皆さんの中にも家族を失ったときの深い悲しみと喪失感を経験したことがある方がいらっしゃるかもしれません。ペットを飼う以上、逃れることのできない問題である「死」。その悲しみを共有し、ケアしてくれる職業がペットロスカウンセラーです。
今回の記事では、世間ではまだあまり知られていないペットロスカウンセラーという職業について詳しく紹介していきます!
この記事の目次
ペットロスって何?
ペットロス症候群とは
ペットロスは直訳すると「愛玩動物喪失」となる精神疾患で、大切な家族である愛するペットを亡くしてしまったことで感じる大きな喪失感や深い悲しみが原因で起こります。ペットを失えば誰でも悲しみにくれてしまうと思いますが、その程度が重いようならば精神疾患と診断されるのです。
ペットロスに当てはまりませんか?
最近ペットを失った方で、もし以下の条件に当てはまるならば、あなたもペットロスかもしれません。
- 食欲がなく体重が大きく減少した。
- 何をするにも無気力である。
- 自殺願望がある。
- 自傷行為を繰り返す。
もし、一つでも当てはまり、すぐに回復しないようであれば、あなたも以下で紹介するペットロスカウンセラーにかかった方がいいかもしれません。
ペットロスカウンセラーとは
どんなことをするのか
ペットロスカウンセラーとは、ペットが亡くなり、精神的に病んでしまったり、その悲しみから深く落ち込んでしまった飼い主に適切に対処し、そこから抜け出すためにカウンセリングするお仕事です。飼い主の辛くて苦しい状況を、無理せず話せる範囲でゆっくりと話してもらい、心を健康な状態に戻す手助けをします。
どうすればなれるのか
ペットロスカウンセラーになるためには、ペットロスに関する基礎的な知識はもちろんのこと、相談者に安心感を与えたり、相談に対して適切なアドバイスを送るスキルなどが必要となります。
知識やスキルを持っている証明となる資格があれば、より相談者から信頼してもらえたり、相談者に安心感を与えることができるでしょう。ペットロスカウンセラーになりたいと考えている方は、是非資格取得も検討してみてください。
必要な知識
ペットロスカウンセラーは、ペットロスに関する基礎知識はもちろんのこと、動物医療ソーシャルワークやカウンセリングに関する知識も習得していなければいけません。また現在老齢ペットを買っている人のために、ペットの死に対する心の準備のお手伝いもできる必要があります。
活躍できる場所
ペットロスカウンセラーは、まだまだ世間的な認知度の低い職業であるため、本業としての給餌を見つけるのは容易ではないことが多いです。しかし、ペットの葬儀会社やペットショップ、動物病院などと契約してフリーとして働いている方は少なくないようです。
現在ペット人口は増加の一途を辿っているので、今後徐々にペットロスカウンセラーに対する需要が高まり、雇用先が増えていくのではないでしょうか。
ペットロスカウンセラーの資格の種類
ペットロスカウンセラーに関する資格は現在5つ存在します。ここでは、それらについて紹介します。
ペットロス・ハートケアカウンセラーTM
メンタルケア学術学会認定の資格です。資格試験を受けるには指定の講座受講が必要となります。
アニマル・ペットロス療法士TM
ペットロス・ハートケアカウンセラーTMの上位資格となります。喪失感と悲しみを乗り越えた飼い主さんが、次のステップに進む手助けをするために必要なことを学びます。
ペットロス検定
ペットの別れに関しての全般的な知識や考えについて問う検定で、どなたでも受けることができます。1〜4級が存在します。
ペットロス・パラ(凖)カウンセラー養成講座
日本ペットロス協会認定の養成講座です。講座を受講し終えると、ペットロス・パラカウンセラー4級証が交付されて、本協会準会員として登録可能です。
ペットロスケアアドバイザー
日本ペット技能検定協会が主催する資格です。ペットロスを正しく理解し、相談者とその周囲への対応を適切に行うことができる者としての証明になります。協会指定のカリキュラム終了後に受験可能です。
避けては通れないこと
ペットという家族との別れは、ペットを飼う限り、避けては通れない道です。ペットの死後、飼い主を悲しみの淵から救う職業は、必ず必要とされるはずです。また、それによって救われる方が多く存在するのも事実です。もし、ペットだけではなく、飼い主さんや飼い主さんのその後についても興味が湧いたなら、ペットロスの勉強を行うだけでなく、資格の取得まで目指してみてはいかがしょうか?