猫は日本でどんなふうに暮らしてきた?古典文学に登場する猫たち

前回は、猫の世界史と日本に入ってきた経緯を解説しました。

猫はいつから人と暮らすようになった?世界と日本の歴史を解説

では、猫は日本でどのように人々と暮らしてきたのでしょうか。平安時代から江戸時代に執筆された古典文学から、猫のエピソードをいくつか紹介します。

平安時代は貴族のペット

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文学に「飼い猫」としての記録があるのは平安時代からです。「唐」からやってきた猫は、「唐猫(からねこ)」と呼ばれ、大変貴重な存在でした。そのため貴族しか飼えなかったのです。

日本初の猫の記録は『宇多天皇御記』

宇多天皇(867~931)は父・光孝天皇から黒猫を譲り受けました。その黒猫の記録が『宇多天皇御記(寛平御記)』に綴られているのです。これは日本で最初の飼い猫の記録だといわれています。

「ひまがあったので、猫について綴る」という文から始まる猫日記。「うちの猫の毛色は類まれだ」「歩くときは音も立てない」「どんな猫よりもネズミを早く捕まえる」など、猫について事細かに綴っており、現代の「猫ブログ」のようだと評する人もいるほどです。

宇多天皇は毎日乳粥(ヨーグルトのようなもの)を与え黒猫を大変かわいがっていました。ただ、不思議なことに猫の名前は記されていません。

大の猫好き一条天皇

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平安時代の猫好きといえば、一条天皇もよく知られています。自分の猫に「命婦の御許(みょうぶのおとど)」と名付け、溺愛していたようです。「命婦の御許」は記録に残る日本最古の猫の名前といわれています。

「命婦(みょうぶ)」とは、従5位以上の位階(いかい)を持つ女性の役職名です。つまり一条天皇の猫には位があったのですね。

清少納言が執筆した『枕草子』には、一条天皇と命婦の御許が登場します。清少納言は、一条天皇の后・藤原定子に従えていたので間近で猫の様子も見ていたでしょう。

枕草子では次のように記されています。

“ある日、縁側で昼寝をしている命婦の御許を見かけた乳母は、「お行儀が悪い、おうちに入るように」と声をかけます。しかし、命婦の御許は知らんぷり。そこで乳母は、庭にいた犬の翁丸に「命婦の御許を食べておしまい!」と冗談でけしかけます。

ところが翁丸は本当に飛び掛かってしまったため、驚いた命婦の御許は天皇のところに逃げてしまいました。翁丸は一条天皇の怒りを買い、蔵人たちにひどく凝らしめられて姿を消してしまいます。

死んでしまったと思われた翁丸は、ある日変わり果てた姿で宮中に戻るのです。そして「お前は翁丸か?」と問われ、涙を流して「そうだ」と答えるのでした。このエピソードに一条天皇は「犬にもこのような感情があるなんて」と感心します。“

清少納言はどちらかというと犬の翁丸に同情をしているようで、犬派だったかもしれません。そして一条天皇の異常な猫好きに少々あきれているような印象も受けます。

ちなみに、翁丸については「桃の節句のときは梅や桜の枝で飾り立てて歩いた」という記述もあり、それなりにかわいがられていたようです。

『源氏物語』では猫が重要な役割を

紫式部の『源氏物語』にも、非常に重要な役割をする猫が登場します。光源氏の妻・女三宮(おんなさんのみや)と、頭中将・柏木が出会うきっかけを作ったのが、女三宮の飼っている子猫なのです。

ひもにつながれて大切にされている子猫は、他の猫に追いかけれらた際、御簾(みす:すだれのようなもの)にひもを引っかけてしまいます。

すると御簾が開いてしまい、庭で蹴鞠をしていた柏木と部屋の中にいた女三宮が顔を会わせるのです。当時、女性らは姿を隠しながら暮らしていたので、男性に顔を見られるのは大変な出来事でした。

もともと女三宮に心惹かれていた柏木。この事件をきっかけに女三宮と道ならぬ恋に落ちてしまいます。

迷い猫が登場する『更級日記』

平安時代は、ひもにつながれて大切に飼われていた猫ですが、迷い猫になるケースもあったようです。

迷い猫が出てくるのは『更級日記』。更級日記は平安中期に成立した日記文学で、作者は菅原孝標女(すがわらのたかすえのむすめ)です。

この日記の中で、「夜更けまで本を読んでいたら猫の鳴き声が聞こえた」という一文があります。つまりどこかから迷い猫がやってきたのです。そこに現れた作者の姉は「内緒で飼ってしまおう」といいます。貴重な猫がやってきてラッキーと思ったのでしょうか。

『今昔物語』では猫が拷問に使われるエピソードも

また、平安時代の文学『今昔物語』では「猫嫌いの人」も登場します。「猫恐の大夫(ねこおじのたいふ)」というあだ名がつくほど藤原清簾(ふじわらのきよかど)は「猫が大の苦手」です。

あるとき、清簾は官物(税のようなもの)を出すのをさぼろうとします。それをとがめた大和守・藤原輔公(ふじわらのすけきみ)に、猫がたくさんいる部屋に閉じ込められる「拷問」を受けてしぶしぶ官物を出すというエピソードがあります。

また清簾が通ると、人々がからかって猫を持って追いかけたという話もあるので、もしかしたら猫は町中にいたのかもしれませんね。

ネズミとりのために猫が放し飼いに

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平安時代にはひもにつながれて飼われていた猫ですが、織田信長と豊臣秀吉による織豊政権になるとネズミを捕らせるため突然放し飼いになります。慶長7年(1602年)には「猫を放し飼いにせよ」とお触れが出ました。

戦が減り平和になると、だんだん食糧が豊かになります。同時にネズミが増えるため、ネズミを捕ってくれる猫はありがたい存在だったのです。ペットというより、益獣としての役割が大きかったと思われます。

貴重な猫をめぐり洛中では猫を盗む、高値で売買をするなどの行為が増えていました。豊臣政権は、それらを厳しく取り締まっていたようです。

江戸時代はペット化が進む!

