知ってますか?愛猫の血液型。猫の血液型と輸血について

2024.07.19
知ってますか?愛猫の血液型。猫の血液型と輸血について

飼い主のみなさんは、飼い猫の血液型を知っていますか?猫も人間と一緒で、血液型があるんです。

もしも、飼い猫が輸血を必要とした場合、血液型を事前に調べておけば早急に対応することができます。本記事では、猫の血液型の種類と輸血の受け方、そして献血の仕方をご紹介します。

この記事の目次

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猫の血液型は3種類

猫の血液型のシステムは、人間の血液型のシステムよりはシンプルです。

人間はA型、B型、O型、AB型の4種類あり、ABOグループとRh血液型に細分化されていますが、猫の血液型はA型、B型、AB型の3種類しかなく、グループごとにに細分化はされていません。

血液型の割合

3 cats
人間の血液型では、A型の血液を持つ人口が多いと言われています。そして、AB型の血液型は非常に稀です。

実は、猫の血液型の割合においてもA型が最も一般的な血液型で、およそ90%の猫がA型だと言われています。

B型はおよそ9%~10%ほどで、9匹、10匹に1匹はB型の猫です。そしてもっとも希少な血液型がAB型です。およそ0.5-1%ほどの猫しか持っていない血液型です。

AB型は、A型の親猫とB型の親猫の交配によって生まれますが、先ほどもご紹介した通り、B型は全体の1割程度しか存在しないため、B型の親猫を探すのも容易ではありません。AB型は本当に稀なんですね。

品種によって血液型の割合が違う

また、血液型の割合は猫の品種によっても違います。

B型の血液を持つ割合が高い猫の品種は、ブリティッシュショートヘア、コーニッシュレックス、デボンレックスの3種です。これら3種の全体のおよそ50%がB型の血液を持っています。

また、50%には満たないですが、ペルシャ、アビシニアン、ソマリ、ジャパニーズボブテイルなども、B型の血液を持っている率が他の品種に比べて多いです。

また、AB型の血液型の割合が高い品種もいます。アビシニアン、ベンガル、スフィンクス、スコティッシュフォールドはAB型の血液を持つ割合が、他の品種に比べて高いです。

猫のための血液ドナーはなかなか無い

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人間と同様ですが、猫が輸血が必要な場合、同じ血液型の血液でなくてはなりません。もし、違う血液型が体内に入った場合、血液細胞が破壊され、死に至ることがあります。

しかし、残念なことに、「猫の血液」は人間の血液のように保管しておくことが難しいと言われています。そのため、動物病院でも猫の血液のストックを貯めておくことはありません。

もし飼い猫に輸血が必要な場合、同じ血液型を持つ他の猫が必要です。他の猫から採取した血液を、すぐに輸血する方法しかありません。また、輸血は受領側にも提供側にもリスクがあります。

他の猫から血液を受け取る

他の猫から血液を受け取る場合、同じ血液型でなくてはなりません。人間の輸血システムと同様ですが、違う血液が体内に混入してしまうと、死に至ることがあります。

普通、日本の大規模なペットの医療機関では、輸血用の血液を提供してくれる猫たちが生活しています。献血に協力してくれる猫のことを”供血猫”と呼びます。猫に輸血が必要な多くの場合、この“供血猫”から血液を受け取ります。

医療機関で生活する“供血猫”でしたら、病気の心配や血液型を間違える心配はありませんので、安心して輸血が受けられます。また、AB型の血液を持つ猫も常時生活しているので、AB型の猫でも輸血を受けることができます。

また、飼い主さん自身で、血液を提供してくれる猫を用意することも可能です。例えば、飼い主さんが猫を2匹飼っている場合、双方を“供血猫”にすることができます。

この場合、この2匹の猫が同じ血液型でなければなりませんが、医療機関の“供血猫”を介さないので低コストで輸血をすることができます。

血液を他の猫に提供する

また、飼い主さんの猫を“供血猫”としてドナー登録することもできます。“供血猫”としてドナー登録する場合、血液型の検査や病気の有無を定期的に調べる必要があります。

しかし、血液を提供したいと思っても、全ての猫が血液を提供できるわけではありません。以下にあげるような、いくつかの条件があります。

  • 1−7歳
  • 体重4キロ以上
  • 健康である
  • 混血ワクチンの接種を毎年受けている
  • 輸血を受けたことがない
  • 採血時に静かに対応できる
  • オスの場合、交配の予定がない
  • メスの場合、出産経験がなく、避妊済み
  • 完全室内飼いで、他の猫との接触がない
  • 猫免疫不全ウイルス(FIV)、猫白血病ウイルス(FeLV)が陰性

以上の条件を完全に満たす必要があります。

また、血液を提供することは体への負担も大きいため、飼い猫の血液を提供する場合、飼い主さんは慎重な判断が必要です。

動物病院で採血が終了した後、採血量と同量の点滴や、貧血を防ぐために鉄剤などの薬が処方されます。

また、採血後に体への異常がないか、獣医さんが念入りに体を調べます。問題がなければ、その日のうちに帰宅できますが、もし体に異常が見られた場合、動物病院で安静にしておく必要があります。

もしもの場合に備えて!

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猫が手術をするなど、輸血をするときの仕組み、おわかりいただけましたか?

人間も献血等を頻繁に行っており、血液の確保を常に行っていますが、猫などの動物の場合は、輸血をするために飼われている猫がいるのですね。こういったことも含め、輸血が必要な大規模な手術の大まかな流れを知っておくことで、いざという時の対応が変わってくるのではないでしょうか。

また、“供血猫”を頼む場合にも、“供血猫”に登録する際にも、事前の準備が必要になってきます。かかりつけの動物病院などで、いざというときのために、話を聞いておくようにしたいですね。

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