猫ってたまに、機嫌がいいのか悪いのかよくわからないことがありますよね。
猫は気まぐれな動物だと知られているように、猫はその感情を直接表現することが少ないです。
筆者も、飼っている猫がじっとしているのでさりげなく撫でたら、突然本気で噛まれたり引っかかれてしまったことがあります。
猫の気持ちを読み違えて、「構って欲しくないときにばかり構ってくる人」と猫に認識されてしまっては困りますよね。
そこで、今記事では、機嫌が悪いとき・攻撃的な態度でよく見られるボディランゲージを、顔の表情、体の動き、そして鳴き声の三つからまとめてみました。
この記事の目次
【顔の表情】編
猫の感情を読み解く際には、その表情に着目することが有効です。
特に、怒っていたり警戒している際には顕著に表れるため、よく観察してみましょう。
<見るべきポイント>
・耳:角度や向き、立っているかなど
・目:瞬きや大きさ、瞳孔が開いているかなど
・ヒゲ:角度や向き、ピクピクしているかなど
・口:歯や舌を出しているか、口を開いているかなど
①平常心の表情
耳が正面を向いてピンと立って、ヒゲが極端に前に張ったり後ろに倒れたりしていない状態です。
また、目も穏やかで、目を細めたり、瞬きを繰り返します。
猫の機嫌がよくない時を知るには、この平常時の顔と比較してみるといいでしょう。
②警戒しているときの表情
耳が横に寝たり、ヒゲが後ろに向いているときは、警戒している態度です。
真昼でも瞳孔が開き、目を見開いていることが多いです。
急に触ろうとしたり、驚かせてしまうと、威嚇・攻撃されたりする可能性があります。
恐怖を与えてしまっていることもあるため、下手に刺激しないようにしましょう。
③恐怖を感じているときの表情
耳が完全に後ろ向きにぴったり寝てしまい、瞳孔は大きく開いて、ヒゲがピタッと後ろにそってしまっているときは、強い恐怖を感じているときです。
筆者の飼っている猫は、子猫のころに掃除機をかける音にびっくりして、よくこうなっていました。
④威嚇・攻撃しているときの表情
耳を完全に後ろ向きに寝かせ、牙をむき出しにしているときは、敵意を感じたり、恐怖心を感じているときです。
それに加えて恐怖心が強い場合は、瞳孔が開いたりヒゲが後ろにそったりします。
これ以外にも、敵意を感じさせるような思い当たる行動がないのに威嚇をされた場合は、猫が怪我をしていたり病気をしている場合もありますので、注意が必要です。
【からだ全体・尻尾】編
なかなか気づきにくいかもしれませんが、猫の体や尻尾の動きにも、その感情が表現されています。
特に尻尾は犬と同様、感情によってその動きが大きく変わるため、一つの判断基準となりえます。
①警戒、恐怖しているときの体の特徴
恐怖を感じているときは、体を伏せ、尻尾を丸めたり胴体の下に入れて体全体を小さく見せます。
「自分はあなたよりも弱いです」という意思表示でもあるようです。
また、急所であるお腹を地面につけて隠し、亀のように防御の姿勢に入っているとも言えます。
②威嚇・攻撃しているときの体の特徴
威嚇・攻撃状態のときは、牙を剥き、尻尾、全身の毛を逆立たせます。
これは、恐怖を感じている時に体を小さく見せるのとは逆に、敵に対して体を大きく見せようとしているためです。
③尻尾を素早くパタパタと振っている
猫の尻尾の動きと心の動きは連動しています。
穏やかな気分であるほどゆったりと動き、イライラしているとせわしなく動くようになります。
激しく動いている場合には、機嫌が良くなかったり、興奮しているサインなので、近寄らずにそっとしてあげましょう。
また、小刻みにピクピクと動いている際には、緊張状態にある場合が多いです。
【鳴き声】編
研究によると猫は14〜20種ほどまで声を鳴き分けているそうです。
顔の表情からも感情を読み解くことができますが、鳴き声にも大きな変化が現れます。
鳴き声には猫の感情が色濃く表れるため、機嫌が良いのか悪いのかを判断する際の鍵となるでしょう。
①「ウーウー」
警戒しているときや威嚇しているときに出る唸り声です。
怒っているように聞こえますが、実際には恐怖心や不安の表れだとされています。
その他、具合がよくないときにも出すことがあったり、遊んでいる最中に興奮しすぎて唸ることもあります。
②「シャーッ、フーッ」
喧嘩のときなどに威嚇をする声です。一説では、蛇の声を真似しているとも言われています。
猫同士で喧嘩をする時の他にも、機嫌が悪いときや具合が悪いときなどに、飼い主に向かって威嚇することもあります。
無理に近寄ったり触ったりせず、遠くからそっと見守ってあげましょう。
まとめ
猫が機嫌を損ねたときの豹変ぶりというのは、体が小さいながらも迫力があるものですよね。
むき出しになった牙の鋭さやその獣らしい表情に、ペットとしてすっかり人類と親密な関係を築いてきたとはいえ、やはり自然の動物なのだなという気持ちが改めて思い起こされます。
猫は案外表情豊かなので、機嫌が良いときの何気ない変化よりも、悪いときの方が一目瞭然、わかりやすいかもしれません。
こちらの記事で紹介したものはあくまで例であり、必ずしも全ての猫に当てはまるわけではありません。飼い猫の特性をよく知り、よく観察して複合的に判断していくことが一番ではないかと思います。
普段の飼い猫の様子をもっとよく見てあげるきっかけになれば嬉しいです。