日本猫に多い「かぎしっぽ」って?猫のしっぽの役割を解説

2024.04.23
日本猫に多い「かぎしっぽ」って?猫のしっぽの役割を解説

日本ではそれほど珍しくないしっぽの折れた猫。折れたしっぽを「かぎしっぽ」などと呼ぶこともありますが、一体なぜ折れているのでしょうか?

不自然に曲がっていることから少し痛々しくも見えるため、大丈夫なの?と心配になる方もいるかもしれません。しかし、かぎしっぽは特に問題ない場合と動物病院を受診した方がいい場合があります。

この記事では、猫のしっぽがかぎのようになる理由と、猫のしっぽの役割について解説していきます。

この記事の目次

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猫のかぎしっぽとは?

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通常、「猫のしっぽ」と聞いたら、細くまっすぐなものをイメージするでしょう。しかし、何らかの原因で猫のしっぽが、途中で折れ曲がってしまっていることがあります。

では、なぜ猫のしっぽが折れ曲がってしまうのでしょうか?ここでは、先天的な理由と後天的な理由についてそれぞれ解説していきます。

1. 先天的な理由

生まれつきしっぽが折れている場合は、遺伝子の変異によるもので、健康上の問題はありません

かぎしっぽのレントゲン写真を見ると、クサビ型をした「半椎骨」という小さな骨が写っています。これは、まっすぐなしっぽをもつ猫にはなく、しっぽが折れている猫特有に見られる構造です。

そのため、骨が折れているのではなく、骨の構造的に折れているように見えるだけですので、心配することはありません。

日本の言い伝えが影響している!?
日本猫には、先天的にかぎしっぽの子が多くいます。これは、江戸時代、まっすぐで長いしっぽの猫が長生きすると「猫又」という妖怪になるという言い伝えがあったことから、当時の人々が短いしっぽやかぎしっぽの猫を好んだためだと考えられています。

2. 後天的な理由

子猫のときに母親に押しつぶされたり、誤ってしっぽを踏んでしまったりなどの事故により、しっぽが折れてしまう場合もあります。

外的要因によりしっぽが折れてしまうと神経が傷ついてしまう場合がありますので、「今までまっすぐだった猫のしっぽが、突然かぎしっぽになった!」ということがあれば、早めに動物病院に連れて行きましょう

猫のしっぽの役割

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普段何気なく見ている猫のしっぽですが、実はたくさんの役割があります。詳しく見ていきましょう。

1. 感情を表現する

猫のしっぽは、感情を表したり、遠くにいる相手とのコミュニケーションに用いられます。

  • ピンと立てる:ご機嫌で挨拶している
  • 少し下げる:穏やかで落ち着いている
  • 左右にゆっくり動かす:機嫌が良くリラックスしている
  • 先端をお腹の方に巻き込む:恐怖心や警戒心が高まっている
  • 毛が逆立っている:興奮や威嚇している
  • 先をパタパタさせる:機嫌が悪く怒っている
  • 床に叩きつける:不満がありイライラしている

猫がしっぽで表現する感情は、意外にもバリエーション豊かです。愛猫がどんなことを考えているのか、しっぽの動きから読み取ってみてください。

2. 体のバランスを保つ

高いところの上り下りや、狭いところを通るときに、猫はしっぽを使ってバランスを取っています

3. マーキングをする

猫の「臭腺」は、額、唇、顎、肉球、肛門などの身体中のあちこちに存在しますが、実はしっぽにも臭腺があります
もちろん、体をこすり合わせてマーキングをすることもありますが、自由に動かせるしっぽで行うことが多いようです。

4. 体温を保つ

寒い日には、猫がしっぽで体を覆っている姿を見かけたことはありませんか?これは、寒さをしのぐために防寒具としてしっぽを使っているのです。
このような姿を見かけたら、室温が低すぎないか確認するようにしましょう。

絶対にひっぱらないで!

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猫のしっぽは20〜24個の尾椎と、複数の筋肉で構成されています。しっぽの付け根にはさまざまな神経が通っており、骨盤神経や下腹神経とつながっているため、とてもデリケートな部分です。

しっぽを触られることを嫌がる猫もいますので、無理に触ってストレスを与えないよう気をつけましょう。強く触ったり引っ張りすぎたり、誤って踏んでしまうと、足に障害が出て歩けなくなってしまうこともあります。

まとめ

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猫のかぎしっぽは生まれつきなものであれば心配することはありません。しかし、もともとまっすぐだったしっぽが、何らかの理由により折れてしまっている場合、神経が傷ついてしまっている可能性があります。その際はすぐに獣医師に見てもらいましょう。

感情を表現したり、体のバランスを保ったりなど、猫のしっぽにはたくさんの役割があります。意外とデリケートな部分でもあるため、やさしく扱い、ひっぱったりしないように大切に扱ってあげてください。

猫のしっぽを見ながら、ぜひ愛猫とコミュニケーションを取ってみてください。

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