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江戸時代になっても猫は相変わらずネズミを捕る貴重な存在でした。猫が手に入らない人は、少しでもネズミ捕りの効果が欲しくて猫の絵を飾っていたほどです。そのため、たくさんネズミを捕る優秀な猫は高い値段で取引されていました。

猫が浮世絵などのモチーフに

江戸時代後半になると、庶民も猫を飼うようになります。同時に猫ブームがやってきて、浮世絵やおもちゃ絵などのモチーフになったり俳句や川柳にも詠まれたりと大変な人気ぶりでした。

特に浮世絵画家「歌川国芳」は猫好きで知られ、猫を描いた浮世絵をたくさん残しています。ユニークなのは『おこまの大冒険~朧月猫の草紙』。これは歌川国芳が挿絵を、山東京山(さんとうきょうざん)がストーリーを作った猫の物語です。主人公の猫「おこま」の出産シーンでは、人間がみかん籠を用意して物陰に置くなど優しさを感じます。

猫又

一方で、江戸の人々は「猫又」という化け猫を恐れていました。妖怪猫又は、山の中に住む巨大な化け物として鎌倉時代に徒然草などにすでに登場しています。しかし、江戸時代には、年を取った飼い猫の尾が2本に裂けて化け物になる説が有力になったようです。

「マイペースで群れない」「ツンデレ」な猫に、江戸時代の人は愛情と同時に何らかの恐れも抱いていたのかもしれません。

まとめ

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猫は日本に来て以来、ずっと人々を魅了していたとわかります。
猫好きな方なら、宇多天皇や一条天皇の気持ちも共感できるのではないでしょうか。時には古典文学を手に取り、当時の人々の猫への想いに触れるのも楽しいですね。

意外と知らない!?ハムスターとモルモットの違いとは

ハムスターとモルモットは、同じげっ歯目の小動物で、どちらもペットとして人気があります。
分かりやすい違いは大きさですが、実は、それ以外にも様々な違いがあります。

今回の記事では、ハムスターとモルモットの違いを、大きく6つに分けてご紹介します。
どちらを飼うか迷っている方も、ぜひ参考にしてみてくださいね。

ハムスターとモルモットの違い①分類と原産地

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分類

ハムスターの分類は、「げっ歯目キヌゲネズミ科」で、その下にさらにゴールデンハムスター属、カンガルーハムスター属などの分類があります。

一方、モルモットの分類は「げっ歯目テンジクネズミ科」です。
野生のテンジクネズミを家畜化したものがモルモットなので、野生にはいません。

原産地

ハムスターは種類によって、中国北部や、カザフスタンから南シベリアが原産だとされています。

一方のモルモットの原産は、南米の山岳地帯であるとされ、気候的にも地域的にも全く違う地の出身の動物だと言えます。

なお、モルモットは英語で「ギニーピッグ(Guinea pig)」と呼ばれ、「モルモット」では通じません。
テンジクネズミが最初に長崎に持ち込まれた1843年、オランダ商人がそれを「マーモット(marmot)」と勘違いしたことから、「モルモット」という呼び名が日本で定着したと考えられています。

マーモットも同じげっ歯目ではありますが、リス科マーモット属の動物なので、分類は異なります。

ハムスターとモルモットの違い②サイズ

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体長

ハムスターとモルモットでは、モルモットの方が全体的に大きい印象があるでしょう。
実際、ハムスターの体長は6〜20cmほどなのに対し、モルモットの体長は20〜40cmです。

体重

ハムスターは全体的に見て小柄ですが、体重は20〜50g程度のジャンガリアンハムスターから、150~200g程度のゴールデンハムスターまで、種類によって様々です。

しかし、大きめのサイズのハムスターはいるものの、やはりモルモットにはかないません。
モルモットの体重はおよそ800g〜1kgで、大きな種類では2kgを超えることもあります。

ハムスターとモルモットの違い③頬袋としっぽの有無

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頬袋

ハムスターといえば、頬袋に食べ物をたくさんため込む姿が印象的ですよね。
一方、モルモットは頬袋を持たず、食べ物をため込むこともありません

しっぽ

ハムスターには短いしっぽがありますが、モルモットにはしっぽがありません。

高いところで暮らすネズミは、バランスを崩したときにしっぽを木の枝などに引っ掛けて落ちないようにしますが、モルモットは低いところで生活するため、しっぽが必要ないのだと考えられます。
ただし、ハムスターもあまり高いところに行かないので、しっぽが退化して短くなったのではないかと言われています。

ハムスターとモルモットの違い④生活リズム

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モルモットは人間と同じように、昼間に活動して夜は眠ります。夜に騒ぐことが少ないので、飼い主さんの睡眠を妨げる心配も小さいでしょう。

