犬が床やカーペットなどにお尻をこすりつけながら歩くような動作を見たことはないでしょうか?
これは、「お尻歩き」と呼ばれている動作です。単にお尻に「うんち」などが付いているのが気持ち悪くて、していることが多いのですが、お尻に違和感がある時に犬がとる行動の1つです。
おしり歩きを放っておくと、大変なことになることも!今回は、その原因と対策について見ていきましょう。
この記事の目次
原因って?
特に、ワンちゃんが「うんち」をした後、カーペットやじゅうたんの上でお尻をこすりつけているところを見たことはないでしょうか?これをおしり歩きといいます。
その理由は単純で、お尻(肛門)に違和感を感じているから。人間もお尻に違和感があれば、拭いてみたり、かいてみたりしますよね。あれと同じなんです。
お尻に違和感を感じる原因として、以下が考えられます。
- 「うんち」か何かがついている
- 寄生虫がいる
- 肛門嚢が炎症を起こしている
「うんち」が付いている
散歩の時は、注意深く見ていれば、お尻に「うんち」が付いていたりします。そのような時は、地面にお尻をこすりつけて歩くことがあります。
ただ、ばい菌が付いてしまう可能性があるので、そとでおしり歩きをしているときは、お尻の周りをティッシュで拭いてあげましょう。ワンちゃんもスッキリしたような顔をします。
このように単に何かが付いているのが嫌で「お尻歩き」をして、それを取り除こうとすることがほとんどですが、中には病気の可能性もあります。
寄生虫がいる!?
おしり歩きだけでなく以下の症状が見られる場合は、寄生虫がいる事が考えられます。
- 肛門から白いヒモのような物が…
- うんちに白いヒモのようなものが混ざっている
- 最近、下痢が多くなった
- 最近、食欲が落ちている
お尻歩きをしている時に、肛門のあたりを観察してみて、何か出ているようなことがあれば、寄生虫がいる可能性が非常に高いです。このような症状が見られた時は、かかりつけの獣医師に診察してもらいましょう。
肛門嚢が炎症?
犬の肛門が時計の中心にあると見た時、4時と8時の位置に、肛門嚢があります。ここには、肛門腺で作られた分泌液がたまります。この分泌液がうまく外に出せず、細菌が繁殖してしまうと、肛門嚢が炎症を起こします。最悪の場合、破裂してしまうこともあります。
以下の症状が見られる場合は、要注意です。
- 肛門の周りが赤く腫れている
- 排便がしにくそう
肛門嚢の炎症は、特に小型犬に多いと言われています。大型犬の場合は上記の症状が見られることがなければ、さほど心配することはないでしょう。筋力が強く、排便時に分泌液が自然と排出されるためです。
肛門腺絞りは月に1回はやっておきたい
犬種にもよりますが、特に小型犬の場合は、分泌液を自分で出すことができず、肛門嚢に分泌液がたまってしまうことが多いです。そのため、定期的に人間が絞り出してあげる必要があります。
犬種によって分泌液がたまる速度は異なりますが、月に1回は肛門腺絞りを行い、出す必要があります。
例えば、トイプードルのように頻繁にトリミングを行う犬種の場合は、トリマーさんが行ってくれていることが多いので、自分ですることはあまりないかもしれません。もし、わからない場合は、トリマーさんに聞いてみても良いでしょう。
肛門腺絞りを自分でやる
肛門嚢にたまっている分泌液を絞り出すだけなので、自分でやることもできます。ティッシュはあらかじめ用意しておきましょう。
- 犬の尻尾を少し引っ張り上げるように持ち、肛門が見えるようにします
- 親指と人差し指で、肛門を中心に時計をイメージし、4時8時の位置をおさえます。
- 肛門に向けて軽く力を入れ、肛門から液が出てきたら絞り出します。
- 分泌液は匂いがキツイため、ティッシュで飛び散らないように拭います。
場合によっては、分泌液が勢いよく飛ぶことがあるので、汚れてもいい場所で行うことをおすすめします。一度、コツがわかれば簡単ですので、自分でチャレンジしてみても良いでしょう。