ハムスターとモルモットは、同じげっ歯目の小動物で、どちらもペットとして人気があります。
分かりやすい違いは大きさですが、実は、それ以外にも様々な違いがあります。
今回の記事では、ハムスターとモルモットの違いを、大きく6つに分けてご紹介します。
どちらを飼うか迷っている方も、ぜひ参考にしてみてくださいね。
この記事の目次
ハムスターとモルモットの違い①分類と原産地
分類
ハムスターの分類は、「げっ歯目キヌゲネズミ科」で、その下にさらにゴールデンハムスター属、カンガルーハムスター属などの分類があります。
一方、モルモットの分類は「げっ歯目テンジクネズミ科」です。
野生のテンジクネズミを家畜化したものがモルモットなので、野生にはいません。
原産地
ハムスターは種類によって、中国北部や、カザフスタンから南シベリアが原産だとされています。
一方のモルモットの原産は、南米の山岳地帯であるとされ、気候的にも地域的にも全く違う地の出身の動物だと言えます。
なお、モルモットは英語で「ギニーピッグ(Guinea pig)」と呼ばれ、「モルモット」では通じません。
テンジクネズミが最初に長崎に持ち込まれた1843年、オランダ商人がそれを「マーモット(marmot)」と勘違いしたことから、「モルモット」という呼び名が日本で定着したと考えられています。
マーモットも同じげっ歯目ではありますが、リス科マーモット属の動物なので、分類は異なります。
ハムスターとモルモットの違い②サイズ
体長
ハムスターとモルモットでは、モルモットの方が全体的に大きい印象があるでしょう。
実際、ハムスターの体長は6〜20cmほどなのに対し、モルモットの体長は20〜40cmです。
体重
ハムスターは全体的に見て小柄ですが、体重は20〜50g程度のジャンガリアンハムスターから、150~200g程度のゴールデンハムスターまで、種類によって様々です。
しかし、大きめのサイズのハムスターはいるものの、やはりモルモットにはかないません。
モルモットの体重はおよそ800g〜1kgで、大きな種類では2kgを超えることもあります。
ハムスターとモルモットの違い③頬袋としっぽの有無
頬袋
ハムスターといえば、頬袋に食べ物をたくさんため込む姿が印象的ですよね。
一方、モルモットは頬袋を持たず、食べ物をため込むこともありません。
しっぽ
ハムスターには短いしっぽがありますが、モルモットにはしっぽがありません。
高いところで暮らすネズミは、バランスを崩したときにしっぽを木の枝などに引っ掛けて落ちないようにしますが、モルモットは低いところで生活するため、しっぽが必要ないのだと考えられます。
ただし、ハムスターもあまり高いところに行かないので、しっぽが退化して短くなったのではないかと言われています。
ハムスターとモルモットの違い④生活リズム
モルモットは人間と同じように、昼間に活動して夜は眠ります。夜に騒ぐことが少ないので、飼い主さんの睡眠を妨げる心配も小さいでしょう。
一方のハムスターは夜行性なので、夜中に回し車で走り回ったり、ケージをかじったりと、活動的になります。
「大したことないだろう」と思って安易な気持ちで飼ってしまうと、夜中にうるさくて目が覚めてしまうなど、トラブルの原因になりかねません。
ハムスターを飼うなら、飼い主さんの寝室と分けて飼育できるかどうかなど、事前によく考えることが大切です。
ハムスターとモルモットの違い⑤食事
ハムスターは雑食、モルモットは草食
野生のハムスターは、木の実や穀物、果物などの植物の他に、昆虫なども食べます。
ペットのハムスターに与える餌は、基本的にはペレットですが、野菜や果物、種子なども与えると喜びます。
モルモットの場合は、大根の葉やキャベツ、ニンジンなどの野菜を好んで食べます。
水の摂取量も異なる
ハムスターは水をあまり飲みません。水分量の多い果物や野菜を与えると下痢をしてしまう可能性があるので、注意が必要です。
それに対して、モルモットは水をたくさん飲みます。1日500mlを飲むこともあるようです。
食事方法も違う
ハムスターは、後ろ足だけで立ち、前足で掴んで食べ物を食べることができますが、モルモットは前足で物をつかめません。後ろ足だけで立ち上がることもできません。
ハムスターとモルモットの違い⑥においの強さ
ハムスターは比較的においが少なく、ケージの掃除は月に1回程度が目安です。
掃除をしすぎると、かえってハムスターのストレスになってしまうので注意してください。
一方、モルモットは排泄量が多いため、こまめに掃除をしないとにおいがきつくなり、モルモットの健康にも良くありません。
ハムスターでもモルモットでも、掃除をしなければにおいますし、掃除をきちんとすればそんなに心配しなくて大丈夫です。
まとめ
見た目が似ているハムスターとモルモットですが、大きさ以外にも、原産地や食べ物、活動時間など、たくさんの違いがあります。
ハムスターを飼うかモルモットを飼うか迷ったら、見た目の好みだけでなく、こうした違いから、どちらの方が自分が飼いやすいのか、自分の生活に適しているのかをよく考えましょう。