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コラム

人々を救った3つのエピソード!魅力や才能あふれる猫たちを紹介

千葉 綾 シェリー編集部

猫の性格といえば、甘えん坊でマイペース、ツンデレなど、およそ人を救ってくれるとは思えないイメージがあるかもしれません。しかし、世界には多くの人を救った有名な猫たちが存在します。

今回は、個性的な魅力や独特な能力により人々を救った猫たちのエピソードを3つ、ご紹介します。

廃線寸前のローカル線を救った「たま」

まずは、猫好きなら知らない人はいないのではないかと思われる、「たま駅長(初代)」についてご紹介します。
たまは和歌山電鐵貴志川線の貴志駅の「名誉永久駅長」として知られていますが、それだけでなく「和歌山電鐵社長代理」「和歌山県勲功爵」「和歌山県観光招き大明神」など、数々の輝かしい称号を持つスーパーキャットです。

たまは、1999年に「ミーコ」というメス猫が、貴志駅の一駅隣の甘露寺前駅で産んだ4匹のうちの1匹でした。他の兄弟達はそれぞれ引き取られましたが、一番性格のおっとりしたおとなしい三毛猫のたまと、その母猫のミーコ、そして生後間もない頃に駅前に捨てられていた「ちび」が加わり、貴志駅の売店と倉庫の間に作られた猫小屋で飼われるようになりました。
たま達は昼間は売店の前で過ごし、利用客や地域住民に愛される「駅のアイドル」として成長していきました。

ところが、2003年になると貴志川線の運営会社が赤字を理由に経営を手放し、新たに設立された「和歌山電鐵」が経営を引き継ぎます。これを機に、たま達が住んでいた場所が、前運営会社の社有地から貴志川町の公道として整備されることになり、猫小屋は立ち退かざるを得ない事態に陥りました。

これに困ったたま達の飼い主が、和歌山電鐵に「猫たちを駅の中に住まわせてもらえないか」と相談すると、驚くことに社長の快諾を得ました。
社長いわく「たまちゃんと目があった瞬間、ピカッとたまちゃんの駅長姿が頭にひらめいた」ことが理由だったそうです。そして社長の発案によって、無人駅になっていた貴志駅の駅長に「たま」が、助役に「ミーコ」と「チビ」が任命されることになりました。

「猫の駅長」の話題は数多くのメディアで取り上げられ、たま駅長目当ての乗客が日本各地から和歌山電鐵に乗車して貴志駅を訪れるようになりました。実際にたま駅長の就任前は1日あたり約700人だった乗降客数が、就任直後の2007年1月には約17%増加し、「たま駅長効果」がいかに大きかったかがわかります。

たま駅長の人気は日本のみならず、海外メディアでも取り上げられるようになり、廃止寸前だった貴志川線を救った猫として、世界的にも有名になりました。

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町を元気づけた図書館猫「デューイ」

欧米では公共の図書館でも猫を飼っている所が多くあります。その歴史は古く、かつては書籍をネズミから守る役目を与えられていましたが、現代ではマスコットキャラクターとして利用者や職員を癒やしています。そんな図書館猫で最も有名なのは、茶トラ猫の「デューイ」でしょう。

デューイはアメリカ中西部のアイオワ州、スペンサー公共図書館の図書館猫です。1988年1月、気温が零下15度の極寒の夜に、デューイはスペンサー公共図書館の返却用ブックポストに捨てられ、翌朝図書館の職員によって瀕死の状態で発見され、保護されました。そして、図書館でデューイを飼うことになりますが、いくら図書館猫の文化があるアメリカでも、公共の施設で猫を飼う許可を取るのには大変な苦労があったそうです。

晴れて図書館猫としてデビューしたデューイは「人々のストレスを癒す」「毎朝9時に入り口の前に立ち、利用者を出迎える」といった人々を和ませる仕事や「図書館主催の催しに参加する」「スペンサー公共図書館の広報活動に携わる」といった広報活動など、8つの職務を担当しました。

その当時、スペンサーの町は危機に瀕していました。大手工場が閉鎖されると、たちまち失業率が10%になり、人口は2、3年で11,000人から8,000人に減少し、家の価格は25%も下落してしまいました。そんな町の状況の中で、命の危険にさらされながら、それでも生き延びたデューイは町の人々に勇気を与えました

ハンサムで人懐っこい性格のデューイは、すぐに人気者となり、地元の雑誌やテレビはもちろん、世界中のメディアの取材を受けるほど知られた存在になりました。そして、2006年に図書館長であり相棒でもあったヴィッキーに抱かれながら天国へ旅立ちました。

旅立ちを知らせる猫「オスカー」

アメリカのロードアイランド州、プロビデンスの老人ホームで飼われている猫の「オスカー」は、その不思議な能力によって世界的に有名になりました。

2005年にアニマルシェルターで生まれ、子猫の時期に老人ホームへと引き取られたセラピー猫のオスカー。重度認知症やパーキンソン病末期の患者が入院しているこの老人ホームは、ペットセラピーを重視しており、ホームのいたるところにペットがいました。オスカーは6匹いる猫のうちの1匹でした。

オスカーがホームに来てから6ヶ月ほど経った頃、スタッフたちはオスカーがまるで医師や看護師のように、入居者のところを巡回していることに気が付きました。そのうち、オスカーは入居者の匂いをよく嗅ぎ、特定の入居者のそばで丸くなって寝そべり、オスカーが寄り添った人物は、数時間以内で死去するという現象が見られるようになりました。

オスカーのこの予知能力は、時に病院のスタッフより正確でした。ある時、看護師らが「余命わずか」と考えられる患者のベッドにオスカーを載せたところ、オスカーはスッといなくなり、他の病室の患者に添い寝しました。その患者はその夜のうちに息を引き取り、看護師が余命わずかだと考えていた患者は、その後2日間生存していました。

それ以降も、めったに外すことなく患者の死を予知し続けたため、病院のスタッフはオスカーがベッドに飛び乗り、患者に添い寝をすると、その患者の家族に知らせることにしていたほどです。オスカーのこの能力は科学的な証明はされていませんが、「細胞が死ぬ時の独特なにおいをオスカーは嗅ぎ分けているのではないか」と考えられています。

「人の死を察知する猫」というと不吉な意味に捉えられがちですが、実際患者の家族や友人などは患者の最期の時にオスカーがそこに居てくれることに感謝したそうです。また、息を引き取る時に駆けつけられなかったとしても、オスカーが見守ってくれていたことが遺族の大きな慰めになったと言われています。

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まとめ

今回は、その愛らしさや不思議な能力で人々の救いになった猫たちをご紹介しました。このようなエピソードから、人間の身近な動物の猫たちが、いかに人々に愛され、癒やしを与え、時には厳しい現実から解放してくれる存在なのかがわかります。

猫たちとの触れ合いや共に過ごす時間の中で、彼らは人間に心温まる時を与えてくれる存在です。猫たちとの素晴らしい関係を大切にしながら、彼らから学ぶ豊かな心を持ち続けたいですね。

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