一方のハムスターは夜行性なので、夜中に回し車で走り回ったり、ケージをかじったりと、活動的になります
「大したことないだろう」と思って安易な気持ちで飼ってしまうと、夜中にうるさくて目が覚めてしまうなど、トラブルの原因になりかねません。

ハムスターを飼うなら、飼い主さんの寝室と分けて飼育できるかどうかなど、事前によく考えることが大切です。

ハムスターとモルモットの違い⑤食事

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ハムスターは雑食、モルモットは草食

野生のハムスターは、木の実や穀物、果物などの植物の他に、昆虫なども食べます。
ペットのハムスターに与える餌は、基本的にはペレットですが、野菜や果物、種子なども与えると喜びます。

モルモットの場合は、大根の葉やキャベツ、ニンジンなどの野菜を好んで食べます。

水の摂取量も異なる

ハムスターは水をあまり飲みません。水分量の多い果物や野菜を与えると下痢をしてしまう可能性があるので、注意が必要です。
それに対して、モルモットは水をたくさん飲みます。1日500mlを飲むこともあるようです。

食事方法も違う

ハムスターは、後ろ足だけで立ち、前足で掴んで食べ物を食べることができますが、モルモットは前足で物をつかめません。後ろ足だけで立ち上がることもできません。

ハムスターとモルモットの違い⑥においの強さ

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ハムスターは比較的においが少なく、ケージの掃除は月に1回程度が目安です。
掃除をしすぎると、かえってハムスターのストレスになってしまうので注意してください。

一方、モルモットは排泄量が多いため、こまめに掃除をしないとにおいがきつくなり、モルモットの健康にも良くありません

ハムスターでもモルモットでも、掃除をしなければにおいますし、掃除をきちんとすればそんなに心配しなくて大丈夫です。

まとめ

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見た目が似ているハムスターとモルモットですが、大きさ以外にも、原産地や食べ物、活動時間など、たくさんの違いがあります。

ハムスターを飼うかモルモットを飼うか迷ったら、見た目の好みだけでなく、こうした違いから、どちらの方が自分が飼いやすいのか、自分の生活に適しているのかをよく考えましょう。

イースターにうさぎや卵が登場するのはなぜ?

キリスト教に馴染みがない人でも、「イースター」と聞けば、カラフルな卵やウサギの装飾を思い浮かべるのではないでしょうか。

キリスト教徒たちにとって、イースターは1年の中でもクリスマスと同じくらい重大なイベントとされていますが、では、なぜイースターに卵やうさぎが登場するのかご存知ですか?

今回の記事では、イースターの概要や、卵やうさぎがモチーフとなった理由を紹介します。

なお、2022年のイースターは、4月17日(日)です。

そもそもイースターとは?

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イースターとは、「復活祭」のことで、イエス・キリストが十字架に架けられて亡くなってから3日後に復活した奇跡を祝う行事です。
イエス・キリストの復活はキリスト教徒にとっても非常に重要な出来事であったため、イースターはクリスマスと同じくらい大事なイベントとされています。

イースターはいつ?

イースターの日は、「春分の日の後、最初の満月を迎えた次の日曜日」という決まりがあるため、年によって日にちが異なります。

キリスト教圏の国では、クリスマス休暇と同じように、イースターが祝日となる国も多いようです。当日は、教会でお祈りを捧げた後、家族や友人が揃って食事をします。

また、この特定の日曜日から7週間がイースターシーズンとなり、シーズンを通して復活のお祝いをします。

イースターエッグとイースターバニー

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イースターといえば、卵やうさぎを思い浮かべるのではないでしょうか。
イースターの卵は「イースターエッグ」、うさぎは「イースターバニー」と呼ばれます。

イースターエッグ

イースターエッグは、中身を空にした卵の殻にペイントを施したものです。
この空の卵は、空になったキリストの墓、すなわちキリストの復活を表しているとされています。

イースターエッグは、飾りとして楽しむだけでなく、様々な競技にも使用します。
例えば、隠されたイースターエッグを子供たちが探し、拾った数を競う「エッグハント」や、大きめのスプーン等に乗せ、落とさずに走る「エッグレース」、割らないように転がす「エッグロール」などがあります。

イースターバニー

イースターバニーは、子供たちにイースターエッグを運んで来て、隠す役割を果たすキャラクターとされています。

また、子供たちがイースターの前日、バスケットを玄関先においておくと、夜の間にイースターバニーがやって来て、イースターエッグやお菓子、おもちゃなどを入れておいてくれるという伝承があります。
ただし、クリスマスのサンタクロースと同じように、「良い子」にしていないとプレゼントはもらえないようです。

なぜ、うさぎなのか?

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地球上には様々な動物が存在していますが、その中でもうさぎがイースターのキャラクターとして親しまれているのはなぜなのでしょうか。

「繁栄」の象徴

最も一般的な説は、うさぎは繁殖力が非常に強く、キリスト教において「生命力」「繁栄」の象徴とされていることから、復活祭のモチーフに最適だったというものです。

ただし、聖書の中にはそうした記述はなく、イースターバニーの登場は16世紀頃のドイツだと考えられています。
では、なぜドイツでイースターバニーが登場したのでしょうか。

ゲルマン神話の女神に由来する説

ゲルマン神話に登場する春の女神「エオストレ」ノウサギを従えていたことが、ドイツでイースターバニーが登場した一つの説だと言われています。
エオストレは、「イーストレ」とも呼ばれ、イースターの語源になったと考えられています。ヨーロッパには、もともと春分の日にエオストレを祝う伝統があった地域が存在し、キリスト教が広まった際にイエスの復活祭と融合して今の形になったとも言われています。

イースターの動物は他にもいた?

