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【犬図鑑】マルチに働く犬がいっぱい!ドイツ原産の犬たちをご紹介

千葉 綾 シェリー編集部

ヨーロッパでは「犬と子供はドイツ人に育てさせろ」という言葉があるくらい、犬のしつけに熱心で、飼い主に厳しい義務が課せられているドイツ。犬に対する意識がたいへん高く、動物福祉先進国としても知られています。

また、ドイツ原産の犬種は、日本でもジャパン・ケネル・クラブ(JKC)に多く登録されており、イギリスに次ぐ第2位の登録数を誇っています。

今回は、そんなドイツ原産の犬種を紹介していきます。

ドイツ原産の強面の犬たち


ドイツの犬といえば、屈強な肉体と精悍な顔立ちの凛々しい犬を思い浮かべる方もいらっしゃるのではないでしょうか。

ジャーマン・シェパード・ドッグ


ジャーマン・シェパードといえば、警察犬のイメージが強いかもしれませんが、元々は牧場で牛や羊などの護衛や誘導する仕事をしていました。その後、警備、荷物を引く、物を回収するなどマルチな活躍を見せ、第一次大戦以降は優秀な軍用犬として働きました。

この頃日本にも軍用犬として入ってきましたが、きちんとした訓練が必要であるため、日本における犬の訓練もこの頃から盛んになったという歴史があります。現代でも、警察犬、麻薬探知犬、災害救助犬、盲導犬など幅広く活躍しています。

グレート・デーン


超大型犬のグレート・デーンは、世界で一番背の高い犬としてギネス世界記録で認定されており、ドイツの国犬でもある代表的な犬種です。猟犬、軍用犬、害獣駆除など、幅広い分野で活躍していました。

ドイツ以外で呼ばれる「グレート・デーン(Great Dane)」という名称は「大きな、デンマークの」という意味になりますが、この犬種の誕生にデンマーク人は全く関与していません。ドイツでは「ドイツの犬」を意味する「ドイチェン・ドッゲ(Deutsche Dogge)」と呼ばれています。

ドーベルマン


ドーベルマンという名前は、この犬種を作り出したフリードリッヒ・ドーベルマン氏に由来しています。ドーベルマン氏は税務職員であり、常に現金を持ち歩く必要があったため、優秀な護衛犬が必要だと考え、この犬種を育てました

特徴的な尖った耳や短い尾は、生後間もなく行われる耳・尾の断尾・断耳によるものです。しかし、近年は動物愛護に対する関心の高まりから、特にヨーロッパで断尾・断耳を行わない習慣が広がっています。

ボクサー


ボクサーは19世紀後半までは闘犬や猟犬として活躍していました。しかし、1835年にイギリスで闘犬が禁止された影響を受け闘犬は減少し、また、畜産の進歩によって狩猟も衰退していくと、ボクサーは軍用犬や警察犬として活躍するようになります。

ドイツ生まれの犬種ですが、アメリカでも人気が高く、第二次世界大戦ではアメリカ軍の軍用犬としても活躍しました。そして、終戦後は軍人たちによって家庭のペットとしても迎えられるようになりました。

ロットワイラー


ロットワイラーは長らく畜産業者に飼育され、大きな荷車を引くことを主な仕事としていました。そのため「肉屋の犬(metzgerhund)」と呼ばれていた時期もあります。しかし、19世紀中頃になると、物流が鉄道やロバによる荷車引きに代わっていき、ロットワイラーの出番が減ったため、一時は絶滅の危機に瀕するほどでした。

20世紀以降は、ロットワイラーのスタミナと勇敢さが評価され、警察犬、軍用犬、山岳救助犬として世界中で活躍しています。

ドイツ原産の可愛らしい犬たち


ドイツ原産の犬には、日本でも人気がある可愛らしい小型犬もいます。

ミニチュア・シュナウザー


ミニチュア・シュナウザーを含む「シュナウザー」と呼ばれる犬種には、大型犬の「ジャイアント」、中型犬の「スタンダード」、小型犬の「ミニチュア」の3つの犬種がありますが、最も古いのはスタンダードシュナウザーで、他の2種はスタンダードを改良した犬種です。

ミニチュア・シュナウザーは戦後に日本に入ってきましたが、当時の日本ではトリミング技術が発達していなかったため、あまり普及しませんでした。その後2000年頃から急速に人気が高まり、現在のような人気犬種になりました。

ミニチュア・ピンシャー


「ミニピン」の愛称で親しまれているミニチュア・ピンシャー。英語圏でも「min-pin」という略称で呼ばれることがあります。犬種名は、ドイツ語で「テリア」を意味する「ピンシャー」から来ており、テリアと同様にネズミ捕りや番犬として活躍しました。

外見がドーベルマンに似ているため、しばしばドーベルマンの小型版と誤解されますが、実際にはミニチュア・ピンシャーの方が歴史は長く、その起源は17世紀から18世紀頃にさかのぼるとされています。

ダックスフンド


ダックスフンドの大きさは、大きい方から「スタンダード」、「ミニチュア」、「カニーンヘン」の3つのタイプがあります。また、被毛も「スムースヘアード」、「ワイアーヘアード」、「ロングヘアード」の3種類があります。日本で一番多く見られるのは、「ロングヘアードのミニチュア・ダックスフンド」です。

ダックスフンドは元々アナグマを狩る猟犬で、アナグマが住む狭い穴に入り込めるように、脚を短くする選択的な繁殖が行われた結果、現在のような体格になりました。

ポメラニアン


ポメラニアンは、スピッツ系の大型犬が現在のドイツ東部からポーランド北部にまたがるポメラニア地方で小型化された犬種だと考えられています。小型化といっても、当時は10kg前後の中型犬だったそうです。

その後、愛犬家で知られたビクトリア女王がポメラニアンを本国に連れ帰り、自ら繁殖させた結果、5kg程度まで小型化されました。それ以前のポメラニアンは、ホワイトとブラックのみの毛色でしたが、この頃から今ではメジャーなレッドの毛色が存在するようになったそうです。

ドイツ原産の犬の特徴


今回はご紹介しきれませんでしたが、ドイツ原産の犬種には優秀な鳥猟犬も多くいます。また、他国の犬種には、シベリアン・ハスキーがソリ犬、ボーダー・コリーが牧羊犬といったように、一つの仕事に特化した犬たちも多くいます。一方でドイツ原産の使役犬たちは、警察犬、護衛犬、軍用犬、猟犬など、様々な場面で人間を手助けしてきたことが特徴として挙げられます。

可愛らしい小型犬たちも元々は猟犬や番犬として活躍していたため、愛玩目的で飼われていた犬がほとんどいない、珍しい国と言えます。

最後に


ドイツでは店舗や公共交通機関など、ほとんどの場所へ犬を連れて行けます。その背景には、ドイツ人の犬に対するしつけの意識の高さがあり、それゆえに周りの人々も犬を受け入れる文化が根付いています。

日本でも犬の飼い主たちが、きちんとしたしつけをしたり、周囲への配慮やマナーを徹底したりすることで、ドイツのように犬を飼いやすい環境になるかもしれません。

日々少しずつでも意識することで、ドイツのような犬を飼いやすい環境が、日本でも実現することを願います。

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