住宅街を歩けば、外飼いの猫や野良猫たちがひょっこり道端に出てくるところを発見したり、民家でくつろぐ姿を遭遇することは珍しいことではありません。
そんな猫たちを眺めていて驚くのは、その毛柄の多様さ。
たとえば同じ白黒ブチ模様でも、白黒の配分が違うだけで随分印象が変わります。黒・茶・白のブチ模様を持つ三毛猫は、日本原産であるといわれています。
今回は、非常に多様な毛柄を持つ日本猫の魅力にせまってみたいと思います!
この記事の目次
日本猫とは?
体型は中型で、短毛で、鼻筋の通った顔。
外国種とくらべて足が短く太くしっかりしており、全体的に丸みをおびた愛嬌のある体型をしています。
尾は短いものから長いものまでさまざまで、特に短い尾は外国人からすると珍しく、日本猫独自の特徴の一つともいわれています。
日本猫の毛柄6種類
日本猫保存会の分類を参考に、おおまかに分類すると、大体6種類に分けられます。
バンバイカラー?キャリコ?などなど、聞き慣れない単語が多いですが、知識として覚えておくとちょっとした会話の際に小ネタとして活躍するかもしれません。
- ソリッドカラー
…単色。白、黒、茶、灰 - バイカラー
…2色のうち、腹側が白く、背側の全体に模様がある - バンバイカラー
…2色のうち、耳や尾だけに模様がある - キャリコ
…三毛 - タビー
…シマ模様。サバトラ、キジトラ、茶トラ - サビ
…パーティーカラーともいう
日本猫、人気の毛柄
最近では、「ねこあつめ」というスマートフォン向けのゲームアプリがブームになっていましたね。
ねこあつめでは、キャラクターの呼び名が毛柄の種類にちなんで名付けられています。あのゲームをやってみて「ハチワレ」「ハイトビ」「キジシロ」・・・などなど、一見なんのこと?と思うような呼び名にも馴染みが出てきた方もいらっしゃるのではないでしょうか?
ここでは、日本で代表的な毛柄6種と、その中でさらに細かく分類された呼び名も一緒に紹介していきます!
キジトラ
別名:ブラウンタビー
キジトラは、日本でもっとも人気の毛柄です。猫の祖先「リビアヤマネコ」によく似た毛柄をしていますね。
日本に初めて猫がやってきたのは、もともと唐(中国)からネズミ駆除のため輸入されたときです。このとき輸入された猫が「リビアヤマネコ」であるといわれています。日本で一番人気である理由もわかる気がしますね。
模様の中に白が混ざると「キジシロ」「サバシロ」と呼ばれることがあります。
黒白
別名:ブラックアンドホワイト
冒頭でも述べましたが、黒と白の割合によってグッと印象が変わる柄ですね。額の模様が八の字になっているものは「ハチワレ」と呼ばれ、近年特に人気があるようです。模様が耳や足にだけある毛柄(バンバイカラー)は、「シロクロトビ」ともいいます。
茶トラ
別名:レッドタビー
そのほとんどがオスで、メスは珍しい存在です。人懐っこく少しやんちゃな猫が多いようですね。オスに多い毛柄だからかもしれません。キジトラと同じように、白混ざりの毛柄は「チャシロ」と呼ばれます。
黒単色、白単色
別名:ソリッドカラー
単色は変種の一つだそうで、キジトラ柄の後に出てきた毛柄です。一般的に黒猫は、見た目とは裏腹に意外と人懐っこく、性格も穏やかといわれています。白猫は神経質な猫が多いとされていますが、繊細でクールでもあるため、猫と適度な距離感で接したい飼い主にはぴったりです。
三毛
別名:キャリコ
日本の猫といえば、黒茶白の三色からなる三毛猫ですね!西洋では珍しいため外国の方からは重宝されるそうです。遺伝子の特性上、三毛猫には基本的にメスしかおらず、オスは希少な存在です。
三毛の模様部分で、茶や黒部分の色が薄く全体的に灰色っぽいと「キジミケ」、全体に縞模様が強く出ていると「シマミケ」とそれぞれ呼び分けたりします。
サビ
別名:パーティーカラー、トーティシェル
黒と赤(茶)のまだらで、鉄錆のような色をしています。黒と赤の配分の違いで、「クロサビ」「アカサビ」とそれぞれ呼ばれたりもします。他の毛柄と比べて色合いも渋く、マダラ模様がワイルドな印象です。
日本猫は長生き?
せっかくご縁があって飼うことになったとすれば、飼猫には長生きしてほしいと願うものです。
猫の種類によって平均寿命はそれぞれですが、日本猫はなんと15歳以上!古来の日本猫は、純血種はすでに絶滅したといわれています。
日本猫とはいいつつも、さまざまな種との交配が進み、そのほとんどが雑種であるというのが現状です。雑種は、純血種よりも長生きする傾向があるのです。日本猫が長生きするのはそんな理由によるものかもしれません。
最後に
一言で「日本猫」といっても、本当にさまざまな種類の毛柄がいるのですね。
皆さんのお好みの毛柄は見つかりましたか?今回記事を作成するにあたって、猫の生まれ持ってのファッションともいえる毛柄の魅力に、改めて気付かされた気がします!猫を飼い始めるきっかけは人それぞれですが、より自分の好きな毛柄にこだわって考えてみるのも良いかもしれません。
これから猫を飼いたい人、新たにお迎えしようと考えている方、ぜひ参考にしてみてください!