猫が活躍する小説や絵本をご紹介!冬の読書におすすめ7選

猫が活躍する小説や絵本をご紹介!冬の読書におすすめ7選

猫が活躍する小説や絵本は、猫好きな人はもちろん本が好きな人もワクワクしますよね。寒い冬の夜、こたつやストーブで温まりながら、読書はいかがでしょうか。

今回は数ある小説や絵本などから、筆者おすすめの猫が活躍する作品をご紹介します。

この記事の目次

『吾輩は猫である』夏目漱石

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「吾輩は猫である。名前はまだ無い」から始まる『吾輩は猫である』は誰もが知っている有名な小説だといえるでしょう。主人公である黒猫が、飼い主である「珍野苦沙弥(ちんのくしゃみ)先生」や珍野家に出入りする人々の人間模様を語ります。名前は付けてもらえず「吾輩」のまま。

ちなみに珍野苦沙弥先生のエピソードは漱石そのままであり、どうやら自身をモデルにしているようです。実際、漱石は迷い込んだ黒猫を家で飼っていました。

ラストで「吾輩」は死んでしまうため、猫好きにとってはちょっと不満も残りますね。ただ漱石は猫が好きだったようで、漱石が飼っていた黒猫が死んでしまった際は死亡通知を知人に出したそうです。

青空文庫で電子書籍として無料で公開されていますので、文豪の小説の世界に浸ってみてはいかがでしょうか。

夏目漱石 吾輩は猫である

『猫と庄造と二人のおんな』谷崎潤一郎

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猫好きな男と、二人の女性の不思議な三角関係を描いた小説です。いわゆるダメ男である「庄造」は異常なくらい猫の「リリー」を溺愛しています。そして庄造の後妻である「品子」と前妻である「福子」という二人の女性は、猫のリリーに嫉妬し翻弄されるのです。

3人の人間よりも上位にいるのが、猫リリー。結局3人は猫を巡って破滅していきます。

リリーのつれなかったり媚びたりする態度は、猫を飼った人なら「あるある」と共感するでしょう。抱っこできそうで抱っこできないリリーを追う庄造の溺愛ぶりを「笑えない」という人もいるかもしれません。登場人物が全員やわらかな関西弁で話すのもこの小説を面白くしているといえるでしょう。

こちらも青空文庫で読めます。

谷崎潤一郎 猫と庄造と二人のおんな

『三毛猫ホームズの推理』赤川次郎

主人公は、時おり物思いにふける癖がある三毛猫の『ホームズ』。そんなホームズが次々と殺人事件を解決していく推理小説です。

「血が苦手、お酒がダメ、女性恐怖症」という独身刑事「片山義太郎」が飼い主です。刑事が猫の飼い主になった経緯は、小説を読んで確かめてみてください。

シリーズものであり、第一作の出版は1978年。2023年にはテレビドラマ化もされており、いまだに人気のある小説だといえるでしょう。読みやすい文体でサクサクと読み進めますが、殺人事件は意外とシリアスで推理ものとしてはかなり本格派です。

『夏への扉』ロバート・A・ハイライン

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タイムトラベルを扱ったSFの名作小説です。友人に裏切られ恋人も失ってしまったダン。飼い猫である「ピート」と一緒に冷凍睡眠し、タイムマシンで1970年から2000年に行くことを決意します。小説の中で目覚める未来が2000年であり、とうに過ぎていることが感慨深いですね。

ラストはスッキリ、元気になれるでしょう。猫のピートが華々しい活躍をするわけではありませんが、重要な役割を果たしていることがわかります。作者であるハイラインが猫好きだということもわかるでしょう。

本を開くと「世のな(す)べての猫好きにこの本を捧げる」と書いてあります。

『作家と猫』平凡社

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作家や詩人、漫画家、エッセイストなどさまざまな作家49名による猫の話のアンソロジー。
先ほどご紹介した夏目漱石や谷崎潤一郎をはじめ、水木しげる、寺山修司、三谷幸喜など猫好き作家による猫の話が掲載されています。

たくさんの猫に囲まれている大佛次郎の写真や、内田百閒が溺愛していた猫「ノラ」の迷い猫広告など、どこを開いても猫のことばかり。

どのお話も短めなので眠る前のひとときや、気分転換の読書にもぴったりです。猫への愛情がぎっしり詰まったアンソロジーといえるでしょう。

『100万回生きたねこ』佐野洋子

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すでに読んで涙した人もいるのではないでしょうか。「100万回生きて、100万回死んだ」という「ねこ」が主人公です。「ねこ」は、王様に飼われたり、船乗りに飼われたりと、さまざまな飼い主のもとで暮らしました。どの飼い主も「ねこ」を大変可愛がりましたが、「ねこ」は結局どの飼い主も好きになることはなかったのです。

ある日、「ねこ」は誰の猫でもない野良猫になったとき、白い猫と出会いました。最後に本当の愛を知ることになります。大人も子どもも、「ねこ」の生きざまと死にざまを通して、愛情とは何かを考える機会になる絵本です。

『こねこのぴっち』ハンス・フィッシャー 石井桃子訳

1954年の出版以来、世界中の子どもたちに愛されている絵本です。子猫の「ぴっち」は、他の兄弟たち4匹と一緒にリゼットおばあさんに飼われています。「ぴっち」は兄弟たちの「猫らしい遊び」をしたくなくて、立派な雄鶏になりたがったり、山羊になりたかったりと冒険します。そしてアヒルの真似をして池で泳ごうとしますが、溺れてしまうのです。

イラストの色使いが美しく、大人も楽しめる絵本で、最近は大型本も出版されています。画像の『こねこのぴっち』は筆者の私物です。幼稚園の頃に買ってもらって以来、ずっと大切に持っています。

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まとめ

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猫が活躍する小説や絵本をご紹介しました。読んだことがない方はもちろん、読んだことがある方も再読すると新しい発見があるかもしれません。小説やエッセイ、絵本など、猫はさまざまな文学でも人気があります。

今回ご紹介した本以外にもたくさんの作品があるので、図書館などもチェックしてみてください。

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