ドイツにおいても、昔からイースターエッグを運ぶのはうさぎ以外にも、コウノトリやツル、キツネなど、様々な動物がいました。
ところが、戦後、菓子メーカーがうさぎ形のチョコレートを販売するようになると、一気にうさぎのイメージが定着したと言われています。

ただし、ドイツの一部地域では、現在もキツネなどがイースターエッグを運んでくるとされており、他にも、例えばスイスではカッコウがイースターエッグを運んでくるとされています。

まとめ

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日本でも、イースター関連の雑貨が販売されたり、各地でイベントが催されることがありますが、イースターエッグやイースターバニーの由来や意味を知っている方は、意外と少ないかもしれません。

イースターのイベントに参加したり、飾り付けをしてSNSなどにアップする際は、イースターの詳細を少しでも身に付け、キリスト教の文化に理解を深めておきたいものですね。

サメも狩る!?野生の猫「ボブキャット」をご紹介

皆さんは、野生のオオヤマネコの一種である「ボブキャット」をご存知ですか?

極寒の地から砂漠地帯まで、様々なところに生息するボブキャットですが、ネズミなどの小動物の他にも、大きな動物や魚を狩ることもあります。2015年には、サメをくわえたボブキャットの写真が話題になりました。

今回の記事では、そんなボブキャットについて、特徴や生息地、日本で見られる動物園などをご紹介します。

ボブキャットの基本情報

引用:YouTube
“Bobcat Hunting in Winter | Planet Earth II | BBC Earth” by BBC Earth
https://youtu.be/z7TQSCkY6y4

「ボブキャット」は学名ではない

ボブキャットは、学名では「Lynx rufus(リンクス・ルフス)」と呼ばれます。
「Lynx」は「オオヤマネコ」という意味で、「rufus」はラテン語で「短い尻尾」という意味があります。

この短い尻尾のことを「ボブテイル」と呼ぶため、「bobcat(ボブキャット)」と呼ばれるようになりました。

さらに、英語名では「Red lynx」と呼ばれることもあり、このことから日本語でも「アカオオヤマネコ」と呼ぶこともあります。

ボブキャットの分類

ボブキャットは、ネコ科オオヤマネコ属の中型獣に分類されます。
同じ分類には、「スペインオオヤマネコ」「カナダオオヤマネコ」などがいます。

ペットの猫からしたら体つきが立派なボブキャットですが、オオヤマネコ属の中では体のサイズが小さめで、赤ちゃんの頃のボブキャットはイエネコとほとんど見分けがつきません。

生息地

ボブキャットは、カナダ南部からアメリカ、メキシコの北東部まで幅広く分布しています。

様々な環境に適応でき、森林や草原だけでなく、湿り気のある沼沢地から乾燥している半砂漠地帯まで、色々なところに生息しています。

狩りの習性

ボブキャットは、昼間は木の上で休み、夕方になると狩りを始めます。
ただし、秋から冬にかけての寒い季節には獲物が日中に活動するため、それに合わせてボブキャットも昼間に行動します。

ボブキャットのエサは住んでいる環境や季節によっても異なりますが、ネズミやウサギなどの哺乳類や、カモなどの鳥鳥の卵などを食べます。

一般的に、猫は水が苦手な動物として知られていますが、ボブキャットは水辺で魚などを狩ることもあります。さらに、自分よりも体の大きな鹿や羊などを捕まえることもあり、幅広く狩りができる動物として知られています。

2015年には、フロリダ州の海辺で、サメをくわえたボブキャットの写真が撮影され、話題を呼びました。

引用:YouTube
“Bobcat on beach with shark” by WPTV News – FL Palm Beaches and Treasure Coast
https://youtu.be/VTGRx-_AptI

ボブキャットの身体的特徴

引用:YouTube
“Cat vs. Bobcat” by Joern Rohde
https://youtu.be/zsRrnZ4hYSw

大きさ

ボブキャットはオオヤマネコ属の中では小さめとはいえ、やはりイエネコよりは大きく、体長は約65〜105cm、体重は6〜15kg程度です。

「ボブキャット」という名前の由来にもなった短い尻尾(ボブテイル)は11〜20cmほどですから、体の大きさの割にやはり短いことが分かります。

被毛の色

また、「アカオオヤマネコ」とも呼ばれるように、被毛の色は赤みがかったグレーや茶色の褐色で、黒色の斑点模様が全身に入っています。さらに、季節や生息地によっても毛色が変わるのもボブキャットの特徴です。

模様や飾り毛

耳の先端には黒い飾り毛が生えていて、トラなどのネコ科の動物の耳の裏に特徴的に見られる「虎耳状斑(こじじょうはん)」と呼ばれる白い斑点があります。これは、同じネコ科でもイエネコには見られません。

また、頰から顎にかけて長くてふさふさの毛が生えているのも、オオヤマネコ特有の特徴です。

ボブキャットは飼える?

