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コラム

愛犬との日々の暮らしに取り入れたい「ドッグパルクール」の魅力とは?普及活動に携わる吉見さんに伺いました

シェリー編集部
シェリー編集部

みなさんは、ドッグパルクールという言葉を聞いたことがありますか?

パルクールと聞くと、塀から塀に飛び移ったり、宙返りをしたりと、かなりアクロバティックな運動をするイメージが強いかもしれませんが、本来のパルクールは、障害物のあるコースを、いかにスムーズに移動できるかを追い求めたものです。

パルクールの本来のコンセプトを犬に応用し、犬が日常生活の中に存在するさまざまな障害をスムーズに乗り越えられるようにと誕生したのがドックパルクールです。

日本ではまだまだ知名度が低いドッグパルクールですが、シェリー編集部では、そんなドッグパルクールの楽しさをもっとたくさんの人に広めたい、と精力的に活動をしていらっしゃる、吉見留美さんにお話を伺ってまいりました。

ドッグパルクール誕生の歴史

ドッグパルクール

パルクールの原型は海軍の訓練から

人間のパルクールは、フランス海軍で実践されていた、歩く、走る、跳ぶ、這う、登る、バランスをとる、投げる、持ち上げる、自衛する、泳ぐなどの基本的なトレーニングを、障害物コースに応用したのが始まりです。

そのため、本来の目的はあくまで、障害物のあるコースをより安全でよりスムーズに移動することにありました。

やがて、身体能力の高い人たちがパルクールをパフォーマンスとして始めた結果、塀から塀に飛び移る、宙返りをしながら移動する、などのアクロバティックな動きが注目され、パルクール=ダイナミックなエクストリームスポーツというイメージが定着するようになりました。今では、パルクールを忍者スポーツと表現する人もいます。

スムーズな動きを追い求めたドッグパルクール

ドッグパルクールは、人間のパルクールのもともとの目的であった、障害物をいかに安全でスムーズに乗り越えるかというコンセプトに注目し、犬に応用したもので、アメリカのInternational dog parkour associationが最初に始めたことで知られています。

犬は日常生活のなかで常に障害物を乗り越えながら生きています。ここで言う障害物とは、家の中の段差やモノに限った話ではありません。散歩中の他の犬、ベンチ、石ころなど、日常生活を送る中で出会う広範囲の障害物を指します。それらの障害物を楽しく利用することで、スムーズで安全な動きができるようになり、飼い主と犬の不安解消につなげよう、というのが目的です。そしてドッグパルクールを通して飼い主と犬の絆を深め、一緒に過ごすことの楽しさを改めて発見できるのです。

ドッグパルクールの出会い

吉見さん
そんなドッグパルクールの日本での普及活動に携わっているのが、今回シェリー編集部が取材した吉見さんです。吉見さんは、今でこそドッグパルクールの普及活動に携わっていますが、始めは一人の飼い主としてドッグパルクールに出会い、手探りでドッグパルクールを始めたと言います。

運動神経のいい愛犬が退屈から好ましくない行動を取らない様に

2年半前、吉見さんのお家で生まれた4匹の子犬のうち、抜群に運動能力の高い子犬が1匹いました。

特に高い思考力や観察力、実行力を持つ犬は、その好奇心を満たす環境を作ってあげなければ飼い主をびっくりさせてしまうような思わぬ行動に出るのではないか。そう思った吉見さんは、子犬達に楽しく取り組める課題を与えることで、犬にも飼い主にもプラスになると考えました。

ドッグパルクールは忙しくてもできる?

はじめは競技としてのアジリティをやらせようとも思いましたが、大使館でのお仕事を本職にしている吉見さんにとって、アジリティのためにスクールに通う時間の余裕はありませんでした。そんな時、お散歩などの日常生活のなかで楽しく運動できるドッグパルクールのことを知人から聞いたのがきっかけで、これならできそう!と、ドッグパルクールを始めました。

ドッグパルクールはどんなことをするのか?

ドッグパルクール

それぞれの犬に合ったトレーニングが基本

ドッグパルクールはアジリティなどとは違い、これをやらなければいけないという決まりはありません。あくまで犬が楽しみながら、スムーズに、安全に生活できることを目的としているため、犬の年齢や犬種、性格や運動能力に合わせたトレーニングを行います。

ですから、やっと歩けるようになった子犬でも、元気いっぱいの成犬でも、ヨタヨタ歩きになった老犬でも、どんな年齢からでもトレーニングを始められます。また、腰に負担のかかりやすい犬種であれば、負担の少ない動きでトレーニングをしていきます。

生後1ヶ月でトレーニングを始めた吉見さんの愛犬たち

吉見さんは、自宅で生まれた愛犬たちが歩けるようになった生後1ヶ月頃からドッグパルクールを始めました。生後1ヶ月の時点ではまだ散歩に行くことはできませんが、自宅でできることはたくさんあります。

例えば、小さな段差や、素材の違う布の上に足を乗せるだけのトレーニングなら、まだ体が出来上がっていない子犬でも簡単に始められます。それぞれの犬の状況やレベルに合わせたトレーニングを少しずつ行っていけば良いので、始めやすいというのもドッグパルクールの特徴です。

