猫にとって水分補給は健康維持に欠かせません。飼い主さんとしては、しっかり水を飲ませたいですよね。猫がお水をあまり飲まない場合、もしかしたら水飲み器が好みではないのかもしれません。
実は猫は、食器同様「水飲み器」にもこだわりを持ちます。猫が好きな水飲み器を選べば、飲水量も増やせるかもしれません。
今回は、猫の水飲み器の選び方や置き場所などの注意点について解説します。
この記事の目次
猫は水飲み器にもこだわる
食器と同じように、猫は水入れにもこだわりがあります。形状や素材などをチェックして好みを探りましょう。
深さをチェック「浅めのお皿」がおすすめ
多くの猫は浅めのお皿を好みます。猫はヒゲが敏感なので、容器に当たるのを嫌がります。その点、浅い容器ならヒゲが容器に触れにくく飲みやすいのです。
素材
陶器や磁器、ガラス、ステンレス、プラスチックなどがあります。陶器や磁器、ガラスを好む猫が多いようです。陶器や磁器、ガラス製は汚れもつきにくく倒れにくいのもメリット。キッチンのガラスボウルが好きな猫もいるようです。ただし、落とすと割れる危険性があります。
ステンレスは頑丈で洗いやすく、軽い点がメリット。ただ、冷たい感触などを嫌がる猫がいるかもしれません。
プラスチックは手軽で安価に手に入ります。表面に細かい傷がつきやすく、汚れが溜まりやすい点がデメリットです。
高さがあると飲みやすい場合も
ある程度高さのある水飲み器を選ぶのもおすすめです。高齢猫など、首を下げて水を飲む姿勢は負担になります。使っている水飲み器に高さがない場合は、台を置いて調節してあげましょう。
流れる水が好きな猫には自動給水器がおすすめ
水道水のような流れる水を好む猫もいます。その場合は、自動給水器タイプを置いてあげるといいでしょう。
自動給水器は、事前に容器に入れておいた水を循環させています。フィルターが付いているので、汚れも取り除けるのがメリット。水が跳ねて周囲に飛び散らないタイプがおすすめです。音が気になって飲まない場合もあるので、静音タイプを選びましょう。
自動給水器には電気が必要なので、コードを噛む癖がある猫にはコードレスを選びましょう。水が湧いてくるような自動給水器が好きな猫もいます。
ケージに入るときはケージ用が便利
留守番中など、ケージに入っている間は倒れない水飲み器があると安心です。ケージにしっかり取り付けるタイプを選びましょう。ボトルに目盛りが付いているので飲水量も確認できます。
ノズルの先をなめて飲むタイプは、猫によっては飲みにくい場合もあります。飲水量が減る恐れもあるので、お皿タイプがおすすめです。
猫の好みを探るには?
いろいろなタイプを紹介しましたが、猫の好みは本当にさまざまです。いくつか種類を用意して、試してみることをおすすめします。一番水を飲む容器が好みです。
筆者の猫の場合は、好きな容器は人間用のマグカップだとわかりました。何の変哲もない白い大きめのマグカップですが、大変よく飲んでくれます。
水道から水を飲むのが好きだからと、自動給水器を買ったもののあまり飲まない猫もいるようです。実は、水道から水を飲む際に飼い主さんに構ってもらうことが楽しい猫もいます。猫とのコミュニケーションのために、ときどき水道から飲ませてあげるのもいいですね。
猫の水飲み器の注意点
どのような水飲み器でも共通の注意点があります。「せっかく好みの水飲み器を買ったのに飲んでくれない」などがないように注意しましょう。
複数用意する
水飲み器は複数用意します。最低でも猫の数+1個はあると1つが汚れても安心です。猫の通り道やくつろぐ場所などに置いて、好きなときに好きなだけ飲めるようにします。
水飲み器は清潔に
猫はきれい好きで繊細なので、容器はこまめに洗って清潔を保ちましょう。ぬるぬるした汚れが付きやすいので注意してください。水もこまめに取り替え、新鮮な水がいつでも飲めるようにします。
食器からは離して設置
水飲み器と食器はなるべく離して設置します。猫は、獲物を食べたあとは遠く離れたところで水を飲んでいたといわれているためです。人間のように、食事と一緒に水分を採る習慣はありません。水飲み場と食事場所は別々にします。
トイレからも離して
さらに、トイレの近くにも水飲み器を置かないように注意してください。猫はニオイに敏感なので、トイレの近くにある水飲み器は好みません。
静かな場所に置く
猫が誰にも邪魔されず、静かにゆっくり水が飲める場所に置いてあげましょう。家族が集まってテレビを見るリビングなどはあまり落ち着けません。洗濯機やドライヤーの音が響く洗面所も避けるといいですね。
まとめ
猫が好む水飲み器を用意して、しっかりお水を飲ませてあげましょう。
まずはヒゲが付きにくい浅めの水飲み器を選びます。素材は陶器や磁器、ガラス、ステンレス、プラスチックなどさまざまですが、多くの猫が陶器や磁器、ガラス製を好むようです。首を曲げなくてすむ高さのあるタイプを選ぶと、負担が少なくなります。流れる水が好きな猫には、自動給水器がいいでしょう。
水飲み器は複数用意して、家のあちこちに設置します。ただし食器やトイレの横、騒がしい場所は避けてくださいね。好みがわからない場合は、いろいろな種類の水飲み器を用意して試してみましょう。