ボブキャット

昔は条件を満たせば飼えないことはなかった

数年前までは、各都道府県の飼育許可を得れば、日本でもボブキャットを飼育することは不可能ではありませんでした。

ただし、大型のヘビなどと同様に、猛獣に分類されるボブキャットを飼育するには、脱走を防ぐ頑丈な飼育環境を整えなければなりませんし、餌代もかなりかかるので、飼うのは決して容易ではなかったでしょう。

改正動物愛護法で飼育禁止に

令和2年6月に動物愛護法の改正案が成立すると、一般の家庭でペットとしてボブキャットを飼うことはできなくなりました。
違反すると、6ヶ月以下の懲役、または100万円以下の罰金が課せられます。

神戸でボブキャットに会える!

日本でボブキャットに会えるのは、兵庫県神戸市の「王子動物園」のみです。

2014年にアメリカ・ミネソタ州で生まれたメスの「ソラ」を見ることができます。気になる方はぜひ行ってみてくださいね。

まとめ

ボブキャット

ボブキャットは、オオヤマネコの中では小柄な方ですが、それでもイエネコに比べれば大きく、時にはサメを狩ることもある凶暴な猫です。

日本で飼育することはできませんが、神戸市内の動物園で見ることができます。

興味のある方は、イエネコと一味違う野生の猫を見に行ってみてはいかがでしょうか。

猫はいつから人と暮らすようになった?世界と日本の歴史を解説

猫は、私たち人間にとって大変身近なペットです。猫の祖先は「リビアヤマネコ」で、古代メソポタミアが起源だと言われています。はるか遠い国から、猫は一体いつ頃、どのようにして日本にやってきたのでしょうか?

この記事では、猫がいつ人と暮らすようになったのか、世界と日本の歴史について解説します。

猫が人と暮らすようになった理由

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人間が土地に定住して農耕を始めると、住居や倉庫に農作物や穀物を保存するようになりました。するとネズミが農作物や穀物を狙いにきます。そのネズミを追って、猫もやってきたのです。

猫は、人間の大切な農作物や穀物をネズミから守ってくれる存在になりました。ネズミを退治してくれるのに、農作物や穀物には手をださない猫は、人間にとってありがたかったでしょう。

猫の中には、人懐っこい子もいたはずです。人間の子どもたちにかわいがられていたのが想像できます。親猫を亡くした子猫を、人間が代わりに育てたケースもあったのではないでしょうか。ネズミ以外の御馳走をもらうときもあったでしょう。

世界で最も古い飼い猫は?

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世界で最も古い猫の飼育は、今から約4000年前の古代エジプトだと考えられていました。ところが2004年、地中海キプロス島にある約9500年前の遺跡から子猫の墓が発見されたのです。子猫は30代の男性と一緒に埋葬されていました。

30代男性の足元に埋葬されていたので、何らかの絆や関係があったと予想できます。キプロスは海に囲まれた島であり、もともと猫はいなかったそうです。つまり、人間が船に乗せて猫を連れてきたのでしょう。

キプロスの発掘により、猫は古代エジプトよりも5000年近く前から人と暮らしていたと判明しました。

猫が日本に来たのは弥生時代?

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キプロスと同じく海に囲まれた日本には、猫は船に乗らないとたどりつけません。猫が自主的に船に乗るとは考えにくいため、誰かが連れてきたと考えられます。では、猫はいつ日本に渡ってきたのでしょうか?

8世紀に中国から日本に来た説

猫は古代メソポタミアから古代エジプトに、そしてヨーロッパから中国へと長い時間をかけて伝わってきました。そして中国から日本にやってきたといわれています。

猫が日本に渡ってきた時期は、1200~1300年前の8世紀ごろの奈良時代あたりとされていました。中国の大切な経典をネズミから守るために、一緒に船に乗せられたと推測されていました。

ところが、2007年の土器の発掘でこの説が翻ってしまいます。

古墳時代の土器に猫の足跡


2007年、兵庫県姫路市にある見野古墳の発掘調査で猫の足跡がついた須恵器が発見されました。須恵器とは、古墳時代の中期から平安時代に作られていた土器です。

足跡の付いた須恵器は、今からなんと1400年前の古墳時代後期(6~7世紀)のものと判明しました。足跡付きの土器の発掘により、猫は8世紀以前に日本にすでに来ていたとわかります。

猫の足跡つき土器は福井県にも


2018年には、福井県美浜町にある興道寺廃寺跡周辺の古墳周溝からも、猫らしい動物の足跡が付いた須恵器が発掘されました。見野古墳とほぼ同じ、古墳時代後期のものです。
古墳時代後期には、日本人の暮らしの中にすでに猫がいたと考えて間違いないでしょう。

「土器についた足跡の発見」というのがいかにも猫らしいですね。猫はいたずら心から、乾燥中の土器を踏んで歩いたのかもしれません。せっかく作った土器に足跡がついて、当時の人たちはどのような反応をしたのでしょうか。

弥生時代の遺跡から猫の骨?


2008年には、長崎県壱岐にある「カラカミ遺跡」の発掘調査で猫と思われる動物の骨が発掘されました。カラカミ遺跡は今から2000年前、弥生時代後半(紀元前3世紀ごろ)の遺跡です。

海に囲まれた壱岐は、魚が豊富に獲れます。漁で獲れた魚のおこぼれをもらいながら、穀物をネズミから守っていたのかもしれません。そもそもどこから、誰が壱岐に猫を連れてきたのでしょうか。

猫はどこから来た?

