感染症の中には、特定の動物にしか感染しないものもあれば、猫から人など、異なる種の動物の間で感染してしまうものもあります。
この記事では猫から人に感染してしまうことのある病気のうち、日常生活でもよく見られるものの症状と原因、対策についてまとめています。
猫の飼い主さんはぜひ参考にしてください!
この記事の目次
人獣共通感染症とは

人獣共通感染症(別名:ズーノーシス)とは、ヒトとそれ以外の脊椎動物の両方に感染、または寄生する病原体により生じる感染症のことを指します。
より簡単に説明すると、人にも動物にもかかってしまう病気ということです。ここからは主な人獣共通感染症を紹介していきます。
猫ひっかき病

症状
猫ひっかき病に感染すると、数日から数週間かけて感染した部位が腫れ上がったり、リンパ節が腫れたりする場合があります。ひどい時には痛みや高熱、倦怠感が出ることもあり、引っかかれてから日にちが経ってから症状が現れることもあるので、十分注意してください。
原因
その名の通り、猫に引っかかれたり噛み付かれた時に傷口から病原菌が侵入し発症する病気です。猫によって負傷したときは、たとえ傷口が浅くてもすぐに洗い流して消毒しましょう。
皮膚糸状菌症

症状
皮膚糸状菌症にかかった場合、全身、または体の一部に赤い斑点が見られるようになり、斑点の部分に生えていた毛が抜けたりするようになります。この病気は猫にも人にも同様の症状が見られます。
原因
カビの一種である皮膚糸状菌が毛や皮膚に寄生することで起きる病気です。高温多湿の時期にかかってしまうことが多い病気です。また、猫とのふれあいが多い人も気をつけたほうが良いでしょう。
猫回虫幼虫移行症(トキソカラ症)

症状
猫回虫幼虫移行症に感染すると回虫が体内を移動し、行き着く体の先々で不調を起こします。運悪く目に行き着いてしまった場合、失明してしまうことも考えられます。初期症状として発熱や倦怠感、食欲不振などが起こることがあります。
原因
成熟した回虫の卵を人間が口にすることで感染します。猫が排出した回虫の卵がたまたま成熟してしまい、人の手につくなどして口元まで運ばれてしまう事態や、猫が肛門周辺を舐めた時に猫の体に付着してしまい、撫でた飼い主さんが回虫を受け取ってしまう事が原因として考えられます。
猫の排泄物は早いうちに始末し、猫と触れ合った後は手を洗うように心がけましょう。
パスツレラ症

症状
パスツレラ症は感染すると30分から2日で初期症状が現れます。傷口とその周辺が赤く腫れ上がって激しく痛み、時には発熱することもあるようです。
原因
猫に噛まれたり引っかかれたりすることで感染します。ほとんどの猫の口内に潜む常在菌なので、飼い主さんと猫のキス、猫に傷口を舐めさせるなどの行為は避けたほうが望ましいでしょう。
予防するには
健康診断

猫が病原体を保有しているかどうかを、飼い主さん自身が見た目だけで判断することは非常に困難です。猫を迎えたら、できるだけ早めに動物病院を受診し、健康診断を受けさせましょう。
ペットショップで迎えた猫であっても、感染症のリスクがないわけではありません。特に皮膚糸状菌症やパスツレラ症などは、子猫や集団飼育環境で発生しやすい病気です。
さらに、野良猫や保護施設などから迎えた猫、特に子猫は、これら以外の感染症や寄生虫も保有している可能性があるため、より一層の注意が必要です。なお、保護団体から迎える場合は、事前に健康診断や感染症検査、ワクチン接種などを実施しているケースもあります。どのような健康管理が行われているか、事前に確認しておくと安心です。
掃除

動物を飼う場合は当然のことですが、清潔を保つことを忘れないようにしてください。猫の食器やトイレはこまめに汚れを取り除き、洗浄・消毒するようにしましょう。
また、キャットタワーやボールなどのおもちゃもこまめに掃除するよう心がけましょう。
猫のお手入れ

ブラッシングは、猫の皮膚病やノミの寄生などに気づくきっかけになります。定期的に行うようにしましょう。
また、爪切りをすることによって、飼い主さんが引っ掻かれても傷が浅くて済むので、お手入れをすることも大切です。傷口から感染する病気は多くあるので気をつけましょう。
消毒

食事を終えた後の猫用食器は、毎回きちんと洗剤で洗うようにしましょう。このとき、スポンジは猫用と人用で分けて使うと安心です。
また、定期的に台所用の塩素系漂白剤で消毒すると、より清潔な状態を保ちやすくなります。使用する際は、製品の使用方法に従い、消毒後は洗剤や漂白剤が残らないよう十分にすすいでから使用しましょう。
最後に

飼い主さんと猫がキスをするなど、粘膜同士が接触すると感染する病気もあります。愛猫とスキンシップを取りたい気持ちはよくわかりますが、お互いの健康を守るためにも、口同士や傷口が触れ合うような接触は避けるようにしましょう。
また、猫と人が同じ空間で快適に暮らすためには、室内をできるだけ清潔に保つことも大切です。日頃から手洗いや食器・トイレの衛生管理を心がけ、愛猫も飼い主さんも安心して過ごせる環境づくりを意識しましょう。



































