愛猫が懐いてくれないと、寂しいですよね。しかし、かまえばかまうほど猫は離れていってしまいます。実は猫の性質だけでなく、飼い主さんの行動や環境に懐かない原因があることも。猫と仲良くなりたいのなら、まずは飼い主さんの行動や環境を見直してみましょう。
今回は、なかなか懐いてくれない猫と少しでも仲良くなる方法を解説します。猫の個性もあるので、焦らずに試してくださいね。
この記事の目次
猫が懐かない状況とは
飼い主さんの感覚で「懐かないレベル」は異なるものの、次のような状況が考えられます。
- 近づくと逃げていく
- 飼い主をシャーシャーと威嚇する
- 名前を呼んでも来ない
- 飼い主さんがいるとどこかに隠れる
- 撫でようとすると逃げる、ひっかく
- 膝に乗ってこない
- 抱っこできない
- 飼い主さんの手からおやつやフードを食べない
- スリスリしてくれない
- 一緒に寝てくれない
いずれの場合も、愛情を注いでいるのに「猫に好かれていない」「猫との触れ合いができない状況」といえるでしょう。人に例えれば「片思い」の状態です。猫と仲良く暮らすことを期待していた人は、かなりがっかりしてしまうでしょう。
猫が懐かない理由
猫が懐かない理由には、猫の性質や気質が関係するケースと飼い主さんや家族の行動、環境が関係するケースが考えられます。
妊娠中にストレスを受けていた母猫から生まれた子、人に虐待を受けたことがある猫、野良猫時代が長かった猫などは、警戒心が強い傾向があるようです。
飼い主さんやご家族の行動も影響します。気付かないうちに猫の嫌いな行動をしてしまっている場合があるのです。また、良かれと思って行っている行動が、猫にとっては苦手というケースもあります。
猫が嫌いな行動、苦手な行動には次のようなものがあります。
- 大声で話す、笑う
- 突然の大きなくしゃみや咳
- ドスドス歩く大きな足音
- ドアなどを勢いよく閉める
- いつも動作がせわしない
- 猫をしつこくかまう、追いかけてくる
- 言うことを聞かないと叱る
- 身をよじっている猫を抱っこし続ける
- 箱などに入っている猫を引っ張り出す
- しっぽをつかむなど猫をからかう
猫は大きな音が苦手なので、大声で話す癖のある人を避ける傾向があります。突然のくしゃみや、急に立ち上がる動作などもあまり得意ではありません。
猫が好きすぎると名前を呼び続けたり撫でまくったりと、ついついかまいたくなりますよね。しっぽをつかみたくなることもあるでしょう。実は、そんな行動も猫にとっては不快なケースがあるのです。
筆者も学生の頃、実家で飼っていた猫が大好きで、嫌がっているのにしつこくかまっていました。そして、とうとう顔を見ると逃げ出すレベルまで嫌われた経験があります。
また、いたずらをしたからといって叱るのも、猫に嫌われる原因になる恐れがあります。叱っても猫はなぜ怒られているのかわからず、意味がありません。「大きな声で怒られて怖かった」「この人は怖い」と飼い主さんに対して悪い印象を持ってしまうでしょう。
猫に懐いてもらうには?行動編
少しでも猫に懐いてもらうように、まずは飼い主さんや家族の行動をチェックしていきます。そして改善できるところは改善していきましょう。
自分や家族の行動をチェックする
まずは猫に嫌われる行動をしていないかを見直します。「大声で話す癖のある人は、声を落とすことを心がける」「やたらと撫でない」など、改善していきましょう。
自分ではわかりにくい場合や無意識のうちにしていることもあるので、家族同士で指摘し合うのもいいですね。癖になっていて改善しにくい場合は、グッズで対応します。
例えば、どうしてもドスドスと歩いてしまうのなら、防音タイプのカーペットを敷くのもおすすめです。
飼い主さんやご家族にドアを勢いよく閉める癖がある場合は、ドアロックを付ける方法があります。猫のケガや締め出し防止にも有効です。
そっけなくしてみる
意外と効果があるのが、猫に対して「そっけなくすること」です。人間の「仲良くしてほしい」という積極的な行動が、猫にとっては負担になることがあります。
一方で、自分にかまってこない人間に対しては近づいていく猫が多いのです。どちらかというと、もの静かであまり話さない人の方が猫に好かれます。受け身タイプの人が猫に人気があるといえるでしょう。
「猫をかまいたい」という思いをぐっと抑えて、あえて背中を向けて静かにしてみてください。繰り返しているとすり寄ってくることがあります。
猫の方を見ずに後ろ手でおやつを持っておくと、さらに猫が寄ってくる可能性が高まるでしょう。ここで大喜びすると猫が驚いてしまうので、そのまま静かに過ごすことがポイントです。
筆者を嫌いになった実家の猫は、就職してからは寄ってくるようになりました。忙しくなって結果的に猫をかまわなくなったため、近づいてくるようになったのです。
猫に懐いてもらうには?環境編
いたずらや粗相が多くてつい叱りたくなる猫については、環境を見直すことも大切です。猫を叱っても意味がないとお伝えしましたが、大切なものを落とされたり壁で爪とぎをされたりするのは困りますよね。思わず「コラ!」と言いたくなるのも事実です。
だからこそ、猫がいたずらしにくい環境を作ってあげましょう。飼い主さんのストレスも減ります。猫のいたずらや粗相に応じて、次の6つを意識した環境作りをしましょう。
1.テーブルや棚の上に物を置かない
2.猫の前でパソコン作業をしない
3.触られて困るものがある部屋に猫を入れない
4.猫が好む爪とぎを適切な場所に複数設置する
5.壁やソファには爪とぎ予防のシートを貼る
6.トイレは大きめのタイプを複数設置して、いつも清潔にする
排泄の粗相については、なんらかの病気が隠れているケースもあります。なかなか改善されない場合は、動物病院を受診しましょう。
猫に合わせて目標を小さく設定する
愛猫の状況に合わせて懐く目標を設定します。例えば、「シャーシャー威嚇する猫は威嚇しなくなるようにする」「抱っこを10秒間できるようにする」など、スモールステップがおすすめです。
SNSなどで、飼い主さんにべったりの猫や甘えん坊の猫を見ると「うちの子も」と思うかもしれません。しかし、猫にはそれぞれ個性があり生育歴も異なります。他の猫と比べず、愛猫の性格やペースに合わせることが大切です。
どうしても懐いてくれないとき
いろいろと手を尽くしても、懐いてくれない猫もいるでしょう。しかし、縁あって飼い始めた猫です。一緒に暮らすだけでも幸せと捉え、ありのままを受け入れることも愛情だといえます。
ついつい猫を擬人化して期待してしまうかもしれませんが、猫は警戒心が強く単独行動をする動物です。「人間とは異なる生き物」だと認識することも必要だと筆者は考えています。リラックスできる環境を作って慣れさせていくと、ふとすり寄ってくるときがあるかもしれません。
ただし、極端に怖がったり怯えたりする場合は、行動学に詳しい獣医師に相談するのもおすすめです。
まとめ
愛猫が懐いてくれないと寂しいものです。実は懐かない原因には、「大きな声で話す」など、猫が苦手な行動を無意識のうちに飼い主さんがしているケースもあります。猫のいたずらを叱って、嫌われてしまうこともあるでしょう。
懐いてもらうには、飼い主さんの行動や環境を見直すことがポイントです。さらに、猫に対してそっけなくしてみましょう。ただし、手を尽くしてもなかなか懐かない猫もいます。愛猫のありのままを受け入れるのも、飼い主さんの愛情だといえるでしょう。