今から2000年前の弥生時代から猫がいたとなると、猫が中国からやってきた説も不確かなものになります。なぜなら、中国に猫が来たのは、およそ2000年前とされているからです。

つまり、中国に猫がやってくる前に日本に来ていた可能性も十分考えられるのです。または中国からとは別のルートがあったとも推測できます。

まとめ

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猫がいつ、どうやって日本にたどりついたのか、まだ判明されていない史実もたくさんありそうです。神秘的な猫にふさわしいエピソードといえるでしょう。
もしかしたら、愛猫にも古代メソポタミアの猫の血が流れているかもしれないと思うと不思議な感じがします。

最近は、ネズミ捕りの仕事をする猫は少なくなりました。今は一緒にいてくれるだけで、飼い主さんを癒す仕事をしているともいえますね。

同居のペットが亡くなったら注意したい犬・猫の「仲間ロス」とは

ペットが亡くなった時、私たちは悲しさでやる気が起きなくなったり、食欲が落ちたり、眠れなくなったりと、様々な症状が現れることがあります。

この所謂「ペットロス」ですが、実は同居していた犬や猫にも「仲間ロス」として起こり得ることをご存知でしょうか?

今回の記事では、犬や猫の仲間ロスについて、症状や対処法をご紹介します。

犬や猫にもペットロスはある?

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犬の場合

先祖のオオカミがそうであるように、犬はもともと群れをなして行動する動物で、仲間や家族を大切にする傾向があります。
人間である飼い主さんや同居しているペットに対しても思いやりや愛情を持ち、絆を築くことができます。

飼い主さんが長いこと出かけてしまったり、旅行に行ったりしてしまうと寂しがる犬も多いでしょう。

そんな愛情いっぱいの犬にとって、同居しているペットが亡くなってしまうというのはやはりとても悲しいことだと言えます。
2016年にWalkerらが発表した論文によると、その悲しみは亡くなったペットが自分と同じ犬であった場合も、その他の動物であった場合もほとんど変わらないといいます。

参考論文
Jessica K Walker, Natalie K Waran, Clive J C Phillips(2016).”Owners’ Perceptions of Their Animal’s Behavioural Response to the Loss of an Animal Companion”
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/27827879/

猫の場合

猫はもともと単独で行動する動物なので、犬ほどは仲間に対する愛情を感じる傾向は少ないと言えるかもしれません。
確かに、猫の場合は同居ペットが亡くなっても「特に何も変わらなかった」という経験を持つ飼い主さんもいます。

一方で、同居ペットが亡くなってから体調を崩したり、急に甘えん坊になったりと、「仲間ロス」の症状を見せる猫もいるようです。

特に、もともと2匹だけを飼っていて、よく一緒に遊んだり喧嘩をしたりしていた場合には、急に相手がいなくなれば寂しくなってしまう可能性が高いと考えられます。

「仲間ロス」の症状

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Walkerら(2016)の論文によると、残されたペットの行動に変化が見られたのは、同居ペットが亡くなってから約6ヶ月の間でした。
そして、具体的な行動の変化の内容については、次のようなものが見られたとしています。

  • 亡くなったペットの匂いを嗅ぎ、その場から離れない。
  • 落ち着きなく室内を歩き回り、仲間を探している。
  • 飼い主から離れず、前よりも甘えん坊になる。
  • よく吠える。
  • 食欲がなくなる。
  • 体調を崩す。
  • 寝ていることが多くなり、つまらなそうにしている。

「仲間ロス」のペットに飼い主さんがしてあげられること

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ペットが亡くなれば、飼い主さん自身も「ペットロス」でとても辛いと思いますが、同じように「仲間ロス」を感じている犬や猫のことも気にかけてあげたいものです。

そうは言っても、亡くなったペットが帰ってくるわけではありませんから、人間のペットロスも、犬や猫の仲間ロスも、最終的には時が癒してくれるのを待つしかありません。

ここでは、時が癒してくれるまでの間に残されたペットにしてあげたいケアをご紹介します。

飼い主さんがたくさん愛情を注いであげる

仲の良いペットであれば、これまではペット同士で一緒に遊んだりじゃれ合ったりしていたことでしょう。
その相手がいなくなってしまったら、せめて飼い主さんがこれまで以上にたくさんペットとの時間を過ごしてあげることが大切です。

もちろん、乗り気でないのに無理に遊ばせる必要はありませんが、一緒におもちゃで遊んだり、気分転換に外で思いっきり走らせたりしても良いでしょう。

食欲の低下に注意する

仲間ロスの症状として、食欲が落ちることがあります。
短期間であればそこまで気にする必要はありませんが、あまり長いこと続くようであれば、健康を害する恐れがあります。

フードにペットが好きなものを混ぜたり、飼い主さんが直接手でごはんをあげるなどの工夫をしてみましょう。
長引くようであれば、獣医師さんに相談してみることをおすすめします。

飼い主さん自身が落ち込みすぎない

飼い主さんが悲しそうにしていると、特に犬の場合、犬自身も悲しい気持ちになってしまいます。
ペットが亡くなってから数日間は一緒に思い切り悲しんでも良いですが、あまり長期に渡って落ち込んでいると、その空気を察してペットはますます具合が悪くなってしまう恐れがあります。

悲しみを癒すのは大変ですが、せめてペットの前ではいつも通り、少し明るく振る舞ってあげるようにすると良いでしょう。

まとめ

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ペットの死は飼い主さんにとってもすごく辛いことですが、同居ペットも同じように落ち込んでしまっているかもしれません。

時が癒してくれるのを待つしかありませんが、急に甘えん坊になったペットには思い切り甘えさせてあげ、飼い主さんができる限りケアをしてあげたいものです。

また、長期的な食欲低下などは健康に良くないので、心配であれば動物病院に相談しましょう。

幸運を呼ぶ?ヘミングウェイキャットと呼ばれる猫の正体とは

ノーベル賞も受賞したアメリカの文豪アーネスト・ヘミングウェイは、愛猫家としても知られています。

そんなヘミングウェイの名前がついたヘミングウェイキャットとはどのような猫で、なぜ「幸運を呼ぶ猫」と呼ばれるのでしょうか。

この記事では、ヘミングウェイキャットについてご紹介し、猫の指が多くなる多肢症という遺伝病について解説していきます。

猫の指の本数はいくつ?

