ペットロスになったらどうする?乗り越えた体験を紹介

ペットロスになったらどうする?乗り越えた体験を紹介

最愛のペットを亡くすことは、非常に辛い体験です。「ペット喪失体験」であるペットロスになる人も多いでしょう。

実際、筆者自身も19歳の愛猫を2024年4月に亡くして以来、ペットロスになりました。現在は時間と共に癒えていくことを実感しているところです。

今回はペットロスから立ち直っていく過程の体験談をご紹介します。

この記事の目次

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ペットロスとは?

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ペットロスとは、いわゆる「ペット喪失体験」です。大切なペットの死や脱走などによる離別を指し、対象喪失(object loss)の一つだといえます。

心身に不調が生じることも

ペットロスによって、悲嘆が生じて心身に不調が現れることがあります。心身の不調が生じる場合は「ペットロス症候群」とも呼ばれます。

例えば、心の不調では否認や怒り、罪悪感などがあります。「否認」はペットの死を信じられない状態を表します。「怒り」は、「うちの子が死んだのは動物病院のせいだ」などと考えてしまう状態が挙げられます。また、「あの子が死んだのは私が出かけていたからだ」と罪悪感にさいなまれることもあるでしょう。

体の不調としては、食欲の低下や不眠などが挙げられます。

ペットとの関係性や死別状況でも症状が変わる

ペットロスによる不調が強まる要因には、ペットと飼い主さんの関係性やペットの死因があります。例えば、一人暮らしで在宅勤務など、ペットとの関係が深かった状況だと喪失感はさらに大きくなるでしょう。

死別状況によっても、ペットロスの症状は変わるようです。例えば老衰による死や病死などは、ショックではあってもある程度の予想ができます。一方、突然死や事故死など予想できなかった死の衝撃度は高いでしょう。

ある程度の覚悟ができているか、青天の霹靂だったかによっても悲嘆度は変わるといえます。

ペットロスになった筆者の体験

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筆者自身は、19歳の愛猫を亡くしペットロスになってしまいました。3ヶ月ほどは気分がかなり落ちていたと思います。まだ立ち直ったわけではありませんが、いろいろなことにやる気も湧くようになり、徐々に回復してきましたので、その体験をご紹介します。

ペットロスになるのは予想外だった

実をいうと、自分はペットロスになるわけがないと思っていました。だからペットロスになるのは本当に予想外であり、自分でもとまどいました。

「ペットロスになるわけがない」と思った理由は、覚悟ができていたのと自分が動物ライターだという自負があったからです。愛猫のりんごちゃんは、猫の一般的な寿命である15歳を超えていたので17歳になったころから覚悟はできていました。

そして、自分が動物ライターでありペットロスについての知識があるから大丈夫という自信もあったのです。

想定以外の喪失感

実際に愛猫が亡くなった時のために、ペット葬儀などは用意していたので冷静でした。たしかに悲しくて涙が出ましたが「仕方ない」と思っていたのです。

ところが、骨になったのを見た時「もう二度と戻ってこない」という思いがわき上がってきてしまいました。「二度と温もりに触れられない」「やわらかい毛にも触れられない」「声も聞けない」という絶望感が押し寄せてくるのです。どうしようもないと頭ではわかっていても「もう存在しないのだ」という喪失感に絶望しました。

勝手に涙が出てくるようになった

困ったのは、勝手に涙が出てくることでした。家ならまだいいのですが、移動中の電車やバスで、ふと愛猫の死を思い出して涙があふれてしまうのです。マスクをして眼鏡をかけて出かけ、周囲の人に不審がられないようにしていました。

食欲が落ちる

自分は何があっても食欲は落ちないタイプと思っていたのに、食事がおいしくなくなってしまいました。わざわざ作る気にもならず、コンビニエンスストアのお惣菜などを食べていたと思います。砂を噛むよう、とはこういうことかと実感しました。

眠れない

眠くてベッドに入るのに、ベッドに入ると目が冴えて眠れません。愛猫とよく一緒に寝ていたこともあり、無意識のうちに猫を探していました。そこで「そうだった、あの子は死んだんだ」と思い出して、また涙が出てくるの繰り返しです。結局そのまま朝を迎える日々が続いてしまいました。

