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ハムスターに噛まれてアナフィラキシーショックを起こすって本当?

Risa シェリー編集部

ハムスターを飼っているみなさんは、「ハムスターに噛まれることでアナフィラキシーショックを起こすことがある」という話を聞いたことがあるかもしれません。

結論から言うと、この話は本当です。しかし、ハムスターによってアナフィラキシーショックを起こすことは非常に稀で、過度に心配する必要はありません。

ハムスターとの付き合い方を正しく理解して、指などを噛まれないようにすることが重要です。

ハムスターに噛まれたことによる死亡事例


非常に稀なケースですが、ハムスターに噛まれたことでアナフィラキシーショックを起こし、死に至ったという事例が2004年にありました。

2004年2月、当時40歳だった埼玉県在住の男性が、飼っていたハムスターに指を噛まれて意識不明となり、その後搬送先の病院で死亡しました。
男性は4~5年前からハムスターを飼育しており、それまでに何度も噛まれたことがあったといいます。

噛まれた際に傷口からハムスターの唾液が入り、直後にアナフィラキシーショックによって持病の喘息を誘発、数十分後に家族が発見し、病院に搬送されたときにはすでに心肺停止の状態でした。

検査では、アレルギー反応を起こした際によく見られる白血球の一種が見つかり、ハムスターのタンパク質に対して強い反応が確認されました。男性を診察した医師は、「常に起きるわけではないが、アレルギー体質の人や、噛まれる危険が高い獣医師などは気をつけた方がいい」と注意を呼びかけました。

ハムスターでアナフィラキシーを起こすのは珍しい?

ハムスターなどの齧歯類に噛まれたことが原因でアナフィラキシーショックを起こしたのは、1995年からの10年程度の間に全国で17件でしたが、死亡事例は上記の男性が初めてでした。

これに対し、ハチ刺されによるアナフィラキシーショックで死亡する人は、毎年20名程度います。

報道後、ハムスターを捨てる人が続出

男性の死亡事例が報道されると、「ハムスターを飼っていたら噛まれて死ぬかもしれない」という恐怖から、ハムスターを捨ててしまう人が続出したようです。

確かに、ハムスターに噛まれることでアナフィラキシーショックを起こす可能性はゼロではありませんが、アナフィラキシー自体はハムスター以外の他の原因でも起こり得るものであり、ハムスターがとりわけ危険とは言えません。

ハムスターによるアナフィラキシーを過度に恐れるのではなく、適切な飼い方を正しく理解してハムスターと上手に付き合うことが重要です。

アナフィラキシーショックの原因と症状

そもそもアナフィラキシーショックとは

アナフィラキシーショックは、アレルギーの原因となる「アレルゲン」に対して、体の免疫機能が過剰に反応することで起こります。

アレルゲンが初めて体内に入ってきたときには発症せず、後日再び入ってきたときに発症するのが特徴です。
例えば、ハチに刺されるのは2回目以降が特に危険だということを聞いたことがあるかもしれません。

原因となるものの例

アナフィラキシーショックの原因となる「アレルゲン」には、次のような例があります。

  • 食べ物(卵、小麦、牛乳、エビなど)
  • 薬品(抗生剤・解熱鎮痛など)
  • ハチ毒
  • 咬傷、刺傷(ハムスター、ダニ、クラゲなど)

ハムスターによる咬傷の場合は、噛まれた際に傷口からハムスターの唾液が体内に入り、それに対して過剰な免疫反応が起きることでショックを起こします。

アナフィラキシーショックの症状

ハムスターに強く噛まれた後、数分~数時間で次のような症状が出た場合、アナフィラキシーショックである可能性があります。

腹痛、下痢、吐き気、めまい、痙攣、貧血、動悸、じんましん、咳、息切れ、呼吸困難

ハムスターでアナフィラキシーショックを起こしやすい人

ハムスターに噛まれてアナフィラキシーショックを発症するのは、ハムスターと接触がある人なら誰にでもあり得ることです。

アレルギー・アナフィラキシー経験のある人は危険?

ただし、花粉症、ハウスダスト、喘息などのアレルギーを持っている人や、過去に薬や注射、ハチ刺されなど、何らかの原因でアナフィラキシーショックを起こしたことがある人は、他のアレルゲンに対しても反応しやすい可能性があります。

ハムスターと接触が多い人

ハムスターに噛まれる回数が多ければ、その分だけアナフィラキシーショックを起こす可能性も高くなります。

そのため、お世話の仕方に問題があって何度もペットのハムスターに噛まれてしまう人のほか、ペットショップの店員獣医師など、ハムスターと触れ合う機会が多い人は、注意が必要です。

アナフィラキシーショックを起こさないために


アナフィラキシーショックを未然に防ぐには、アレルゲンを食べたり、触ったり、近づいたりしないことが重要です。

例えば、ハチ毒によるアナフィラキシーはハチに近寄らないことで対策できますし、食べ物によるアナフィラキシーは原因となる食べ物を食べなければ大丈夫です。

ハムスターの飼い主はどうしたらいい?

ハムスターの飼い主さんはお世話をしなければならないので、「ハムスターに近づかない」ということは難しいでしょう。
日常生活で、ハムスターに噛まれないように気をつけることが最も重要です。

ハムスターに噛まれると、「うちの子は凶暴な性格だ」と思うかもしれません。
しかし、ハムスターが飼い主の指を噛むのは、飼育環境に問題があることが多いです。

ハムスターに噛まれないように、次のような点に気をつけて飼育しましょう。

  • ケース内にかじり木を用意する
  • 栄養不足にならないよう、食事内容を見直す
  • 食べ物を触った手でハムスターに触れない
  • 適切な温度・湿度を保ち、騒音や強い光を避ける
  • コミュニケーションは少なすぎず、多すぎずを心がける

まとめ


今回の記事では、ハムスターに噛まれることによるアナフィラキシーショックを防ぐための方法をご紹介しました。

ハムスターによるアナフィラキシーは珍しく、死に至ることは非常に稀です。
正しい飼育をして噛まれないように気をつけることで、アナフィラキシーのリスクはかなり低く抑えることができます。

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