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ヘミングウェイキャットの解説をする前に、通常、猫の足の指の数はいくつかご存知でしょうか。

正解は、前足の指が5本ずつ、後ろ足の指が4本ずつの計18本です。

猫が木などに登るときは、前足で抱え込むようにするため、後ろ足はあまり使う機会がなく、後ろ足の親指に相当する部分が退化してしまったと考えられています。

一方で、猫の前足は意外と器用で、おもちゃや食べ物をつかんだり、水槽に入っている金魚を捕まえたりできるのも特徴です。

ヘミングウェイキャットとは

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ヘミングウェイキャットは、足の指の本数が通常より多い猫のことを指します。
アメリカの文豪が好んでいたことから「ヘミングウェイキャット」と呼ばれることが多いですが、「ミトン猫」「ボクシング猫」「スノーシュー猫」などと呼ばれることもあります。

指の本数は猫によりますが、1つの足に1本だけ指が多い子もいれば、前後の足の指の合計が28本とギネス世界記録に認定されている猫もいます。なお、一般的には前足のみに見られる場合が多く、4本の足すべての指の本数が多い猫はほとんどいません。

指の数が多い猫は、先天的に身体の異常を伴う「多指症」という遺伝子疾患の一つです。多指症については、後ほど詳しく解説します。

幸運を呼ぶ猫?

多指症の猫は、通常の猫と比べるとより器用だといわれ、船上でマストに渡したロープも軽々登ったり、ネズミを捕まえたりすることにも長けていたため、「幸運を呼ぶ猫」として船乗りの間で愛されていました。

アメリカの文豪アーネスト・ヘミングウェイ

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ヘミングウェイは、20世紀の文学界に大きな影響を与えたアメリカの文豪です。
『誰がために鐘は鳴る』『老人と海』などの代表作があり、1954年にはノーベル文学賞も受賞しました。

ヘミングウェイは、友人の船乗りから「スノーボール」という名前の猫を譲り受けました。この猫は、前足の指が6本ずつある多指症の猫でしたが、愛情をたくさん注いで育てました。
多指症の猫の別名にも名前を残すくらいですから、とても大切にしていたことが伺えますね。

ヘミングウェイハウス

ヘミングウェイは世界中に住居を構えましたが、その中でもフロリダ州のキーウェストにある屋敷は博物館として「ヘミングウェイハウス」の名で公開されています。そこでは現在でも、ヘミングウェイが飼っていた「スノーボール」の直系子孫が50匹ほど飼われており、そのうちの半数程度が多指症の猫だそうです。

ヘミングウェイハウスに住むこれらの猫は、フロリダ州が管理しており、定期的な健康診断も行うなど、大切に守られています。

多指症とはどんな病気?

引用:YouTube
『Cute Polydactyl Cats with Extra Toes Compilation』 by pawbaby
https://youtu.be/Gv1Dz_sfrvM

多指症は、遺伝子の突然変異によって引き起こされる先天性疾患で、指の本数が通常よりも多い病気です。

多指症の猫は、船におけるネズミ退治の使役猫として広まり、アメリカやカナダ、イギリスなどではよく見られる奇形の一種です。多指症は優性遺伝のため、両親のどちらかが多指症の遺伝子を持っていると、多指症の猫が生まれる可能性が高くなります

日本ではほとんど見かけることはありませんが、海外では「幸運を呼ぶ猫」として多くの人から愛されています。

健康被害は?

多くの多指症の猫は、健康面では特に影響はなく、日常生活で支障をきたすことはほとんどありません。
ただし、場合によっては爪が研ぎにくいこともありますので、定期的な爪のお手入れが大切です。

起こりやすい猫種

多指症は以下の猫種でよく見られます。しかし、なぜこれらの猫種に多指症が多く現れるのかははっきりとわかっていません。

  • メインクーン
  • ピクシーボブ

ピクシーボブの半数程度は多指症であるといわれるほど起こりやすいといわれています。猫種の中では唯一多指症が容認されており、各足に7本の指まで認められています。

まとめ

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ヘミングウェイキャットは、言い方を変えれば奇形の一種です。日本では敬遠されることが多いため、流通に乗ることはほとんどありませんが、海外では多指症の猫を個性として多くの人に受け入れられ愛されています。

そもそも、多指症の猫の存在も知らなかったという方もいるかもしれません。この記事をきっかけに、多指症の猫に興味を持っていただけたら幸いです。

今はなかなか海外に行くことが難しい時勢ですが、もし機会があればヘミングウェイハウスを訪れ、幸運を呼ぶ猫たちに会ってみてください。

【ギネス世界記録】190歳のリクガメが世界最高齢を更新!

