよう?」「トイレが汚れたままになってしまうかも」などの心配もあるでしょう。特にやんちゃな猫や体調不良の猫を置いて出かけるのは心配です。

さらに、「窓を開けて出て行く」「棚から食べ物を出して食べる、ばらまく」などのトラブルが生じる恐れもあります。

災害発生時に猫を助けられるのは飼い主さんだけ

災害が起きた時、猫を助けられるのは基本的に飼い主さんだけです。地震や台風はいつどこで起きるかわかりません。外出中や夜中に発生することもあります。自宅で避難するのも、避難所に連れて行くのも基本的に1人で対応するしかないため、しっかりとした準備が必要です。

お互いが分離不安になる恐れ

1人と1匹だと、どうしても距離が近くなります。そうなると飼い主さんのお出かけなどで、離れることがストレスになる分離不安を引き起こす恐れがあるのです。

もともと猫は単独行動をする生き物ですが、最近は人に依存する猫もいます。人の方も、猫に依存してしまうこともあるのです。

仲良くなるのはいいのですが、あまりにもべったりしすぎると、少しの時間でも離れるのが辛くなります。飼い主の方は「猫が心配で出かけるのが不安」、猫は「人がいないと寂しくて耐えられない」となってしまうのです。

飼い主さんは、猫が心配で仕事も手につかないといった状況になったり、猫は留守番すると下痢や嘔吐などの体調不良になったりすることもあります。ひどくなると、ちょっとした買い物にも行けなくなるなど、通常の生活が営みにくくなる恐れもあります。

一人暮らしで猫を飼う5つのコツ

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一人暮らしで猫を飼うにはメリットもデメリットもありますが、飼い方次第でデメリットはかなり解消できます。

1.猫を飼えるか確認する

最初に自分の家で猫を飼えるか確認します。ペット不可では飼えませんので、猫を飼いたいなら猫が飼える物件への引っ越しが必要です。最近は猫と暮らしやすい仕様になっているペット共生住宅などもあります。

もともとペットOKの物件であっても、大家さんや管理会社に「これから猫を飼う」と連絡をしましょう。

2.家の中を猫仕様にする

猫が安心して過ごせる部屋にすれば、一人暮らしでも安心です。猫に留守番させる時の不安も減るでしょう。

爪とぎ対策をする

猫は爪をとぐ動物であり、やめさせることはできません。壁は爪で傷がつかないようにシートを貼ります。猫が好む爪とぎも必ず用意しておきましょう。

ソファなどで爪とぎをする猫もいます。ソファを保護するシートを貼るか、カバーをかけておくといいでしょう。

壁で爪をとぎたがる猫には、壁そのものに爪とぎ防止シートを貼る方法もあります。

爪とぎは段ボールタイプや麻タイプなど、猫の好みを探って用意してあげましょう。

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キャットタワーでストレス発散

猫は上下運動を行うので、キャットタワーの設置もおすすめです。ストレスも発散できます。高いところに登って下を見下ろしたり、昼寝をしたりと満喫してくれるでしょう。一人暮らしの部屋なら、コンパクトなタイプがおすすめです。

猫用ケージを置く

元気いっぱいの猫やシニア猫を留守番させる場合、部屋を動き回られると心配ですよね。猫用のケージを用意しておけば、不安はかなり解消されます。

高さがあり、3段ほどに分かれている猫用ケージなら、上下運動もできます。猫は基本的に高さがあれば運動ができるので、広さはさほど重視しなくても大丈夫です。ただ、トイレは基本的に1つしか設置できないので、長時間のお出かけには不向きです。

自動給餌器を置く

自動給餌器があれば、フードを小分けにして与えられます。猫はもともと小動物を狩って食べていたため、少量ずつ何度も食べるスタイルがおすすめです。

カメラ付きなら、外出中も猫の様子を確認できます。夜中にフードを食べたがる猫でも、給餌器があれば起こされる心配は減るでしょう。

ウェットフードを好む猫には、保冷剤付きの専用の自動給餌器もあると安心です。

トイレは複数置いておく

トイレは最低でも猫の数プラス1個置いておきます。猫は大変きれい好きなので、排泄物がそのままになっているトイレは使いたがりません。排泄を我慢すると、病気のリスクが高まります。

掃除が間に合わない場合に備えてトイレは複数置いておけば、留守中も安心です。猫がゆったり排泄できる大きめのトイレがおすすめです。

3.助けてくれる猫好きの友人やキャットシッターを確保

外出中や1泊程度の旅行なら、留守中の様子を見てもらうなどをお願いできる猫の飼い主友だちを作っておくことをおすすめします。猫を飼っている一人暮らしの友だちがいるなら、協力し合うのもいいでしょう。

猫友だちが見つからない場合、キャットシッターを見つけておくのもいいですね。留守中に家に上がってもらう必要があるため、信頼できる人を選ぶことが大切です。

4.かかりつけの動物病院を必ず作る

かかりつけの動物病院は必ず決めておきましょう。ワクチン接種や健康診断をお願いして、日頃の体調を管理しておくことが大切です。飼い主さん自身も、獣医さんや動物病院のスタッフの人たちと顔見知りになっておきましょう。

猫を動物病院に連れて行くのは負担に感じるかもしれませんが、病気になってから慌てて行く方がはるかに大変です。頼れる動物病院があることは、飼い主さんにとっても猫にとっても大切なこと。

預かりも行っている動物病院なら、2泊以上の旅行の時も安心して猫を預けられるでしょう。

5.猫と適度な距離を取る

常にべったり過ごすのではなく、ほどほどに距離を取ることも大切です。心理的にも物理的にも距離が近すぎると、分離不安などを生じる恐れがあります。

分離不安にならないためにも、あえて1匹で静かに過ごす時間を作ってあげましょう。もちろん、これは無視をするという意味ではありません。

一緒に遊んだり、抱っこしたりする時間も大切ですが、メリハリも必要です。お互いが別のことをする時間も大切にしましょう。猫が1匹でもリラックスして眠れる寝床を作ってあげるのも効果的です。

たまには、用事がなくても猫友だちやキャットシッターに頼んで、1人で出かけてみるのもいいでしょう。猫にとっても飼い主さんにとっても、気分転換になります。

猫が一人遊びできる知育おもちゃをいくつか用意しておくのもおすすめです。転がしてフードを出すおもちゃを置いておけば、お腹が空いたら自分で遊んで食べるでしょう。狩りの気分も味わえて、猫は満足するはずです。

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まとめ

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一人暮らしで猫を飼うと、寂しさが紛れるだけでなく「癒される」「前向きになれる」など、さまざまなメリットがあります。一緒に暮らす楽しさを実感するでしょう。

一方で、外出や災害時の心配があるのも事実。さらに1人と1匹になるためお互いが依存しやすくなり、分離不安を生じるリスクも。

しかし、事前にグッズを用意したり、依存しないよう適度に猫と距離を置いたりすることで、不安はかなり解消できます。猫の飼い主友だちやペットシッター、動物病院などにも頼りながら、一人暮らしでの猫との暮らしを楽しんでください。

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