皆さんは愛犬をシャンプーした後、どのように乾燥させていますか?「ドライヤーで完全に乾かすのは大変だから、自然乾燥でいいか」と思っていると、雑菌の繁殖や被毛のダメージなど、思わぬトラブルを引き起こしてしまう恐れがあります。
今回は、自然乾燥がNGな理由と、犬のシャンプー後の正しいドライ方法について詳しくまとめていきます。
この記事の目次
自然乾燥がNGな理由

愛犬をシャンプーした後、自然乾燥のままにしておくと、被毛や皮膚にさまざまな悪影響を及ぼす恐れがあります。ここでは、自然乾燥が引き起こす主なトラブルを見ていきましょう。
雑菌が繁殖しやすくなる
シャンプー後に濡れた状態のままでいると、被毛や皮膚が高温多湿になり、細菌や真菌が繁殖しやすい環境になってしまいます。
繁殖した雑菌は、独特のニオイを発生させる原因になるとされています。「洗ったばかりなのに臭う」という場合、乾かし方が影響しているのかもしれません。
さらに湿った状態が続くと、皮膚に常在しているマラセチアなどの酵母が過剰に増殖し、皮膚炎の一因になることがあります。痒みから皮膚を掻き続けてしまうと、脱毛や炎症の悪化を招くこともあります。
被毛の状態が悪くなる
濡れたままの被毛は、毛同士が絡まりやすくなります。特に長毛種の場合、そのまま放置すると毛が固まり、毛玉になってしまうことも少なくありません。
毛玉ができると、皮膚を引っ張って犬に痛みや不快感を与えるだけでなく、通気性が悪くなり、蒸れや皮膚トラブルの原因にもなります。
「ドライヤーを使うと毛が傷むのでは」と心配する方もいるかもしれませんが、濡れた状態を長時間放置する方が、毛や皮膚への負担は大きくなります。
ドライヤーは同じ場所に当て続けず、動かしながら使うことで、熱によるダメージを抑えながらしっかり乾かすことができます。
体温が低下しやすくなる
濡れた被毛は水分が蒸発する際に体表の熱を奪うため、そのままにしておくと体温が下がりやすくなります。特に体温調節機能が未発達な子犬や、体力が低下しがちなシニア犬は影響を受けやすく、体調不良につながる恐れがあります。
季節を問わず、シャンプー後はできるだけ早く乾かしてあげることが大切です。
ドライヤーで乾かす時のポイント

ここからは、実際にドライヤーで乾かす際のポイントを見ていきましょう。
タオルでしっかり水分を取る
ドライヤーで乾かす前に、タオルできちんと水分を取ってあげることがポイントです。ここでしっかり吸収しておくことで、ドライヤーの時間を短縮することができます。
吸収力の良いタオルを使い、素早くタオルドライをしてあげましょう。表面の毛だけでなく、中の皮膚や毛の間までしっかりと水分を吸い取ってあげるようにします。
ドライヤーは動かしながら当てる
ドライヤーの熱風を同じ場所に当て続けてしまうと、犬にとっても毛にとっても負担になります。そのため、動かしながら乾かしてあげるようにしましょう。
ブラッシングをしながら乾かす
ブラッシングをせずにドライヤーで乾かすと、表面は乾いていても中まで乾ききっていないことがあります。広げて干したタオルと、絞ったまま置いたタオルでは乾き方が違うのと同じイメージです。そのまま放置してしまうと、毛玉の原因になることもあります。
温度と当て方に気をつける
毛の流れに沿わせるのではなく、毛をかき分けるようにしながらドライヤーの風を当てていきます。そうすることで毛の中まで温風が届き、皮膚までしっかりと乾かすことができます。
ただし、人間用ドライヤーは吹き出し口付近が高温になる製品もあり、犬にとっては熱すぎることがあります。温度設定を中温〜低温にしたり、ドライヤーの吹き出し口を皮膚から20〜30cmほど離すことなども意識しましょう。
ドライヤーは、立てて置けるタイプがあると便利です。洋服の胸元に挟むという方法もありますが、固定できるスタンドがあるとより手軽に乾かせます。
ドライヤーが苦手な犬への慣らし方

ドライヤーの音や風が苦手な犬は少なくありません。無理に済ませようとせず、段階を踏んで慣らしていくことが、犬にとっても飼い主にとってもストレスの少ない近道です。
- ドライヤーの存在に慣らす:まずは電源を入れず、ドライヤー本体を見せたり、そばに置いたりすることから始めます。犬が自分から近づいて匂いを嗅ぐくらい、警戒心がない状態を目指しましょう。
- ドライヤーの音に慣らす:犬から少し離れた場所でスイッチを入れ、音だけを聞かせます。嫌がる様子がなければ、おやつを与えて「怖いものではない」と結びつけてあげると効果的です。
- 遠くからの風に慣らす:音に慣れてきたら、体から離れた位置で弱風を当ててみます。いきなり近づけず、様子を見ながら少しずつ距離を縮めていきましょう。
- 至近距離での乾燥に慣らす:風に慣れてきたら、実際に乾かす距離まで近づけていきます。この段階でも一定の場所に当て続けず、動かしながら乾かすことを意識しましょう。
風や音そのものを苦手とする犬には、大きめのタオルを体にかけ、犬にではなくタオル越しに風を当てて乾かす方法もあります。直接風が当たらない分、犬への負担を減らしながら乾かすことができます。
音が苦手な犬には、スヌード(犬用の耳カバーやヘアバンド)を被せて、聞こえる音を軽減させるという方法もあります。
やってはいけないこと
無理やり押さえつけて乾かすのは避けましょう。恐怖心が強まり、次回以降さらにドライヤーを嫌がるようになる恐れがあります。
また、顔まわりは特に敏感な部分なので、いきなり顔に風を当てるのも禁物です。まずは体から風を当て始め、犬の様子を見ながら少しずつ顔の方にに近づけていくようにしましょう。
愛犬の美しい毛並みと健康のために

シャンプー後のドライ方法は、犬の毛並みだけでなく、皮膚の状態や健康にも大きく関わってきます。自然乾燥のリスクを理解した上で、正しい手順でしっかり乾かしてあげることが重要です。
今回紹介したポイントを、ぜひ日々のお手入れに取り入れてみてください。




