日々の生活の一部にパルクールを取り入れる

朝起きてから寝るまで、何気ない日常にドッグパルクールを自然と取り入れているという吉見さん。

ドッグパルクールのトレーニングを積み、箱の上に乗ったらいいことがあると思っている吉見さんの愛犬たちは、いつしか何も言わなくても箱の上に乗るように。散歩に行きたい!と興奮して吠えることはなく、大人しく箱の上で待っているそうです。

レベルアップしてくると、散歩中の壁蹴りも

簡単なことから始めて、だんだんとできることが増えてくると、散歩中に壁や塀を蹴る壁蹴りなどの高度な運動も習得できるようになりました。

こちらの写真からはドッグパルクールをする愛犬たちも楽しみながら運動している様子が伝わってきます。人間のパルクールも格好いいですが、愛犬たちがパルクールをする姿も一層格好よく見えます。

吉見さんが語るドッグパルクールの魅力

吉見さん2
一人の飼い主としてドッグパルクールを始め、今ではその魅力にすっかり惹かれてしまったという吉見さんですが、具体的にはどのようなところに魅力を感じているのでしょうか。

一生を一緒に旅する感覚を得られる

色々な動きに一緒にチャレンジすることで、楽しみながら日々の生活にドッグパルクールを取り入れられます。そのため、忙しい人でも自然に犬とのコミュニケーションをたくさんとるようになります。人間と犬がパートナーとなり、ドッグパルクールをすることで、一生を一緒に旅する感覚を得られると言います。

選択肢を増やすことは、犬の幸福に繋がる

また、ドッグパルクールは、犬に動きを強制することはありません。段階を踏んで少しずつできることを増やしていき、犬に楽しい!と思ってもらうことで、犬が自分の意思で行動するようになります。

例えば、散歩中に向かいから他の犬がやってきたとします。飼い主にターゲットと言われた犬は、ターゲットである石の上に足を置いておやつをもらうか、ターゲットを無視して他の犬に吠えるか、自分で選ぶことができます。この犬に選択を委ねるという点は、他のドッグスポーツにはない考え方かもしれません。

人間でも同じことが言えそうですが、選択肢が他にない中でやれと言われたから仕方なくやるのではなく、自分がやりたいからやるというように、選択肢をたくさん持つことは犬にとって幸せなことだと考えています。

ドッグパルクール普及に向けて

ドッグパルクール
吉見さんは、ドッグパルクールを自らやっていくうちに、その魅力にどんどん惹かれていき、もっといろんな人にドッグパルクールを知ってもらいたいと思うようになりました。そこで現在は、様々な形でドッグパルクールの普及活動に携わっています。

International Dog ParkourのHPを和訳

大使館での仕事に携わり、アメリカ人の夫を持つ吉見さんは、これまでに培った英語力を生かし、ドッグパルクールの生みの親であるInternational Dog Parkour AssociationのHPを日本語に訳し、Japan Dog Parkour Clubのサイトを立ち上げました。

SNSやウェブを通じて自身の生活を発信

InstagramFacebookといったSNSを通してドッグパルクールのあるご自身の暮らしを広めることで、多くの人にドッグパルクールの楽しさを知ってもらいたい、と考えています。

また、今後はシェリーで行うドッグパルクールの情報発信にも協力していただく予定です。どのようにトレーニングしているのか?どのようなイベントがあるのか?等、ドッグパルクールに関しても精力的に情報発信していく予定ですので、今後の展開にもご期待ください。

インストラクターへ

現在はHPやSNSを通じて、ドッグパルクールをもっと多くの人に知ってもらう活動をしている吉見さんですが、それだけでは自分もやってみようと思ってもらうには物足りない、と言います。そこで、自らドッグトレーニングのインストラクターとしての資格を取得し、より実践的な普及活動をしていきたいと考えているそうです。

現在インストラクターの資格取得に向け準備中ですが、晴れて資格を取得できた暁には、セミナーなども積極的に開催していく予定とのこと。

補足
シェリー編集部に所属するドッグトレーナーも、ドッグトレーニングとドッグパルクールの相性は非常に良いと考えています。特に、現在主流になっているトリーツ(おやつ)を使ったモチベーショントレーニングを行い、犬自身に考えさせるというマインド面がそうです。また、一緒にスポーツに取り組むことで、飼い主と犬との信頼関係が深まる効果も得られるでしょう。
様々な選択肢を犬に与え、犬自身が考え、そして行動し、成功体験をさせることで犬は大きな自信を得ていきます。より「楽しい」、そして「平気だ」と思えるように犬が成長していくことで、他の犬との応対の仕方や臆病な性格、およびそこから来る吠えなどの行動も、自然に改善していく可能性があります。

まとめ

ドッグパルクールは、犬が日常生活の中に存在するさまざまな障害をスムーズに乗り越えられるようにというコンセプトのもとで誕生し、どんな年齢でも、どんな犬種でも、どんな性格でも簡単に始められるスポーツであり、トレーニングです。

今回は、ここ日本でもドッグパルクールをもっと多くの人に知ってもらいたいと、忙しい仕事の合間を縫ってHPの立ち上げやSNSを使った普及活動をしている吉見さんに触りの部分だけですが、ドッグパルクールの魅力についてお話を伺いました。今後、シェリーでもドッグパルクールについてさらに詳しい情報を発信してまいりますので、ご興味をお持ちの読者の皆様はぜひご期待ください。

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