回復のカギは3つ

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ペットロスから徐々に回復していくカギは3つありました。

1つ目は我慢せず思う存分泣くこと。そして人に話し、SNSに投稿すること、つまりアウトプットです。2つ目が趣味の音楽でした。ピアノやギターも弾きましたが、ドラムを叩く効果が絶大だったと実感しています。

そして3つ目が運動です。といっても軽いジョギングですが、かなり前向きになれたと思います。

気が済むまで泣く

とにかく我慢せずに泣くことで、悲しみが発散されました。大の大人が猫を亡くして泣くなんてなどと思わず、とにかく泣くことです。泣いてすぐにすっきりするわけではありませんが、我慢をしているといつまでも心の中にくすぶったままという気がしました。

友人や家族、獣医師と思い出を話す

やはり人に話すことは大切です。ただ、友人には申し訳なくて何度も話すわけにはいきませんでした。家族(息子)は筆者同様、愛猫には思い入れがあるので繰り返し話せました。「あんなこともあった」「こんなこともあった」と思い出話をすることで、自分の笑顔も増えていった気がします。

そして、かかりつけの獣医師や知り合いの獣医師と話すことも立ち直るには大切でした。

かかりつけの獣医師からは「よくがんばりましたね。本当にしっかり面倒を見たと思います」と褒めてもらったことが本当に励みになりました。大人でも、褒めてもらうのは嬉しいものです。

知り合いの獣医師は、自分自身も専門家なのにペットロスになってしまった体験を赤裸々に話してくれました。「こんなベテラン先生もペットロスになるのだ」という親近感も回復の手助けになったと思います。

SNSに投稿する

思いがけない効果があったのが、匿名アカウントでのXへの投稿です。「亡くなった話は良くないかな」と思いつつ、元気だったころの愛猫の写真付きで投稿してみました。なんとなく誰かに伝えたかったのでしょう。「虹の橋にいってしまった、ありがとう」といった短い文章を添えました。

すると、全く見知らぬ人からたくさんの励ましと「いいね」をもらったのです。誰かがリポストしてくれたようでした。同じように猫を亡くした人からの返信などが本当に励みになりました。すべて好意的なコメントだったのが印象的です。

趣味の音楽はかなり効果的だった

実はドラムを叩くことが、私のペットロスを癒すのにとっても効果があったのです。もともと音楽は好きでピアノやギターを弾くのですが、ドラムが最もどういうわけか功を奏したのです。なぜか叩くたびに元気になっていきました。

スタジオに入って、曲に合わせて叩いている時間は悲しみを忘れられます。集中しないと叩けないということもあるでしょう。体を良く動かすのと、一定のリズムが心地いいのかもしれません。特に、バスドラムという足で叩く低音の響きが心地よかったです。

ジョギングとウォーキングもすっきりする

昨年から始めていたジョギングやウォーキングも、気持ちを前向きにしていくものでした。運動によって、食欲が出てきたことや眠れるようになったのもよかったのではないかと思っています。

音楽を聴きながらゆっくり走ったり歩いたりという運動でしたが、肩こりもほぐれていいことづくめでした。筆者は夕方にジョギングをしていましたが、試してみたい方は安全のためにも反射するものを身に着けて、ライトを持って走ってくださいね。

完全に回復したわけではない

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ここまで経験をお話ししましたが、実は完全にペットロスから回復したわけではありません。まだ思い出しては涙が出ますし、愛猫が使っていた敷物は洗濯もせず、ずっと置いてあります。再び愛猫に直接触れられたらいいのに、と思うこともたびたびです。

しかし、ありきたりではありますが、時薬(ときぐすり)のおかげで元気になっているのは実感しています。どこかで愛猫が見守っていてくれている、そう思うだけでも前向きになれるようです。

今回はあくまで筆者の例ですので、あまりに深刻な場合はメンタルクリニックなどに相談することをおすすめします。

まとめ

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ペットロスは、ペットを飼っていればほとんどの飼い主さんは避けられないものだと思います。筆者は19歳の愛猫を亡くし、ペットロスになってしまいました。

食欲不振や不眠などにも悩まされましたが、思い切り泣くことや人に話すこと、音楽、運動などで回復してきています。最も大きいのは時薬でしょう。

ただし、ペットロスは人によって異なります。なかなか回復しないなど、心配な場合は専門家に相談してくださいね。

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