皆さんは、猫にも反抗期があることをご存知でしょうか?実は人間に限らず、猫にも飼い主さんや親、兄弟に対して反抗心が芽生える時期があるのです。
「猫が急に攻撃的になった」「なかなかいうことを聞いてくれなくなった」などの悩みがある場合、それはもしかしたら反抗期かもしれません。
今回は、猫の反抗期について詳しくご紹介します。
この記事の目次
猫の反抗期とは
猫の反抗期は、一般的に生後1年までに起こります。これは、猫が自立や発情期を迎えるタイミングで、これまでとはやや異なる行動が見られるようになります。
猫の反抗期は何回かあり、その原因や行動は、人間に対する反抗なのか、親猫や兄弟猫に対する反抗なのかによっても変わってきます。
ここからは、反抗期の猫がどのような行動を取るのか、なぜ反抗するのかを見ていきましょう。
反抗期の猫はどういう反応をするの?
反抗期になった猫はどんな行動を見せるのでしょうか。ここでは、特徴的なものをご紹介します。
親猫や兄弟猫を避け自立する
猫が反抗期を迎える理由の1つに、「自立」があげられます。
生後6週間ごろになると、これまでずっと一緒に過ごしてきた親猫や兄弟猫を避け始めたり、ひとりで過ごす時間が増えたりします。これは、猫の本能的なものであり、自然界で生きていくために、成長とともに自立していくのです。
これまでのように他の猫とじゃれ合うことは減りますが、決して仲が悪いなどではなく、一人前の猫として独立しようとしているのだと理解してあげましょう。
攻撃的になる(警戒心)
猫は反抗期に攻撃的になることがあります。
これは、縄張り意識の強い猫特有のものであり、自身の縄張りを守るために他の猫や人間に対して威嚇をしたり、攻撃を仕掛けたりすることが増えます。
猫の反抗期はいつか終わる
猫の反抗期も成長するにつれてだんだんと落ち着き、ある一定の期間で終わりを迎えます。
そのため、反抗期で暴れ回っていたとしても、しつけのために必要以上に叱ったり、怖がらせたりしないように注意をしてください。
このときに無理をすると、猫が人間を怖がってしまい、いつまでたっても警戒されてしまう可能性があり、まったく逆効果となってしまいます。
社会化ができていないと人間に反抗する?
人間に対する反抗期は、社会化期を過ぎた生後8週間ごろに起きると言われています。
社会化期とは
社会化期とは、生後2〜7週間ごろのことで、猫はこの期間に社会性を身につけます。
この時期の子猫は警戒心が低く、様々な刺激を受け入れやすいとされており、この期間を利用して多くの人間やおもちゃ、水、他の猫などと触れ合わせることで、成猫になった後も苦手意識を持たないように育てることができます。
社会化ができていないと反抗する
社会化期に色々な人や物に触れ合わせないと、社会化期が過ぎた頃に反抗的になってしまう場合があります。
未知のものが多いため、臆病で警戒心が高く、また攻撃的になってしまうのです。
社会化期を過ぎてからでも諦めないで!
社会化がうまくいかずに反抗的になってしまった場合でも、長期的にふれあう時間を設けることで、ゆっくりではありますが警戒を解いてくれるようになります。
環境に慣れてくると猫の性格も安定するので、根気よく続けることが重要です。
社会化ができているのに反抗することも
また、社会化期に触れ合っていたとしても、社会化期が終わる頃に、飼い主さんを避け始めたりする時期があります。
この場合はあくまで一時的なものと考えられるため、またすぐ元に戻ります。必要以上に猫に関心を向けないようにしましょう。
ストレスを感じさせてしまうと、苦手意識を植え付けてしまうこともあります。
猫が攻撃的になるのはストレスの可能性も
猫が攻撃的になるのは、上記のような「反抗期」に限らず、ストレスによる可能性もあります。猫は神経質な動物であり、ストレスを感じて、突如攻撃的になったり、いうことを聞かなくなることもあります。
ここでは、考えられるストレスの原因についてご紹介します。
- 環境の変化:引っ越しや新しい猫のお迎えといった環境の変化
- 騒音:隣人や車の音、生活音と言った大きな音
- 運動不足:室内飼いによる慢性的な運動不足
- 外敵:野良猫や新しい猫の縄張りへの侵入
まとめ
今回は、猫の反抗期についてご紹介しました。
反抗期とは言いますが、決して飼い主さんや他の猫のことを嫌いになったのではなく、あくまで成長の一環として自立するだけということが多いでしょう。
また、社会化期に猫とたくさん触れ合うことで、反抗期を無くしたり、あるいは軽度なものにすることもできます。そのため、できるだけ、子猫との時間を作ってあげるようにしましょう。
反抗期のように見えて、実はストレスが原因という場合も少なくありません。ストレスを抱え過ぎてしまうと、食欲不振や便秘、下痢、脱毛など様々な病気に罹患してしまいます。猫の行動を観察し、できるだけ早くその原因を取り除いてあげることが重要です。