ドッグマッサージと聞くと意外に思われるかもしれませんが、実は犬もマッサージが大好きです。
正しく行うことで、犬の健康にも飼い主との関係性の構築にも良いことがたくさんあるのです。いつも癒してくれる犬の心も体も揉みほぐす、そんなドッグマッサージについて、メリットと正しいやり方を紹介します。
この記事の目次
ドッグマッサージする事のメリット
コリをほぐして血行を良くする
犬の運動量は私たちが想像している以上に多く、忙しい日常生活で疲れた私たち同様に体が凝っています。優しくマッサージしてあげることによって血行がよくなり、疲労の回復や冷え性の改善にも繋がります。
特に、シニア犬は筋肉も関節も固まりがちなので、散歩の前後にもしてあげると効果的です。ドッグマッサージで体を揉み解され、気持ち良くて寝てしまいそうな犬の顔を見ると、こちらまで癒されますよね。
信頼関係を築ける
ドッグマッサージはスキンシップとしても非常に効果的です。犬が自由に体を触らせてくれる事は信頼の証であり、飼い主を認めている場合はお腹や脚などもマッサージしてあげると喜びます。
飼い主との関係性やその日の体調によっては、犬が嫌がることもあります。その場合は嫌がる所は無理に触らないようにしてあげましょう。焦らずに、お互いがリラックスした状態でのスキンシップを重ねていけば、飼い主を信頼して体を委ねてくれるようになるはずです。
病気の早期発見につながる
定期的に犬の体全体を触ることで、傷や腫瘍など、体の小さな異変にも気づきやすいので、病気の早期発見につながります。
また、ドッグマッサージを定期的に行うことで、触られることに慣れていると、病院で暴れる事も少なくなり、比較的スムーズに処置を行うことができます。獣医師と話をすると、この部分で手こずることが多いそうです。いざという時のためにも、日頃から触られることに慣らしておくことはとても大事なのです。
ドッグマッサージのやり方
注意点
どの部位をマッサージする場合でも、共通して注意しなくてはいけないのは、以下の3つです。
- 手の温度
- 長い爪や時計等のアクセサリー類
- 強すぎない力加減
人間と同じで、冷たい手でいきなり触られることを犬は嫌がります。そのため、手は温めてからマッサージするようにしましょう。また、犬を傷つけたり痛がらせないように、私たち人間の爪は短くしておき、マッサージ中に怪我させたり毛が絡まってしまったりするかもしれないような時計などのアクセサリー類は外しましょう。そして、力加減は、軽くさするようにするだけでも血液やリンパは流れます。どんな場所を触る場合も無理に触ろうとせず、できるだけ弱い力でマッサージするようにしましょう。
また、犬の体調や反応を見ることも大事です。
病気やケガ、体調を崩しているときや妊娠中のドッグマッサージは控えるべきです。そして、触られるのを嫌がるような時もやめておきましょう。気持ち良さそうにしているあくびも、犬の不快な気持ちを表すサイン(カーミングシグナルと言います)の可能性もあります。それ以上はやめておいたほうが良いかもしれません。
ドッグマッサージをする際は愛犬をよく観察しながら行うようにしましょう。それでは犬がとても喜ぶ体の部位について、注意点とドッグマッサージの方法を紹介します。
部位別のやり方〜顔面〜
顔面のドッグマッサージは、マッサージ効果より、接触に慣らす意味合いが強いです。慣れてくると、非常に気持ちよさそうな顔をしてくれるので、嫌がらなければトライしてみましょう。
マッサージする際は、指の腹を眉間から毛並みに沿って流していき、頭頂部や耳の裏、目の周りを優しく押してなぞってあげると良いです。あくまでも「優しく」です。
部位別のやり方〜首まわり、背中〜
常に飼い主を見上げている犬の首と背中の筋肉は非常に疲れ易い箇所でもあります。首の後ろや背骨に沿った部分を親指などで優しくマッサージしてあげるとよいでしょう。
もちろん力加減は最初は撫でるような強さで行い、徐々に強くしていきます。それでも、軽く押す程度に留めましょう。
部位別のやり方〜胸部、腹部〜
四つんばいで歩く犬にとって、胸筋も疲れが非常に溜まりやすい部分ですので、優しくマッサージしてあげると良いでしょう。
ただ、腹部に関しては飼い主に対して心を開いてなければ触られるのを嫌がりますので、自分から触って欲しそうに仰向けにならない限り、あまり触るべきではありません。飼い主を信頼し、自分から仰向けになった時は優しく「の」の字にさすってあげると、便通の改善にもつながるので、犬をよく観察しながら優しくマッサージしてあげてください。
ドッグマッサージの資格も
ドッグマッサージのメリット、注意点、そしてやり方の一部を紹介していきましたがいかがだったでしょうか?
ドッグマッサージの世界は奥が深く、ドッグマッサージセラピストという民間資格もあるくらいです。興味のある方は、勉強してみても良いかもしれません。犬それぞれで気持ちよく感じるポイントは少しずつ違うので、愛犬が一番好きなマッサージを見つけてみてください。