小さくて魅力的なハムスター。「一緒に暮らしたい!」と思う方も少なくないのではないでしょうか。犬や猫と比較すると金額面では負担が少ないかもしれませんが、生き物を飼育する以上は責任が伴います。
ハムスターを終生飼養するためにはどのくらいの費用がかかるかをしっかり把握し、一緒に暮らす計画を立ててみましょう。
今回の記事では、ハムスターを終生飼養した場合にかかる費用についてご紹介します。
この記事の目次
ハムスターを3年間飼ったらいくら?
ハムスターの平均寿命は、種類によって異なりますが、一般的には約2〜3年と言われています。もし平均寿命である3年間を一緒に暮らすとしたら、初期費用や餌代、トイレ砂代だけでも6〜7万円かかると考えられます。
さらに、ハムスターは暑さや寒さに弱く、夏と冬は冷暖房が必須であるため、光熱費も考慮する必要があります。
また、病気になってしまった場合は、治療内容にもよりますが、一回病院に行くと5,000円程度、骨折の治療や腫瘍の切除となると5万円ほどかかると考えられます。決して「6万円で3年間飼える」という意味ではありませんので注意しましょう。
では、どのようなことに費用がかかるのか、詳しく見ていきましょう。
ハムスターを迎えるための費用
ハムスターをお家に迎える代表的な方法はこちらです。
- ペットショップやホームセンター等で購入
- 里親になる
里親になる場合は、お金がかからないことが多いです。
ペットショップやホームセンター等で購入する場合は、1,000〜3,000円程度です。種類によっては1,000円未満であったり、3,000円を超える場合もあるかもしれませんが、1万円を超えることは滅多にありません。
犬や猫などと比べると安いと感じるかもしれませんが、命を預かることには変わりありません。責任を持って最後まで育てられるという方は、一度家族になるハムスターと実際に会ってから決断することをおすすめします。
飼い始めるためにかかる準備費用は1万円超
ハムスターを飼う前に、以下のものを一通り揃えましょう。
なお、以下はあくまで目安です。物によっては値段が大きく異なる場合がありますので、ご注意ください。
準備するもの | 値段 |
---|---|
飼育ケージ | 約3,000〜5,000円 |
巣箱 | 約500〜1,000円 |
回し車 | 約1,000〜2,000円 |
床材 | 約300〜1,000円 |
トイレ | 約300〜1,000円 |
トイレ砂 | 約500〜2,000円 |
砂浴び場 | 約300〜500円 |
砂浴び砂 | 約200〜1,000円 |
給水ボトル | 約200〜1,000円 |
ごはん | 約500〜1,000円 |
餌皿 | 約200〜1,000円 |
ペット用ヒーター(冬) | 約1,500〜3,000円 |
大体1万〜1万5千円くらいで揃えることができます。一緒に暮らすハムスターに合ったものを選びましょう。
飼育ケージ
ハムスターを飼うためには、まず飼育ケージが必要です。
ひとつひとつのアイテムにこだわりたい方は、ケージのみのシンプルなものがおすすめです。
中に置くものを揃えるのが大変、何を揃えたらいいかわからないという方には、回し車や給水ボトル等がセットになっているケージがおすすめです。
巣箱
ハムスターは狭い場所を好み、そこで安心感を得ると言われています。ハムスターが安心できる場所として、巣箱を置いてあげましょう。
回し車
回し車は運動不足とストレス対策に必要です。
ハムスターは夜行性なので、静音のものがおすすめです。また、ハムスターの体のサイズに合ったものを選んであげましょう。
床材
ハムスターのケージの床には、床材を敷いてあげる必要があります。
床材には、ウッドチップ(広葉樹・針葉樹)や紙、土などの種類があります。お金をかけたくない場合は、新聞紙等、不要な紙を細かく切って代用することもできます。
こまめに取り替える消耗品なので、一度にたくさん買った方がお得な場合もあります。
トイレ
ハムスターはトイレを覚えてくれることもあります。安心して排泄できるトイレを置きましょう。中にはトイレ砂を入れます。
トイレ砂
トイレ砂には様々な種類があり、消臭機能を持ったものもあります。ハムスターに合ったトイレ砂を用意してあげましょう。
砂浴び場
ハムスターも砂浴びをします。これは、主に体を清潔にするためや、ストレス解消のため、爪を研ぐために行います。砂浴び用の砂を入れ、ハムスターが実際に砂浴びをする場所を用意してあげます。
砂浴び砂
砂浴び用の砂は、トイレの砂とは別に用意しましょう。
給水ボトル
ハムスターの水分補給のために必要です。ケージについているものが一般的です。
ごはん
主食はペレットで、副食として野菜や果物をあげます。餌皿に入れて、ケージの中に置いてあげましょう。
餌皿
ごはんを入れる容器です。ペレットの他に、野菜等をあげることを考えると、1つではなく2つ以上用意しておくと便利です。乾燥している食べ物とそうでない食べ物は分けましょう。
ペット用ヒーター(冬)
ハムスターは寒さに弱い生き物なので、室温を調整したり、ペット用のヒーターを活用したりしましょう。
飼い始めてから毎月かかる費用は1,500〜2,000円+光熱費
飼い始めてからは、足りなくなった以下のものを買い足していきます。
- ごはん
- 床材
- トイレ砂
- 砂浴び砂
ハムスターは体が小さいので、ごはんを食べる量はそれほど多くはありません。2ヶ月に1度買い足す程度で十分なことが多いです。それをふまえると、1か月あたり1,500〜2,000円程度だと考えられます。
夏と冬は冷暖房を基本的につけっぱなしにする
光熱費は暮らしている環境や部屋の広さによって異なるため、今回の1ヶ月にかかる費用には含めていません。しかし、暑い夏や寒い冬は、一日中エアコンなどで室温を調整する必要があります。近年は電気代の高騰も問題となっているため、決して無視できる金額ではありません。
今住んでいる家で一日中冷暖房をつけるとどのくらいの金額になるかも、あらかじめ把握しておく必要があります。
病気の治療費も考慮しよう
ハムスターも生き物ですから、病気や怪我をした際には、治療費がかかります。ハムスターのような小動物を診られる動物病院は非常に少ないため、近所に診てもらえる病院があるかを事前にチェックしておくと良いでしょう。
場合によっては手術で数万円の費用がかかることもあります。また、暑さや寒さに弱いハムスターを病院に連れて行く際には、車またはタクシーが必要になることもあります。
さらに、高齢になれば介護食や定期的なケアも必要になってきます。もしもの時に適切な治療や介護ができるよう、ハムスターの一生をしっかり見据えて予算計画を立てることが大切です。
ハムスターとの幸せな毎日のために。
犬や猫と比べるとハムスターは安価で飼いやすいと感じる方も多いかもしれませんが、命あるものを飼う以上は最後まで責任をもって幸せにしてあげなければいけません。単純に月に○○円かかると考えるのではなく、病気や介護が必要になったらどうするのかをよく考える必要があります。
ハムスターとの生活は、お金には代えがたい素敵な時間です。ハムスターと飼い主さんの幸せのために、「最後まで責任をもって共に暮らせるか」を、お金のことも視野に入れながら、検討することをおすすめします。