2022年1月12日、今年190歳を迎えるリクガメの「ジョナサン」が、世界最高齢のカメとしてギネス世界記録を更新しました。

昔から、「鶴は千年、亀は万年」ということわざもあり、亀は寿命の長い生き物として知られています。
実際、鶴の平均寿命はおよそ20〜30歳(動物園で飼育された場合は50歳程度)ですが、カメでは100歳以上生きる種類も珍しくないようです。

今回の記事では、リクガメ「ジョナサン」について、その歴史や現在の様子をご紹介します。

世界記録の「ジョナサン」は実際はもっと高齢?

ギネス世界記録を更新した「ジョナサン」は、大西洋に浮かぶイギリス領、「セントヘレナ島」のリクガメです。

ジョナサンは、1882年、東アフリカ沖のインド洋に浮かぶセーシェル共和国から、当時のセントヘレナ総督、ウィリアム・グレイ・ウィルソンに贈られました。

年齢は定かではなかったものの、その時点ですでに完全に大人になりきっていたため、当時の年齢は最低でも50歳だとされました。実際には、それよりももっと高齢である可能性が高いと言われているため、現在の年齢も実際は190歳よりも高いのではないかと考えられています。

ギネス世界記録「190歳の「ジョナサン」最高齢のカメに認定」
https://www.guinnessworldrecords.jp/news/2022/1/190-year-old-jonathan-becomes-worlds-oldest-tortoise-ever-688683

過去の「ギネス記録保持カメ」は?

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ジョナサンが更新したギネス世界記録の正式なタイトルは、「oldest chelonian(最高齢のカメ目)」で、リクガメだけでなく、ウミガメやイシガメなども含まれています。

過去にこの記録を持っていたカメは、南太平洋のポリネシア王国、トンガに住んでいたホウシャガメの「Tu’i Malila(トゥイ・マリラ)」で、1965年に亡くなった時の年齢は最低でも188歳だったとされています。

このホウシャガメのトゥイ・マリラは、イギリスの海軍軍人で航海者のジェームズ・クック(通称:キャプテン・クック)がトンガの国王に贈ったものだと言われています。

ジョナサンはまだまだ元気!

YouTube「Jonathan Takes a Bath」/St Helena Government
https://youtu.be/ozVoDxddKlg

セントヘレナ政府によると、ジョナサンはこの冬も元気に過ごしており、草もよく食べているようです。

嗅覚や視覚はなく、地面に食べ物を置かれても気づかないようですが、獣医師らが手でエサを与えてお世話をしています。
聴覚はしっかりとしていて、特にエサをくれる獣医師の声にはよく反応するそうです。

ジョナサンの獣医師はジョナサンについて、「地域のアイコンで、変化に対する不屈の精神の象徴」と語っています。

ジョナサンが生きている間の出来事

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セントヘレナに来た1882年の時点で少なくとも50歳だったとすると、ジョナサンが生まれたのは遅くとも1832年ということになります。
1832年から現在に至るまで、世界では様々な出来事がありました。

ここでは、1832年から1950年代までの世界、日本での重要な出来事を振り返ります。

1830〜1850年代

【世界】フランスの画家・マネの誕生、ヴィクトリア女王即位、アヘン戦争、南京条約、太平天国の乱、クリミア戦争、アロー号事件
【日本】天保の大飢饉、大塩平八郎の乱、蛮社の獄、黒船が浦賀へ来航、日米和親条約、日米修好通商条約

1860〜1890年代

【世界】リンカーンがアメリカ大統領に、奴隷解放宣言、カナダ独立、スエズ運河開通、ドイツ・ビスマルク体制、初めての電話通話、白熱電球の発明、エッフェル塔の完成、アテネオリンピック
【日本】桜田門外の変、戊辰戦争、廃藩置県、大久保利通暗殺、上野動物園開園、伊藤博文が初代内閣総理大臣に就任、日清戦争

1900〜1950年代

【世界】義和団の乱、ライト兄弟初の動力飛行、辛亥革命、タイタニック号沈没、第1次世界大戦、世界大恐慌、第2次世界大戦、サンフランシスコ平和条約
【日本】日露戦争、関東大震災、虎の門事件、初の男子普通選挙、国家総動員法公布、大日本婦人会結成、終戦、日本国憲法公布

このような歴史を生き抜いたカメが今も生きていると考えると、本当にすごいことですよね。

カメの寿命

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ここまで読んで、カメを飼っている人や飼おうと思っている人は、「もしペットのカメが100年以上も生きたらお世話できない…」と不安に思ったかもしれません。

カメの寿命は種類にもよりますが、ペットとしてメジャーなカメの場合は、平均寿命が約30~50歳と言われています。
ジョナサンのようなリクガメは、100年以上生きることも珍しくないようですが、ペットとして販売されているようなカメではそこまで生きることはなかなかないようです。

とはいえ、他のペットに比べれば30〜50年でも相当長生きですから、飼育にはそれなりの覚悟が必要でしょう。

まとめ

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今回は、世界最高齢のカメとしてギネス世界記録を更新したリクガメの「ジョナサン」についてご紹介しました。

リクガメが100年以上生きるのは珍しくないようですが、1830年代からの歴史を振り返ってみると、190歳のジョナサンが生きて来た月日の長さに圧倒されます。

まだ元気に生活しているということで、これから何歳まで生きるのかが楽しみですね。