猫におやつをねだられると、ついついあげたくなりますよね。しかし、おやつを食べ過ぎると肥満の原因になりますし、栄養バランスが崩れる恐れもあります。
そこでこの記事では、猫にとって適切なおやつの量や与えるおすすめタイミング、注意点を解説します。おやつの種類もご紹介するので、ぜひ参考にしてください。
この記事の目次
猫のおやつ1日どのくらいあげる?
1日当たりのおやつの量は、猫が1日に必要とするカロリーのうちの10%が適切です。食べ過ぎると肥満のリスクが高まります。主食を食べなくなるほど量が増えると、栄養バランスも崩れる恐れがあるため、普段食べているフードのパッケージに記載されているカロリーと、おやつのカロリーをチェックしておくことをおすすめします。
さらに詳しく猫が必要とするカロリーを知るためには、やや複雑な計算が必要です。計算には次のサイトが便利ですので、試してみてください。よくわからない場合は、かかりつけの動物病院に相談しましょう。
猫のおやつ与える時の注意点
おやつは猫にとって嗜好性が高いため、どうしても食べ過ぎてしまう傾向があります。おねだりに負ける飼い主さんが多い点も注意が必要です。
1. 与えすぎに注意
おやつの与えすぎは要注意。肥満の原因になりますし、肝心の主食を食べなくなることも。猫が喜んで食べる姿を見ると、何度も与えたくなりますよね。猫も飼い主さんにおねだりをすれば、おやつをくれるとわかっているのです。
中にはおねだりされなくてもあげたくなる飼い主さんもいるでしょう。しかし、食べ過ぎを防ぐためにもお薬や爪切りなどの時に与えるようにしましょう。おすすめのタイミングは次の章でご紹介します。
2. 療法食を食べている猫には与えない
持病などがあって療法食を食べている猫に、市販のおやつはNGです。勝手な判断で与えないようにしましょう。
食事療法をしている猫用のおやつがあります。動物病院で取り扱っているので、かかりつけの先生に相談してみてください。
3. 人間用の加工食品を与えない
人間用の加工食品であるスルメやちくわ、かまぼこなどは、塩分が多すぎるので、絶対に与えないでください。体調不良や病気の原因になる恐れがあります。
猫が勝手に食べてしまわないように、手の届かないところに片付けておきましょう。
猫におやつを与えるおすすめタイミングやポイント
本来は総合栄養食を適量食べていれば、猫におやつは必要ありません。しかし、おやつがあれば苦手なお手入れもクリアできるなど、さまざまなメリットがあるのです。猫と仲良くなりたい時にもおすすめです。
爪切りなど苦手なお手入れのごほうび
爪切りやブラッシングなどお手入れが苦手な猫には、おやつが効果的です。一人が爪を切っている間に、もう一人がおやつを食べさせるなど気をそらすのにも役立ちます。「爪を切ったあとはいいことがある」と猫に覚えさせるといいでしょう。
お手入れは、猫が少し空腹の時を狙うと食いつきがよくなるのでおすすめです。おやつばかりになるのを防ぐために、時には主食のドライフードをごほうびにするのもいいでしょう。
トレーニングのごほうび
クレートトレーニングなど、不慣れなものに慣れさせる際もおやつを与えると効果が期待できます。お手入れのケースと同様、クレートに入るといいことがあると猫が認識するためです。
クレートトレーニングの場合、おやつだけでなく主食を与える場にすると早く慣れてくれるでしょう。さらにごほうびとしては、「おもちゃで遊ぶ」などおやつ以外を用意しておくことをおすすめします。「おやつのおねだりばかりで、ちっとも慣れない」といった状況を予防できます。
懐きにくい猫と仲良くなりたい時にも
手のひらにおやつを乗せれば、懐かない猫が興味を示してくれることも。
床に座っておやつを乗せた手を背中側に回しましょう。猫の顔を見ないで、なるべく知らんぷりをすると警戒されにくくなります。名前を呼んだり、こちらから近づいたりしないことがポイントです。
薬を飲む時
多くの猫が苦手とするお薬。好きなおやつに包むと、うまく飲んでくれる確率がアップします。動物病院には薬投与用のおやつも販売されているので、相談してみるといいですね。
食欲低下気味の時に
高齢猫などは、ちょっとした環境変化などで食欲が低下する時がありますよね。好きなおやつを与えると、食欲を取り戻すきっかけになる場合があります。
総合栄養食タイプのおやつなら、栄養バランスを崩す恐れも少ないでしょう。
猫のおやつの種類
猫のおやつには次のような種類があります。複数用意して好みを探っておくといいでしょう。
液状タイプ
多くの猫に人気のある液状タイプのおやつで、さまざまな味が販売されています。個別包装で、少しずつ食べさせられる点がメリットです。
液状なので、水分補給にも使えます。総合栄養食タイプは、食欲不振時に便利です。ただし、食いつく姿がかわいいので食べさせ過ぎてしまう点はデメリットかもしれません。
体が弱った時やお薬投与用など、動物病院専用の製品もあります。動物病院で問い合わせてみましょう。
ドライフードタイプ
ドライフードタイプはすぐ傷まないので、知育玩具などに入れても使いやすいのがメリットです。
歯みがき専用スナックは、歯みがきがなかなかできない猫にいいですね。毛玉ケア用の製品もあります。
素材加工したタイプ
魚や肉を加工したおやつです。食いつきもよく、苦手なお手入れにも向いています。
自分で作るおやつ
自宅で鶏むね肉やお魚などをゆでておやつとして与えるのもおすすめです。飼い主さんが材料を把握できるので安心して与えられるのがメリット。塩やしょうゆなどの味付けは不要です。
腐敗しやすいので、その日に食べきるようにしましょう。猫に与えてはいけないネギ類などは一緒に茹でてはいけません。
まとめ
猫のおやつは1日に必要なカロリーの10%に抑えましょう。与えすぎには十分注意をして、苦手なお手入れなど「ここぞ」というタイミングで与えるのがおすすめです。
液状タイプやドライフードタイプ、素材を加工したタイプなどから猫の好みのものを用意しておきましょう。自宅で茹でた鶏むね肉や魚なども、おやつとしておすすめです。
猫のおねだりに負けないよう、上手におやつを利用してくださいね。