猫は1日の大半を眠って過ごす動物です。そのため、くつろいで眠れるベッドを用意してあげることは重要です。
ただし、猫のベッドといっても素材や形状はさまざまで、愛猫にはどのようなベッドがいいのか迷うときもありますよね。特に警戒心の強い猫は、ベッドの置き場所も大切です。
そこで、今回は猫のベッド選びや置き場所選びのコツを解説します。
この記事の目次
猫のベッド選びのポイント
猫のベッドはさまざまな種類が販売されています。形状や猫の大きさや頭数もチェックしましょう。お手入れが楽なベッドがおすすめです。
1. ベッドの形状で選ぶ
猫用ベッドの形状は、マットレスタイプ、カドラータイプ、ドームタイプ、ハンモックタイプがあります。
マットレスタイプ
マットレスタイプは、座布団のようなシンプルな形状です。猫が体を伸ばして眠れます。
フカフカで体がうずもれるように沈むタイプや低反発マットレスタイプなど、猫の好みに合わせて選びましょう。クレートで寝る猫には、クレートのサイズに合わせて選びます。
カドラータイプ
フチが高くなっているベッドです。四角いタイプや丸いタイプがあります。あごを乗せたり、もたれたりするのが好きな猫におすすめです。
ドームタイプ
身を隠せるだけでなく体がすっぽり包まれるので、猫が安心して眠れます。怖がりな猫やお布団に潜り込むのが好きな猫、寒がりの猫にもおすすめです。ドームタイプの中には、屋根を平らにつぶしてベッドとしても使える2WAYタイプもあります。
わらや籐でできた「ねこちぐら(ねこつぐら)」は、夏は涼しく冬は温かく1年を通して使えます。
ハンモックタイプ
ケージに取り付けるタイプや自立タイプがあります。高いところが好きな猫におすすめです。
ケージに取り付けるタイプは、事故防止のためにも耐荷重やサイズをよく確認してから購入しましょう。
自立タイプのハンモックベッドは、グラグラしないしっかりしたものを選びます。
2. 大きさをチェック
ベッドの大きさも確認します。メインクーンやラグドールなど大型の猫は、サイズに注意が必要です。多頭飼いで猫同士がくっついて寝る場合も、大きめのベッドを用意してあげましょう。
3. 季節や気温に合わせて選ぶ
室内で過ごす猫も気温の影響を受けます。暑さや寒さで体調を崩さないように、ベッドも気温や季節に合わせて選びましょう。夏は、ひんやりした感触やさらっとした素材のベッドがおすすめです。
秋から冬は適度な厚みがあり、ボア生地やマイクロファイバーなど温かい素材でできたベッドで保温してあげましょう。
4. お手入れしやすいものを選ぶ
ベッドはお手入れがしやすいものを選ぶのもコツ。粗相や毛玉吐き、皮脂などで、ベッドは汚れます。洗濯できるものを選びましょう。
カバーだけが洗えるタイプや、丸ごと洗濯できるタイプがありますが、粗相や吐くことが多い猫は、丸ごと洗える方が清潔を保てるでしょう。長毛種の猫が使う場合は、抜け毛がつきにくいタイプや取り除きやすいタイプにするとお手入れが楽です。
猫のベッドの置き場所
猫は警戒心が強く、デリケートな動物です。置き場所も配慮してあげましょう。
静かな場所に複数置く
テレビの横やトイレのすぐ近くは避け、猫がリラックスできる静かな場所にベッドを複数置きます。複数のタイプを用意して設置すると、「夜はドームに入って眠る」「暑い日はマットタイプで眠る」など猫がベッドを選べます。
洗濯をした場合やベッドが傷んで廃棄することになった場合、スペアになる点もメリットです。特に好んで寝るベッドがあれば、そこが猫の好きな場所だとわかります。多頭飼いの場合は、ベッドの取り合いが起きるので最低でも頭数分は設置してください。
ケージの中に置く
猫用ケージは、猫が縄張りとして使えるアイテムです。猫が安心できる場所になるので、中にベッドを置いてあげましょう。猫の飼い始めはもちろん、途中からでもケージの設置はおすすめです。
来客時や他の猫を保護した際など猫が興奮しやすいシチュエーションでも、ケージのベッドがあれば落ち着いて眠れます。3段程度の高さがあるタイプがいいでしょう。
猫がベッドを使ってくれないとき
せっかくベッドを買ったのに、猫が見向きもしないときがあります。無理やり乗せたり入れたりせず、しばらくは次の方法を試して様子を見てあげましょう。時間が経ってから、突然使い始めるときもあります。
匂いをつけてみる
ベッドに猫の匂いを付けると、安心して使う場合があります。猫の顔や体を拭いた乾いたタオルを、ベッドにこすりつけてみてください。このとき、猫の顔や体はゴシゴシ強くこすらず、そっとふき取るようにしましょう。
猫用フェロモンを使うのも効果が期待できます。動物病院で相談してください。
場所を変えてみる
ベッドを使わない場合は、設置した場所が気に入らないケースもあります。「窓際で、すきま風が入って寒い」「ドアの近くでうるさい」などが原因になる場合も。定期的に場所を変更してみてください。
猫用ベッドは定期的に確認・お手入れを
猫用ベッドは、ほつれや汚れがないか定期的に確認しましょう。ベッドにほつれや穴あきがあると、誤飲のリスクが高まります。ほつれや穴あきがある場合は、廃棄するようにしてください。糸や中綿を食べてしまった場合は、すぐに動物病院を受診しましょう。
粗相や抜け毛などの汚れを放置すると、カビやダニなどの原因に。洗濯や天日干しなどで清潔を保つようにしてください。
お気に入りの段ボールなどは捨てない
猫が気に入っている段ボールがある場合は、ベッドを買ったからといって廃棄するのはやめましょう。
部屋をきれいに片付けておきたい飼い主さんにとっては、あまり好ましくないかもしれません。しかし段ボールを好む猫は、いつも置いてあると落ち着けるのです。
まとめ
猫が快適にぐっすり眠れるように、ベッドを選んであげましょう。猫のベッドは、マットレスタイプ、カドラータイプ、ドームタイプ、ハンモックタイプなどが販売されています。
それらを猫の好みや大きさ、頭数に合わせて選びましょう。複数のタイプを用意して部屋のあちこちに置くと、好きなときに好きなベッドで猫が眠れます。設置する際は、静かで落ち着ける場所を選んでくださいね。
猫がベッドをなかなか使わない場合は、匂いを付けるなどして様子をみてみましょう。傷みや汚れがないかも定期的に確認し、安全、清潔に使えるように配慮してください。