野良猫を保護して飼い始めたばかりの方は、猫の食欲の旺盛さに驚くかもしれません。
ご飯をしっかり食べるのは良いことですが、あまりにもがっついて食べていると、「どうしてこんなに食欲がすごいの?うちの猫、大丈夫?」と心配になってしまいますよね。
今回の記事では、元野良猫を飼育している筆者の実体験をもとに、元野良猫の食欲が強すぎる原因や対処法をご紹介します。
猫の食欲が旺盛すぎて悩んでいる飼い主さんは、ぜひ参考にしてみてください。
この記事の目次
元野良猫の食欲が強い3つの理由
元野良猫の食欲が強すぎる原因は、病気以外には主に3つの原因が考えられます。
1. 野良猫時代の習性が残っているから
野良猫の世界は、いつご飯を食べられるかも分からない過酷な環境で、満足に食べられないことも多いです。そのため、食べられる時にできるだけ多く食べようという習慣がついている可能性があります。
実際に筆者が飼っている元野良猫も、飼い始めてすぐは、急いで掻き込むようにキャットフードを食べていました。
2. 冬に備えて栄養を蓄えようとしているから
猫は、冬の寒さの中で体温を維持するために、体に脂肪をつけたり、冬毛を維持したりと、あらかじめ備えをしておきます。
そのために多くのエネルギーを必要とすることから、冬前は猫の食欲が強くなりやすい時期です。
外の寒い環境で生きてきた元野良猫なら、なおさらその傾向が強いかもしれません。
3. 去勢・避妊手術によるホルモンバランスの変化
去勢・避妊手術をすると、ホルモンバランスが変化して食欲が旺盛になることがあります。
実際に、筆者が飼育しているオス猫も、去勢手術をした後から食欲が増え始めました。
一方、手術によって発情期がなくなると、活動に必要なエネルギーが減り、その分太りやすい体質になるので注意が必要です。
猫の肥満に要注意!
元野良猫に求められるがままにご飯を与え過ぎてしまうと、肥満になってしまいます。
肥満になると、糖尿病や高血圧などの様々な病気のリスクが高まり、結果的に猫が苦しむことになります。
飼い主さんは、猫の体重や年齢に合ったご飯の量をきちんと把握し、給餌量をコントロールできるようにしましょう。
次の章では、元野良猫の食欲が強すぎる時の具体的な対処法を4つご紹介します。
元野良猫の食欲が強すぎる場合の4つの対処法
1. 毎日必ずご飯を与える
先述した通り、野良猫として暮らしてきた猫は、「食べられるうちにたくさん食べておこう」という習性が備わっている可能性があります。
筆者の猫も始めはそうでしたが、毎日ご飯を十分もらえるのに慣れていくうちに、食欲や食べ方も変わっていきました。
逆に、日によってご飯を少ししか与えなかったり、食事をスキップしてしまうと、野良猫時代の習性がなかなか直らないかもしれません。
毎日適当な量のご飯をきちんと与える習慣をつけ、猫が「急いで食べなくても、ご飯を食べられるんだ」と理解できるようにしてあげましょう。
2. 冬前は、部屋を暖かくする
猫が冬の寒さに備えてたくさん食べようとしている場合には、家の中を暖かく保つことで、「そんなにエネルギーを蓄えなくてもここでは大丈夫だよ」と教えてあげましょう。
毛布や裏起毛のベッドなど、猫用の温かいスペースを整えてあげるのも有効です。
3. ご飯の回数を増やす
1日のご飯を数回に小分けにして与えることで、空腹になる時間が減り、食べ過ぎを防げます。
しかし、ご飯の回数を増やしたり、ご飯を常に置いておくことについては、胃に負担がかかるなど、賛否両論があります。猫の様子を見ながら試してみるようにしましょう。
筆者の場合は、朝と夜のご飯に加えて夜食を少し置いています。深夜になるとお腹が減って猫が鳴いてしまっていたのですが、ご飯の回数を調整することで落ち着きました。
4. フードのカロリーを下げる
ご飯の量を急に減らすと猫にストレスを与えてしまうため、カロリーを抑えたフードを選ぶことも視野に入れましょう。
筆者の場合は、去勢手術によって食欲が強まった愛猫に対し、去勢・避妊後用のキャットフード「避妊・去勢した猫の体重ケア(ピュリナワン)」を与えることで、太らないように気をつけています。
なお、それぞれの猫に適したキャットフードは、体質や持病の有無によって異なります。自分の猫に合うフードがよく分からない場合には、一度獣医師に相談してみることをおすすめします。
まとめ
今回は、飼い始めた元野良猫の食欲が強すぎる原因や対処法についてご紹介しました。
元保護猫の食欲が野良猫時代の名残や季節的な問題が原因である場合は、徐々に落ち着いていくでしょう。しかし、猫の食欲が落ち着く様子がなかったり、少しでもおかしいと感じたら動物病院に相談してください。
初めて元野良猫を飼い始めた飼い主さんは不安なことがたくさんあると思いますが、心配しすぎずに様子をみてあげましょう。